作:Rui
とある洞穴の前に居る唯・ワタル・フィーナ・レインの4人
「レイン、ここで良いの?」
「えぇ。」
「…ありがとう、戻って良いわよ、レイン。」
「えっ?」
突然の唯の言葉に驚くレイン
「レインがいくら真祖の姫君とは言っても、力を抑制されている状態よ、
戦力として、アテにはしてないわ。」
「…確かに。今の私は力を抑制されているわ。
けど、少しはアテにしても良いんじゃないの?」
「…相手が死徒だけならね。」
「…それ、どう言う事?」
「言った通りよ、相手は真祖クラス。それに、特異種も居るわよ。
それでも、今の貴女は戦力になるかしら?」
冷たく言い放つ唯
「…解った。戻って洋館を守っておくわ。」
「お願いね。」
その言葉を聞くとそこから去って行くレイン
「良かったのか?唯。」
「えぇ。…それじゃ、行くわよ。」
そう言うと頷く2人
そして、洞穴に入って行く唯達
洞穴の中
一本道を歩く唯達
途中で大きな空洞に出る
「…空洞。…趣味悪い、石像が一杯。」
そう言うと側にある一体の石像に近づく唯
その石像を見て何かに気付く別の石像を見る唯
「…本当に趣味悪い。ワタル、この石像群はいちごを元にして作られてるわ。」
「えっ?」
唯の言葉に疑問を持ち一体ずつ石像を確認するワタル
「…確かに。この顔付きはいちごだ。」
「先程唯姉が言ったけど、本当に趣味悪いね、真祖メディアって。」
「…彼女の趣味とは思いたく無いけど…。急ぎましょう。」
そう言うと空洞を後にする唯達
更に奥へ進んで行くと更に大きな空洞に出る
「また空洞。」
「…誰か居る。」
「えっ?」
唯の言葉に疑問に思うフィーナ
突然銃を構え口を開く唯
「そこに居るのは誰!出てきなさい!」
唯の声に反応し姿を表す人影
その正体は…
「いちご?」
ふと口を開くワタル
「みたいね。ご丁寧に洗脳されてるわね。どうする?保志ワタル君。」
そう言いながらワタルの方を見る唯
その瞬間、ワタルは光輝く剣を構えていた
「あいつは、いちごは俺が何とかします。だから、2人は奥へ。」
「…任せるわよ、保志ワタル。」
そう言うと銃を仕舞う唯
それと同時にいちごに向かい突撃して行くワタル
「フィーナ、行くわよ。」
「はい。」
いちごとワタルの隙間を縫って奥へ進む唯とフィーナ
「(…死なないでね、2人共。)」
そう心で思いながらも奥へ進む唯
続く
次回予告
俺は、いちごを討たなきゃいけないのか?
それしか、道は無いのか?
…自らを犠牲にしても、いちごが元に戻る保証は無い
…俺は、どうすれば良い。
次回第5節「避けられぬ戦い〜ワタル対いちご〜」