作:Rui
水月邸ロビー
ソファーに座る風濫・青葉・唯と唯の後ろに立つルイ
「成る程ね。まぁ予測は出来てたけど、動く時期が解らなかったし。」
「予測は出来てたって、どう言う事ですか?」
唯の言葉に疑問を持つ青葉
「え〜とね。」
「最初に私。去年に青葉。なら次は雪。って事ですよね?」
「・・・正解。」
風濫の言葉に口を開く唯
「けどこうも早く動いて来るなんてね。全く、してやられたわ。」
そう言うと背もたれに寄りかかる唯
「それで、敵さんは名乗ったの?自分の名前を。」
「はい。確かに名乗りました。アークレイヴと。」
「えっ?」
風濫の言葉に疑問の声を上げるルイ
「ルイ、何か知っているの?」
「あっ、・・・失礼します!!!」
そいうとロビーから颯爽と去っていくルイ
「唯、どうしたの?今ルイとすれ違ったんだけど・・・。」
「フェルミナ。丁度良かった。アインス呼んで来て。」
「・・・OK。」
そう言うと警備部の方へ去っていくフェルミナ
「ルイさん、どうしたんでしょうかね?」
「・・・少なくとも、過去の、フィリアを名乗った頃に、何かあったのでしょうね。」
そうこうしてるうちにフェルミナがアインスを連れて戻って来た
「忙しい所ゴメンね、アインス。」
「いえ。それより用件とは何でしょうか?」
「えぇ、アークレイヴと言う人物を、知っているかしら?」
「・・・はい。ルイ、いえフィリアを光とするなら、彼女は闇です。」
「・・・表と裏。光と闇、か。」
「はい。それに、容姿もフィリアと一緒です。区別出来るのは私かフィリスぐらいかと。」
「私にも区別は難しいと?」
「はい。ですが普段のフィリアを知っているのなら、簡単に区別が出来るかと思われます。」
「・・・気質が違うって事?」
「はい。」
「成る程。ありがとう、アインス。下がって良いわよ。」
「はい。失礼します。」
そう言うとロビーから去っていくアインス
「フェルミナ。」
「何?」
「羽純に連絡しといて。大きくても小さくても
能力者の仕業と思われる事件が起きたら連絡してって。」
「OK。」
そう言うとロビーから去っていくフェルミナ
「さてと、風濫・青葉。貴女達に問うわ。闇に落ちた雪と、戦える?」
「えっ?」
唯の言葉に疑問に思う青葉
「私は、戦えます。かつて雪がそうしたように。」
「風濫!」
「本当なら、戦いたくない。けど、戦わなければいけないの。青葉、解って。」
「・・・風濫。」
「青葉、貴女はただ巻き込まれただけ。私達に合わせなくても良いのよ。」
「風濫。ありがとう。でも、決心がついたわ。私も、戦う。」
「青葉。無茶しないでね。」
「うん。」
「さてと、とりあえず今夜はここに泊りなさい。寮長には私から言っとくから。」
「すみません。」
ルイの部屋
「(アークレイヴ、貴女はここの時代に何をするつもりなの?)」
続く
次回予告
自らの闇に苦悩するルイ
さらわれた雪と戦う決心をした風濫と青葉
そして、アークレイヴが動き出す
次回ACT3「氷姫の乙女〜フリージングメイデン〜」