魔法少女まじかる☆ふらりん第7話「銀十字〜風濫対フィーリア〜」

作:Rui


「貴女に使いこなす自身があるのなら、貴女の力になるわ。」
そう言って風濫に銀十字を差し出すセフィリア
「今直ぐに、聞かせて。」
風濫を催促するセフィリア
「私を無視するなぁぁぁ!!!」
そう言いながら突っ込んで来るフィーリア
それを同時に止めるルイとデュー
「間宮風濫、迷うな!迷っている暇があるのなら、決断しろ!」
デューの言葉に何かに気付き表情が変わる風濫
「貸して下さい。使いこなしてみせます。」
「…その言葉、待っていたわ。」
そう言うと風濫に銀十字を手渡すセフィリア
それを受け取る風濫
「…ありがとうございます。…銀装!」
そう言うと銀装を纏う風濫
「ルイさん、デューさん、どいて下さい。彼女の相手をするのは、私です。」
風濫の言葉にそこからどくルイとデュー
「死ぬなよ。」
「貴女は、まだやるべき事が残っていますから。」
そう言って後退するルイとデュー
「…また寡黙な人形にしてあげるわ。」
「…始めましょうか?魔族フィーリア。」
そう言うと斬りかかるフィーリア
それを左手の小手で受け止める風濫
「なっ!」
それに驚くフィーリア
「貰った!トライシュート!!!」
そう言うと空いている右手で3本の色の違う魔法の矢を打ち込む風濫
打ち込んだ瞬間消失する魔法の矢
その様子に驚く風濫
ニヤリと微笑むと風濫を蹴り飛ばすフィーリア
「なんで、なんで魔法が効かないの?」
疑問に思う風濫
「マジックキャンセラーアーマ―ね。」
「えっ?」
「正解よ、ルイ。」
「何?今のマジックキャンセラーアーマーって?」
マジックキャンセラーアーマ―に疑問を持つ風濫
「魔法無効化装甲。アルレイスと言う珍しい金属からのみ作り出せる装甲。
その装甲は補助・回復を除く全ての魔法を無効化する能力がある。」
「良く知っているわね、ルイ。」
「一応、魔術関係全般は知っていますから。」
「…そうだったわね。さて、どうするのかしら?物理攻撃だけで、この私に勝てるかしら?」
そう言いながら不敵な笑みを浮かべるフィーリア
それでも構える風濫
「風濫!」
「ルイさん。それでも、私は彼女をやらなければいけないんです!」
そう言うとフィーリアを睨む風濫
「フリージング・プリズン!!!」
突如聞こえた女性の声の後
氷に包まれるフィーリア
「魔法が効かないなら、対象毎閉じ込めれば良いだけ。」
その声にピンと来る風濫
「この声。雪!」
「風濫。良かった。元に戻ってて。」
「心配、掛けちゃった?」
「うん。」
そう言うと抱き合う風濫と雪
その光景を横目にセフィリアに声を掛ける女性
「セフィリア。」
「…唯。」
「彼女に、貸したのね?」
「えぇ。」
そんな会話を横目に氷を破壊し氷漬けから復活するフィーリア
それに気付き一斉にフィーリアに視線を移す唯・風濫・雪・ルイ・デュー・セフィ
「どうする?1人でやる?間宮風濫。」
唯の問いかけに頷く風濫
「私一人でやらして下さい。これだけは、譲れないんです。」
「…助けは、要らないわよね?」
「えぇ。」
「…、行ってらっしゃい。」
「はい。」
そう言うと一歩前に出る風濫
「シルヴェイト!」
そう言うと銀の槍が目の前に出て来る
その槍を掴む風濫
そしてそのまま構える
「…面白い!」
そう言うと風濫に突撃してくるフィーリア
「闇を貫け。光の槍よ。」
そう言うと槍が白く光る
「ダークネスストライク!!!」
「シルバードストライク!!!」
衝突しあう光と闇の力
ふと、口を開く風濫
「私の、勝ちですね。」
そう言うと地面へと倒れ込むフィーリア
それを確認すると槍を仕舞い、杖を出し手に持つ風濫
「次は貴女よ。冥王アーシェス!」
そう言うとアーシェスを見る風濫
それと同時に構える雪・デュー・ルイ
「唯。」
「…解ってるよ、セフィ。」
そう言うとアーシェスに近寄る唯
「唯さん!」
それを見て叫ぶ風濫
「大丈夫、下がってて。」
そう言うとアーシェスの目の前迄来る唯
その瞬間ふと何かに気付き銀装を解き、杖を仕舞い、唯の横に並ぶ風濫
「風濫。」
「唯さん、彼女は、名ばかりの冥王で、本当は淋しかったんですね。」
「…えぇ。」
風濫の言葉に素直に答える唯
「冥界と言う漆黒の世界でたった一人だけ。…彼女には、辛すぎたのよ。」
「…フィーナさんはそれを察して。」
「えぇ。フィーナ自身、光でありながら闇を持つ者。だから、気持ちが良く解ったのね。」
その言葉の後、唯の横から手を差し伸べる風濫
「おいで。一緒に遊ぼう。」
風濫の言葉にフィーナの身体から抜け出て実体化するアーシェス
「私と、遊んでくれるの?」
「えぇ。」
そう言うと杖を取り出す風濫
「乗って。」
その言葉の後風濫の杖にまたがるアーシェス
「しっかり掴まっててね。」
そう言うと頷くアーシェス
その直後空へと舞い上がる風濫
「唯、行ってきなさい。フィーリアとフィーナは私とデューで見とくから。」
「…ありがとう。ルイ、行くわよ。」
そう言うと神装を纏う唯
「はい。」
ルイがそう答えると2人同時に空へと舞い上がる

上空

夜空を飛び回る風濫
それに追いつく唯とルイ
「唯さん。それにルイさんも。…アーシェス、気持ち良い?」
「うん。こんな気持ち、初めて。」
「そぅ。」
会話の合間を見計らって唯が近づいて来る
「アーシェス。行く所が無ければ、私の所に来ない?」
「えっ?」
唯の言葉に戸惑うアーシェス
「大丈夫よ、皆優しく迎え入れてくれるわ。」
「私が保証しますよ。アーシェス。」
唯の言葉にフォローを入れるルイ
「…行って、みようかな?」
「なら決まりね。風濫、降りましょう。」
そう言うと雪達が居る所へと降りて行く唯
それに続くルイと風濫

地上

「それじゃあアーシェスは唯さんの所に?」
「えぇ。」
雪の言葉に答える唯
「それでなんだけど、風濫・雪、貴女達も来ない?」
「えっ?」
突然の質問戸惑う2人
「別に今直ぐじゃ無くても良いの。中学を卒業してからでも良いし。」
「…でも、高校に行きたいし。」
ふと呟く風濫
「だったら羽咲女子に来れば良いじゃない。あそこ全寮制だから、結構便利よ。」
「流石OG。」
唯の言葉に冷静に突っ込むルイ
「…じゃあ、卒業したら。」
「解った。校長には私から話をつけとくから。それじゃ、また会いましょう。」
「…えぇ。」
その返事を聞くとそこから消える唯・ルイ・セフィリア・フィーナ・アーシェス
「…何だか、忙しかったな〜。夢みたい。」
「夢なんかじゃない。実際に会った事だったんだ。」
「…そうね。デュー、貴方はこれからどうするの?」
ふと答えつつ質問をする風濫
「日常生活へと戻るさ。風濫と雪は?」
「私達も日常へと。」
「…そうか。戦場以外で、会えると良いな。」
「そうね。」
そう言うと双方見合う
「んじゃ、またな。」
「えぇ。」
その返事を聞くとそこから去って行くデュー
「さ〜てと、帰ろうか?雪。」
「…うん。」
そう言うと風濫と雪もそこから去って行く
そして、日常へと彼女達は戻って行く

続く

次回予告
戦いも終わり日常へと戻った風濫
月日が経ち、中学を卒業した風濫と雪は羽咲市へ行く事にした
次回最終話「日常〜時の流れとそれからの2人〜」

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