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セッションの記録 Session Records
ここでは、『ネラスキャンペーン』で行われたセッションとシナリオの内容を紹介します。
(第五部・万竜帝国イゼルマイア侵攻編)
竜帝国の蠢動
2007.11.23 竜帝国の蠢動
入手XP:5150
収入: GP

【参加者】
セフィア(レイネ) 
ボル(塩) 
ブルー&スニーキット(Captain.Y)
グラン&シャルクー(9) 
シエン(ざんじ)
ドムル(がち)
【背景】
大陸西部の玄関口にあたるナルキール共和国、別名「五種族共和国」。その首都ナーカルは魔法工業に優れ、西方の宝石とあだ名される壮麗な都市であった。
しかし今やその地も、拡大するイゼルマイア竜帝国に征服され、中央地域征服のための恐るべき前線都市となりつつある。
街路には未知の生物で構成された軍隊が溢れ、煙を上げる尖塔からは次々と謎の兵士が産み出されているという噂が、東の地にまで届いてくる。
だが、都市上空を無数のドラゴンが舞い、デビルが巡回するナーカルの街を、奥深くまで探索できるスパイは少ない……
PC達は魔都ナーカルに潜入し、イゼルマイア竜帝国が集めつつある軍勢の正体を知り、
可能ならば都市を支配するワームインナーサークル(古龍内陣)・マチュアアダルトヘルワームのヴェゼルガスアクスを打ち倒さねばならない。


【物質界への帰還】
アビス・パイルゼルの支配領域より、半年ぶりに物質界へ戻ったPC達。
ひとまずは馴染みのエニンガム王国に密かに帰還することにした。
体を休める者あり、故郷の様子を知るためにテレポートする者あり――
そして特に外出を選ばなかったもの達は、占術防御を施した部屋で情報の整理と今後の会議を進めるのであった。

雪丸配下の忍団や、シャルクー経由のシーカーズアソシエーションなどから、様々な情報が入ってくる。
ここ半年の間、イゼルマイア法帝国は拡大路線を休止しているが…
その地には続々と世界各地の邪悪なドラゴンが集まり、いまでは「竜帝国イゼルマイア」とすら呼ばれているそうだ。
噂によれば、このエニンガムの地上空を巨大なドラゴンが西に飛んでいく姿すら、見られているらしい。


【天界よりの来客】
「善のドラゴンからも情報を聞いてみたいのう」
とつぶやくドムル。だが、火炎砂漠のブラスドラゴン・イレアヌーンはあまりにお喋りで、話を聞きに行くのも気が重い。
そんなPC達に、意外な訪問者があった。
現れたのは、超大型サイズのセレスチャル・ゴールドドラゴン。その名は「テルモン=メイハ」。
テルモン=メイハは、善の竜神・プラチナムドラゴンことスカイアスの御使いだという。(スカイアスはコアセッティングでバハムートに相当する神)
前回のシナリオでドムルがスカイアスのアスペクトを召喚した際、邪竜と戦うPC達の勇姿がお目に止まった…というわけだ。

テルモンの話によると、近頃物質界の各地では、善のドラゴンに対する悪のドラゴンの組織的な襲撃が相次いでいるらしい。
色の違うクロマティックドラゴンが徒党を組んで善のドラゴンを襲撃するなど、普通では考えられない話……
その背後には、ヘルワーム・アナセモーゼルマイアか、邪竜の女王ティラナの陰謀があるとしか思えない。
また、その過程で善のドラゴンの卵が盗まれる事件も頻発しているという。
かつて赤竜グレナスが求めたドラコニアン制作の秘法は、本来アナセモーゼルマイアやティラナに由来するものだ。
再びドラコニアンが生まれつつあるのかもしれない……

盗まれた卵は帝国全土に輸送されているようだが、特に大陸西部の港湾都市・ナーカルに多くが運ばれているという。
ナーカルは【背景】欄で解説されているように、いまや魔都と呼ばれている有様。
だが、イゼルマイア帝国の軍備を調査し、できれば善竜の卵を奪還するため、PC達はナーカルへの潜入を決意する。


【潜入・魔都ナーカル】
ナーカル潜入への手引きをしてくれたのは、意外にもドワーフ冒険商人ギルフであった。
帝国は大量の物資を輸入しており、巨大輸送船・空髭号は貿易にもうってつけ。
商売は商売、かつ情報を集めておくのは有益…というわけで、ギルフはナーカルの港にも出入りしているという。
ギルフの仲介でナルキール共和国のレジスタンスに引き合わされたPCらは、都市内部に潜伏する。

一行を出迎えたのは、ナルキールのウォーキャスター・リビオスであった。
一見魔法戦士のような姿の彼だが、ウォーキャスターは独自の職業。魔法をフォーカスというエネルギーに変える力を持つ。
ちなみにパーティーのクレリック・スタニスラーヴァも、同じウォーキャスターだ(今回は故国調査のために不在)。
リビオスから街の現況を聞き込む一同。
その眼前の大通りを、イゼルマイア帝国の囚人護送部隊が行進していく。
必要以上とも思える武力は、民衆を威圧するためか、何かを警戒しているのか……

元ナルキール共和国の兵士と、ウォージャック(魔導蒸気ロボ)。ブラックオーク(オログ)に、ホブゴブリン。
竜骨魔団のものとおぼしき強化アンデッド。生きた人造・機械生命体ウォーフォージドの部隊。
そして予測通りドラコニアンの軍勢に、初めて目にするのは……
地獄で繁殖した邪竜の申し子、スポーン・オブ・ティラナの軍団だ。
この部隊自体はPC達の敵ではないだろうが……帝国の総軍事力は想像もつかない。

リビオスや地元盗賊ギルドの情報を総合すると、囚人は都市地下の魔法研究所に運ばれていくらしい。
だがその入口となる遺跡に、帝国は巨大なドラゴンを放ったという噂だ……
占術で囚人を追い、遺跡の入口を確認した一同は、敢えてそこを迂回しつつ下水道から遺跡に侵入する。


【決戦! グレートワーム・ファングドラゴン】
こぼれる砂の音以外、何も見あたらない遺跡……
だが、そこにはインビジビリティで透明化した巨大なドラゴンが隠れていた。
それはグレートワーム(大長虫・1200年以上を生きた最強クラスのドラゴン)ファングドラゴンのガーベルボリアだ!
(*実プレイ中は〈情報収集〉 が足らず、ドラゴンの名前は判明していない)

ディメンジョンシャッフルの魔法で冒険者の陣形を崩し、飛行性能「完璧」の機動力でPCをひっつかんでは殺そうとするガーベルボリア。
こちらの良い攻撃が決まるかと思いきや、セレリティ>テレポートのコンボで戦場から離脱し、数ラウンド後にまた現れる。
神出鬼没の戦法と、凄まじい耐久力ドレイン(2d6)を与える噛みつきにパーティーは苦しめられる。
まずボルが殺され、リヴァイビファイで緊急蘇生。セフィアやグランも耐久力を大量に吸われHPが落ちていく。
研究所入口の通路まで撤退した一同だが、もはや逃げ帰るしかないか……というその時。
近ごろ時空拳の秘術に開眼し始めたボルが言う。
「あ、そういえば僕、テレポートしてくる奴の位置が分かるや」(*1)
他のPL達の総ツッコミを受けつつも、ボルは次元界感覚でガーベルボリア出現位置を特定。
PC達は全力でその位置への攻撃準備をする!

老竜ガーベルボリアの油断は、構造を知り尽くした巣にテレポートインする分には、常に自分が有利だろう…という驕りであった。
だが3回目のテレポート登場時、その周囲は英雄達によって完全に囲まれていたのだ!
グランの弓が、セフィアの剛剣が、そしてとどめにスニーキットの「スフィア・オブ・アルティメットデストラクション」が決まり、
ついにガーベルボリアの1200年を越える生に終止符が打たれたのであった。


【青魔術師ティム救出】
ファングドラゴンを倒した一行は、魔法研究所の第一階層に入るが、このまま調査を続ける余力には乏しい。
撤退を検討しているうちに、周囲を調査していたローグのシャルクーは意外な人物を救出する。
それは今までに妙な因縁のある、雇われソーサラーのティムであった。ティム曰く……

ナルキール共和国の元・主席魔導師、いまや帝国に組する狂気のウォーキャスター・ダカームは、彼の父親だという。
(ダカームの情報は、PC達も以前にリビオスから得ていた)
ダカームの魔法実験があまりに常軌を逸していると噂を聞いたティムは、父親をいさめるために魔都を訪問したが…
結局は説得に失敗し、アンティマジック・シャックルズに繋がれて幽閉されていたというのだ。
一度は魔都ナーカルの最深部まで入ることが出来ていたというティム。
ティムから得た情報で、PCらは魔都最深部への強襲を計画し始める……


【急襲! 古龍内陣を討て】
ティムから得た情報を総合すると、こうだ。
ナーカルを支配するワーム・インナーサークル(古龍内陣)ヴェゼルガスアクスは、意外にもまだ壮年のヘルワーム。
だが高いレベルのクレリック(ティラナ信仰)であり、主に彼がドラコニアン誕生の儀式も行ってるという。
ヴェゼルガスアクスが日没にティラナに祈る時間、魔都の尖塔最上部にある礼拝堂ではスクライやテレポート対策が弱まる。
次元界への門を開き善竜の卵を呪うため、そしてイゼルマイア皇帝から帝国全土に送られるビジョンを受信するためだ。

秘密を知ったPC達は、ティラナ礼拝堂へのテレポートアタックを決行。
一方、スクライ感知で襲撃を予感したヴェゼルガスアクスも、強化呪文を身にまとった状態で彼らを迎え撃つ!

初めて戦う五本首の竜・ヘルワームの戦闘力は恐るべきものであった。
5つの首が別々にスペルを使い、ブレスを吹き、さらに1つの頭の制御の下に肉体は全力攻撃を仕掛けてくる。
5人の敵と同時に戦うかのように、荒れ狂うスペルとエネルギー!
さらに護衛として配備されていたウォージャック、アイアンクラッドとセンチュリオンもPC達を妨害する。

無数の打撃を叩き込んでも、たちまちヒール数回で全快してしまうヴェゼルガスアクス。長期戦が予測されたが…
〈軽業〉 で間合いに入り、《でかぶつ殺し》でドラゴンの背に乗ったハーフリングモンクのボル。
彼が打ち込んだ《朦朧化打撃》 に対して、ヴェゼルガスアクスのセーブの出目は……!!

なんとハーフリングの一撃で、朦朧化したヘルワーム! 5つの頭の上を星が巡る!
1つの体で5倍の行動力を持つヘルワームだけに、たった1ラウンドの行動不可も致命的であった。
セフィアのクリティカルヒットが、シャルクーの急所攻撃がHPをたちまち削り、トドメは再びスニーキットのスフィア。
肉体を完全消滅させられたヘルワームの魂は、テルモンより預けられたマイナーアーティファクト「プライド・オブ・スカイアス」に封印され、
天界にあるスカイアスの宮殿へと預けられることとなった。


【万竜帝国イゼルマイア 大侵攻!】
儀式台の宝箱から善竜の卵を回収する一同。
だがその頭上に、巨大なビジョンが広がる……
皇帝イゼルマイアから帝国全土の幹部将校に送られる演説だ。

『時は満ちた……矮小なヒューマノイドどもの時代は終わりを告げる。
 原初の竜の力、そして軍神と地獄の加護を併せ持つ、我…万竜皇帝イゼルマイアが この惑星ネラスを統治する時がやってきたのだ!
 剣を持て、余の名を唱えよ、帝国臣民達よ!
 汝らの頭上には常に我がドラゴン達が舞い、栄光を約束するであろう!』

炎を背後に手を振り上げる、万竜皇帝イゼルマイア。その周囲には、人間の姿をとった古龍内陣の面々。
演説の合間には、進軍を開始した帝国軍の姿が入る。

北方の凍土を、トロエフ大公国に向けて進軍する帝国軍。
中央地域目指して南海を突き進む、大船団と水竜の群れ。
そして…

かつてPCらが黒騎士ゼーヴァに奪われたアーティファクト「オーブ・オブ・クラウドタイラント」に、無数の飛行石「ワードストーン」を組み合わせた
巨大な魔法装置によって……浮遊を始める武装帝都イゼルマイア!
数え切れないほどのドラゴンを護衛に、飛行帝都が中央地域への進軍を始めたのだ!

惑星ネラス史上最大規模の侵略が、いま始まる――!!

(*1)サプリメント『Portals & Planes』よりの特技。ボルはこれに所収の上級クラス「ワールドウォーカー」のレベルを取ったばかり。
NPC…テルモン=メイハ 天界山セレスティアより飛来したゴールドドラゴン。かなり強そうではあるが、現在のPC達の戦力にはなれないと、使者役に専念。
    リビオス ナルキール共和国に忠誠心を保つウォーキャスター。地震が大好き。
    ダカーム ナルキール共和国を裏切った強力なウォーキャスター。最近は電気の力に魅せられているというが…今回は登場せず。
    青魔術師ティム PC達とは久々の再会。さすがに疲労困憊していつもの軽口も力無く、「ファック&シット」を連呼するのみだった。
    黒騎士アレスの守 倭閣武士団の重鎮。雪丸配下の情報によると、一刀で斬り殺されている所を発見されたという。 
                アレス殿が死ぬのはいつものことだが、どうやら倭閣では謎の剣客集団が暗躍を始めているらしい…?

おまけ:1年近くぶりのセッションだったので、これまでのキャンペーンを整理した図