魔法少女まじかる☆ふらりん第4話「闇に堕ちる者」

作:Rui


「エイレンス(炸裂する光球)。」
そう言いながら4つ目の封印を破壊するふらりん
「中々やるわね。これで4つ目。残りあと2つよ。頑張りましょう。ふらりん。」
「はい、フィー姉。」
フィーリアの言葉に答えるふらりん

翌日

風濫の部屋

コンコン
「風濫、入るよ。」
そう言うと部屋に入って来るフィーリア
「フィー姉。」
布団から顔をちょこっと出しフィーリアを見る風濫
「フィー姉。何か解らないけど、身体の調子が良くないの。」
「…きっと魔力の使い過ぎね。大丈夫、今日1日寝てれば動ける迄には回復するから。」
「…解った。」
「それじゃ、お大事に。」
そう言うと部屋を出て行くフィーリア

1階迄下ると見覚えのある少女が着ていた
「あっ、お姉さん。」
「えっと…、氷那雪ちゃんだっけ?」
「はい。風濫の体調が良くないみたいって聞いたから、お見舞いに来たんですけど。」
「どうぞ、上がって。」
「はい。お邪魔します。」
そう言うと玄関から上がりフィーリアと共に風濫の部屋へ向かう雪

雪の帰った後の風濫の部屋
「…風濫、1つ言って良い?」
「…何ですか?」
「彼女から、微量の魔力を感じたんだけど。」
「…それって、雪も私と同じように、魔法が扱えるって事?」
「覚醒させればね。」
「…でも、巻き込みたく無いな。雪は。」
「風濫が望むのなら、確かにね。…明日の夜、行くわよ。」
「…はい。」
フィーリアの言葉に答える風濫

翌日の夜

「う〜ん、やっぱり魔力があるって良いな〜。」
「ふらりん、浮かれすぎてちゃ駄目よ。」
「…解ってます。それじゃ、行きましょう、フィー姉。」
「えぇ。」
そう答えると2人共封印のある場所へ向かって行く
「今回は特に何も障害は無し。速攻で終わらせて帰るわよ。」
「はい。」
そう言いながら進んで行く2人
「…誰か居る。一旦止まるわよ。」
そう言うと地面に着地するフィーリアとふらりん
「誰?出て来なさい!」
フィーリアの声に姿を見せる二つの人影
その1つを見て、驚くふらりん
「…雪。」
「えっ?」
ふらりんの言葉に疑問に思うフィーリア
そう思い振り返り見てみると…
「…確かに。」
「雪、何で貴女がこんな所に居るの?」
「…風濫。貴女の為を思っての事。」
「私の、事?」
「えぇ。風濫貴女のしてる事はこの世界に破滅をもたらす事なの!だから今すぐ止めて!」
雪の言葉に少し間を置いて口を開く風濫
「そんな確証、何処にあるの?教えてよ、雪!」
「確証って言われても…。」
風濫の言葉に困る雪
「確証があると言ったら、どうする?」
その時雪の側に居たもう1人の影が口を開く
「デュー、本当に?」
疑問に思う雪
「間宮カイ。その正体は魔族フィーリア。そしてSKから追われる者。
その罪状、万事に値する!」
そう言うと構えるデュー
「世に混沌を広める前に、お前を討つ!」
少し間を置き、笑い始めるフィーリア
「何がおかしい!」
「私を討つ?貴様如きが私を討つ等、皆無!」
そう言った瞬間デューの目の前迄来ていたフィーリア
「なっ!」
驚いた瞬間フィーリアに吹っ飛ばされるデュー
「デュー!!!なら、氷の槍よ、我が敵を討て。アイスランサード!!!」
「甘い!黒龍撃!」
そう言うと剣を振り氷の槍を全て吹き飛ばすフィーリア
「まだまだね。それに、貴女は良い素材になりそう。」
そう言うと剣を仕舞い詠唱を始めるフィーリア
「我が主黒き神の名の下に汝を我が僕とせん。」
「雪!」
フィーリアの詠唱に叫ぶ風濫
「これで貴女は私の操り人形よ。ダークネスドール!」
そう言って漆黒のナイフを雪に向かい投げつけるフィーリア
それを間一髪の所で庇う風濫
漆黒のナイフは雪では無く、雪を庇った風濫に刺さった
「なっ!…まぁ良いわ。風濫。いえ、フィール、来なさい。」
フィーリアの言葉に立ち上がりフィーリアの所へ歩いて行く風濫
「フィール。すべき事は、解っているわね?」
「はい、お姉様。」
フィーリアの言葉に答えるフィール
「風濫!」
叫ぶ雪
「無理よ。彼女は風濫では無い。フィールよ。フィール、あの彼女を殺しなさい。」
「はい。お姉様。」
そう言うと杖を構えるフィール
「嘘でしょ?風濫」
「我が名の下において我は汝の時を止めん。」
詠唱が終わると杖を回し構えるフィール
「ペトロレイセリア(石化の烈風)。」
「風濫。」
ただ風濫の名を呼び呆然とする雪
雪の直ぐ側迄迫る石化の風
「翼よ。汝を守る盾と成れ!フェザーシールド!!!」
突如聞こえた女性の声を後、翼が雪を石化の風から守った
「…この声、ようやく出て来たわね。Saint Knightリーダー、水月唯。」
「…ようやく見つけたわよ、フィーリア。」
雪の目の前には唯が立ち、石化の風を弾いていた
「貴女が出て来た以上、こっちは分が悪いわ。また会いましょう。」
そう言うとそこから消えるフィーリアとフィール
「風濫!」
泣き叫ぶ雪
「水月さん。」
「デュー。彼女を連れて例の場所へ。」
「はい。」

とあるビルの屋上

屋上にたたずむ1人の女性
ふと後ろのドアが開く
「結構大変な事態になったみたいですね、唯姉。」
「フィーナ。えぇ、間宮風濫がフィーリアの人形になったわ。」
「…、けど封印はまだ2つ残ってる。唯姉、これ、預かっといて良いですか?」
そう言って振り返ると銀十字を手の平の上に出すフィーナ
「フィーナ、どう言うつもり?」
「標的は、私ですから。」
「…そぅ。ならこれは私が預かっておくわ。」
そう言うと後ろを見る唯
「氷那雪。友達を助ける事が出来る力、欲しい?」
唯の言葉に顔を上げ唯を見る雪
「…欲しい?」
「…は、はい。」
「そりゃそうよね。けど、1つだけ言っておくわ。
この力は、友達を助ける為だけに使ってね。約束よ。」
「は、はい。」
雪の返事を聞くと雪に寄り、雪の額に指を突きつける唯
「汝氷那雪よ。我水月唯の名において力を解放せよ。開け力の門!」
そう言った直後雪の身体が光に包まれる
そこには蒼系のドレスを着た雪の姿があった
「ディーネ。」
「は〜い。」
「彼女が新しいマスターよ。色々教えてあげてね。」
「は〜い♪」
そう言うと雪へ近づくディーネ
「貴女、名前は?」
「えっ?雪。氷那雪。」
「そぅ。私はディーネ。これから色々教えてあげるから、よろしくね、マスター。」
ディーネの言葉に戸惑う雪
「そのうち慣れるわ。それ迄の辛抱よ。さて、ルイ。」
「はい、お側に。」
唯の言葉に何処からともなく現れるルイ
「ディーネと一緒に雪の事、頼めるかしら?」
「はい。」
「じゃあお願いね。フィーナ、行くわよ。」
「はい。」
フィーナの返事を聞くとそこから飛び去る唯とフィーナ
「…始めまして。私はRui。唯様のメイドよ。
これから魔法に関して色々教える事になるわ。よろしく。」
「あっ、はい。」

とある路地裏

「こんな所に居たのね。探したわ。」
ふと路地裏に居る男性に声を掛ける唯
「…誰だ?」
「SKの水月唯よ。」
「…俺に何の用だ?」
「貴方の力が必要なのよ。」
そう言うと雲間から月が出て、男性を照らす
「白獣の幻。」

続く

次回予告
魔に落とされた風濫
力に目覚めた雪
そして謎の人物幻
光と闇
唯とフィーリア
それぞれの思惑が交差しながら封印は解けようとしていた
次回第5話「思惑の交差点〜解ける封印〜」

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