魔法少女まじかる☆ふらりん〜漆黒の十字架〜 ACT6「疾風と吹雪」

作:Rui


羽咲中央公園

公園のベンチに一人で座っているフィーリア
「・・・アーリィ。」
フィーリアがそう言うと漆黒の鎧を纏った小さい女性が現れる
「どうしました?マスター。」
「・・・貴女を纏っても、彼女に勝てるか、不安になってね。」
「彼女、とは?」
「・・・アークレイヴって言う奴。とてつもない魔力量を持ってるのよ。」
「・・・マスター、諦めなければ、大丈夫ですよ。」
「・・・ありがとう、アーリィ。」

羽咲女子学生寮

ふと起きる風濫
「・・・何か、来てる。」
「風濫。」
「青葉、貴女も気付いているみたいね。」
「うん。」
「・・・とりあえず、廊下に出ましょう。」
そう言うと廊下に出る風濫と青葉
「・・・来る。」
「あら、お出迎えかしら?嬉しいわね。」
「・・・貴女が、アークレイヴね。」
口を開く風濫
「正解。」
「雪を!雪を返して!」
「雪?あぁフリージングメイデンの事ね。ダ〜メ。」
「アークレイヴ!!!」
そう言うとアークレイヴ目掛けて突っ込む風濫
すれ違うと同時に吹き飛ぶ風濫
「風濫!!!」
「無謀ね。絶大なる魔力を持つ私に単身挑んでくるなんて。
まぁそれだからこそ私の兵にするには相応しいのよ。」
そう言うと風濫の方を向くアークレイヴ
「貴女が単身挑んで来ても、足止め程度にもならないわよ。」
後ろでたたずんでいる青葉に対し口を開くアークレイヴ
「あら?結構シブトイわね。貴女も。」
「そう、かな?」
「さて、私と取引をしないかしら?」
「取引?」
「えぇ。貴女が私の部下になると言うのなら、後ろの彼女を見逃しても良いわよ。
それと、雪って言う子、戻しても良いわよ。」
アークレイヴの言葉に黙り込む風濫
「・・・結構良い取引じゃない。」
「風濫!!!」
「なら、この話に・・・。」
「けど、大体は守らないのよ。提示した条件や約束って言うのを。」
風濫の言葉に呆れた顔をするアークレイヴ
「・・・不思議な事を言うのね、貴女は。」
「そうかしら?悪者のお約束を言ってるだけよ。」
「・・・そう、なら仕方無いわね。フリージングメイデン!」
「了解。」
突如声がすると青葉を後ろから掴むフリージングメイデン
「青葉!!!」
「大丈夫。大丈夫だから、逃げて。風濫!」
そう言うと全身が凍りつく青葉
「・・・逃げようという気は起こさない方が良いわよ。外には大量の兵を配備しているから。」
そう言うと風濫に近づくアークレイヴ
その瞬間後ろで人が倒れる音がする
「逃げなさい、風濫。彼女の相手は、私がするわ。」
「フィーリア、さん。」
「・・・魔族フィーリア。・・・黒神装で登場とは、どういう事かしら?」
「貴女の相手をしに来たのよ。アークレイヴ。」
「へぇ、面白い。」
「フィーリアさん。」
「いつまで居るの!早く行きなさい!唯の所へ!」
「・・・は、はい。」
そう言うと窓を開け杖を取り出し外へ飛び出すと杖に乗り学生寮から離れていく風濫
「・・・デュール、追いなさい。彼女を。」
「へいよ。」
一言だけ男の声で返事が聞こえる
「さて、始めましょうか?」
「えぇ。けど、流石にここでやる気は無いわ。空へ行きましょう。」
「えぇ。」
そう言うと同時に外へ出て空へ飛び立つフィーリアとアークレイヴ

羽咲市上空

「・・・早く。早く唯さんの所へ。・・・何?この大量の気配は?
・・・エルミナド教会から!くっ!」
そう言うとエルミナド教会へと向かう風濫

エルミナド教会付属孤児院

その中の一室で目を覚ますイリア
「・・・何か来ている。」
そう言うと起き上がり子供達を起こさないよう外へと出る
そこに居たのは・・・
「・・・何よ、このナースの集団は。」
目の前の集団に戸惑いながらも黒鍵を構えるイリア
「さぁ、来るなら来なさい!」
イリアの言葉に一斉に動き出すナースの集団
一体一体黒鍵で迎撃して行くイリア
「くっ!数が多過ぎる!」
そう言った直後背後から近づくナース
「なっ!避けられない!」
そう思った直後
殴られるナース
「えっ?」
「大丈夫ですか?イリアさん。」
「・・・風濫。」
「嫌な気を感じたのでこっちに来ましたが、これは一体・・・。」
「バトルナース。局地戦及び重要拠点の攻略用に調整された、正真正銘の人間だ。」
「・・・この声。闇に身を投じたわね、デュー!」
風濫の言葉に姿を表すデュール
「懐かしいな、間宮風濫。古い名で呼んでくれるなんて、嬉しい限りだ。
まぁ、けど今の名前は違うけどね。デュール=アキスト。それが今の俺の名前だ。」
「そぅ。けど、闇に身を落とした以上、倒させて貰うわ。」
「・・・自身も一度落ちてながら、面白い事を言うな。間宮風濫。」
「う、うるさい!」
風濫が叫んだ直後
風濫達とデュールの間に白い煙が立つ
「少しは落ち着け、間宮風濫。こいつの相手は、俺がする。」
その言葉の後煙が晴れると、そこには一人の男性の姿があった
「・・・何しに来た、白獣如きが。」
「とある人物との約束でな、彼女を守りに来た。」
「ほぅ。それよりも、孤児院の方をほったらかしにして、良いのかな?」
その言葉に驚く風濫と幻
「えぇ、大丈夫よ。私の自慢の娘が居るからね。」
イリアの言葉に孤児院の方を向くデュール
「増援迄、綺麗に浄化させて貰ったよ。」
「フィーナさん。」
「さて、どうする?」
デュールに向けて言葉を放つ幻
「・・・今回は退こう。決着は、必ずつけてやる!絶対に!」
そう言うとそこから消えるデュールとバトルナースの集団
「とりあえず、一難去ったって所かな?」
そう言うと手に持っていた銃を仕舞うフィーナ
その直後突然現れるライトブルーの鎧に身を包んだ小さい女性
「シルメリア、どうしたの?」
「マスター。アーリィお姉様の気配を感じないんです!」
シルメリアの言葉に驚く一同
「フィーリアさん、まさか。」
「シルメリア、一度唯姉の所へ行きましょう。風濫達もそれで良い?」
フィーナの言葉に頷く風濫と幻
「フィーナ、私はここに残るわ。子供達が心配するだろうし。」
「・・・解りました。気をつけて下さい。」
「えぇ。」
イリアの言葉を聞くとエルミナド教会を出発するフィーナ・風濫・幻の3人
「一緒に行きたかったんじゃないの?」
「セリス。・・・私は、ここの主よ。だからここを離れる訳には行かないのよ。」
「・・・けど、娘の力に、なりたいんでしょ?」
「・・・えぇ。」
「・・・なら行きなさい。」
「えっ?けど・・・。」
「大丈夫。ここは私とイリス、それにフィリスで守るから。」
「・・・ありがとう、セリス。」
そう言うとそこから駆け出すイリア
「・・・貴女に、シスターナイトは似合わないわ。イリア。いえ、雷神イシュタル。」

続く

次回予告
アーリィの気配が消えた。
それはフィーリアがやられたのと同じ事
そして唯の元で青葉もやられた事を風濫から知る一同
報告を聞き、アークレイヴに対して先手を打つ事にした唯
アークレイヴとの決着を付ける為の、戦いが始まる
そして彼も、決心をする
次回ACT7「光と闇の戦い〜白獣幻vsデュール〜」

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