Silver Fairy Another Story〜Two Blood&Saint Knight〜 第2節「伝承の伝わる場へ」

作:Rui


朝になり、朝食を取った後伝承が残る場所へ足を向ける唯達
1時間程歩くとその場所に付く
そこには古びた洋館が建っていた
まるで何かを待つかのように…
「へ〜、ここが伝承に残る場所ね〜。」
洋館を見て口を開く唯
「ワタル、どう?」
「…何か居る。」
「君もそう思うんだ。」
ワタルの言葉に反応し口を開く唯
「ゆ、唯さん。」
「唯で良いわよ、お二人共。」
「は、はい。」
素直に答えるいちご
「んで、ワタルの言う通りなんだけど、何か居るわね、ここ。」
「解るんですか?」
「えぇ。羽純。この2人見といて。ルイ・フィーナ、行くわよ。」
そう言うと洋館の中へ入って行く唯・ルイ・フィーナの3人
「俺も行く!」
そう言うと唯達を追うワタル

洋館の中

扉を開け慎重に洋館の中へと入る唯達
「ルイ。」
「…今のところ異常無しです。」
「そぅ。」
ルイの言葉を聞くと洋館の中に足を踏み入れる唯達
「フィーナ、抜いときなさい。いつ来るか解らないから。」
「了解。」
そう言うと拳銃を抜くフィーナ
その直後扉が閉まり正面の階段から誰かが降りて来る
「我が姫の領域を侵す者は、私が殺す!」
そう言うと唯達に突っ込んで来る人影
カキーン
独特の金属音が響く
「真紅に染まった剣、噂は本当のようね。」
そう言うとその人影を弾く唯
「剣を収めなさい。私達は戦いに来た訳じゃない!」
その言葉に銃を収めるフィーナ
ワタルもそれに従う
「貴女、名前は?」
「名前は忘れたわ。」
「貴女が守ろうとしている姫君の名前は?」
「…それは、言えないわ。」
「そぅ。貴女は何を望むのかしら?」
唯の言葉に答える女性
「私達に平穏を。」
「…解ったわ。その代わり、私だけで良いから、姫君に会わせて。」
「……ついて来て。」
そう言うと階段を上る女性
それに付いて行く唯

洋館2階のとある部屋の前

「…この中に、私の守るべき姫君が居る。」
「…安心して、殺すような事は、しないから。」
そう言うとドアを開ける女性
そして部屋の中に入る唯
ふと気付き口を開く部屋の中の女性
「ルシナ、誰か来たの?」
「…貴女が、姫君ね。」
「…えぇ。レクシア王国の王女で、シーレアと言います。」
「レクシア王国。…まさか生き残りが残って居たのね。」
「…貴女は、一体誰?」
シーレアが口を開く
「…聖ハルイ王国正統後継者、クリス。」
その名前に驚くシーレア
「…ルシナ。」
「はい。」
「この方と、一緒に行きなさい。」
シーレアの言葉に驚くルシナ
「し、しかし姫様は?」
「私の事は気にしなくて良いのよ、ルシナ。」
そう言うとふと何かに気付く3人
「…何か来る。この感じ、異形の者。ルシナって言ったわね。彼女を頼むわ。」
そう言うと部屋を出て行く唯

洋館ロビー

大量の異形の者を前に構えるルイ達
そこには羽純といちごの姿もあった
「羽純さん、いちごさんとワタルさんを。」
そう言うとメタリックシルバーの装甲を展開するルイ
「行きますよ、フィーナさん。」
そう言うと階段の下に居る異形の者の集団へ突っ込んでいくルイ
それを支援するフィーナ
異形の者の集団の中央へ降り立つルイ
「セイル!(討て)シルスレスフェンド!!!(拡散する34の魔法の射手)」
そう言うと魔法の矢が拡散する
「E―フェルディア!」
そう言うと剣が出て来てそれを掴むルイ
「ハァ―――!!!」
勢い良く切り裂くルイ
「クッ!数が多過ぎる!」
そう言った直後ルイの近くに降り立ちつつ異形の者を切り裂くワタル
その手には真紅の剣が握られていた
「俺も、いちごも、ここの騎士と同じ吸血鬼、いや、Bloodなんだ。」
そう言うと立ち上がるワタル
「斬るのなら、斬れ!」
その言葉に口を開くルイ
「…私の後ろ、頼みますよ。」
そう言うとワタルに背を向けるルイ
「…解った。」
そう言うと背中を向かい合わせるルイとワタル
そして同時に集団へ突っ込む2人

5分後

唯がロビーに到着したその時には、
異形の集団は全滅していた
そして同時に倒れ込むワタル
事情を説明し、シーレアの隣りの部屋にワタルを寝かす唯
そしてシーレアの部屋に集まる唯・ルイ・フィーナ・ルシナ・いちご
ワタルは羽純が見ている状態
「んでシーレア、何?話って?」
唯が先ず口を開く
「…この洋館の裏に、洞穴があるの。そこには真祖の姫君が封印されているわ。」
「…彼女をどうしろと言うの?」
「封印を解いてここに連れて来て欲しいの。」
シーレアの言葉に黙り込む一同
そんな中で口を開く唯
「解ったわ。メンバーはこちらの方で選ばせて貰うは。」
「良いわ。ルシナを入れたければ。」
シーレアの言葉に礼をするルシナ
「あんがと。」

ワタルが寝ている部屋

部屋の中に入り椅子に腰掛けると口を開く唯
「さて、メンバーだけど…、ルシナ、詳しい場所は解る?」
「えぇ。過去に何度か行っていますから。」
「それじゃあルシナは決定ね。それと…いちごとフィーナ。それと私の計4人で。
あとはここでお留守番。良いわね?」
唯の言葉にうなずく羽純とルイ
「さて、今から行くよ。」

洋館の裏口

外へ出た所でふと口を開くいちご
「あ、あの唯さん。1つ良いですか?」
「何?」
「何故、私を?」
いちごの質問に少し考えてから口を開く唯
「貴女もBloodだからかな?」
そう言うと歩き始める唯
「えっ?」
そして、例の洞穴迄やってきた唯達
「そんじゃ、入りますか。」
そう言うと洞穴の中へ入って行く唯達

続く

次回予告
シーレアの言っていた洞穴に辿り着いた唯達
そして中に入り探索すると一番奥に真祖の姫君の象った黄金像が置いてあった
一方洋館の方には大量の吸血鬼が!!!
唯達は真祖の姫君を見つける事が出来るのか?
そして洋館は無事なのか?
次回第3節「真祖の姫君〜真実を語る者〜」

つづく


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