Silver Fairy 〜Another Story〜 第10話「光と闇の戦い〜神剣E―フェルディア〜」

作:Rui


フェルミナがフィーリアと戦い始めたのと同時刻
ルイは1人リスフィードと対峙していた

夜の港で対峙しあう2人
ふとルイが口を開く
「魔族でありながら人を固める能力を極めた者、リスフィ―ド。貴女は私が討ちます。」
「…一介のメイドに、この私が倒せるかしら?」
「倒せます。」
そう言うと神剣E―フェルディアを抜くルイ
「この剣が、なんだか解りますか?リスフィード。」
「…神剣E―フェルディア。女神アリスが聖戦で振るったと言われる剣。
まさかメイド如きが持っているなんてね。」
リスフィードの言葉に少し切れ気味で口を開くルイ
「…メイド如き。確かに今の私はメイドかも知れませんね。
けど、昔の私は違う。昔の私は、フィリア=イシュヴァールと言う名だったわ。」
ルイの昔の名前を聞いて少し感心するリスフィード
「へぇ〜、あの一族の…。面白いわね。」
そう言うと剣を抜くリスフィード
「そちらが剣を持っている以上、こちらも剣で相手をするわ、フィリア。」
「…以外と優しい所がある物ね、魔族でも。」
「…そうかしら?」
その言葉の直後一気に駆け出す2人
港内に独特の金属音が響く
一進一退の攻防を繰り広げる2人
ふと1つの金属音の後距離を空ける2人
「へぇ、中々やるじゃない。」
「そちらこそ。得意なのは呪法だけかと思っていましたよ。」
「剣術はフィーリア直伝よ。けど、やっぱり私は、術で行かせて貰う!」
そう言って剣を仕舞った直後に魔法の矢を打ち出すリスフィード
その矢は全てルイに命中した
命中と共に煙が立ち込める
「フフッ、唯の所のメイドって言っても、弱い者ね。」
そう言ってそこから立ち去ろうとするリスフィード
その瞬間
「誰が弱い者なのかしら?」
突然したルイの声に振り返るリスフィード
煙が晴れるとそこにはE―フェルディアを構えたルイの姿があった
「響け!E―フェルディア!」
そう言って剣を振り下ろすと真空破が発生する
そのままリスフィードに対し一直線に迫る真空破
「まだまだね。」
そう言うと魔法障壁で真空破を打ち消すリスフィード
その直後リスフィードの目の前まで距離を詰めていたルイ
「解っています、あれは囮です。」
そう言うと左手を開いて突き出すルイ
「エクスプロード!!!」
そう言うと爆発が起きる
煙の中から出て来るルイ
「…避けられた。」
そう呟くと剣を構える
すると爆煙の中から魔法の矢が飛び出して来た
「効きませんよ。」
そう言うと剣を振るルイ
それに弾かれる魔法の矢
そのまま詠唱に入るルイ
「炎よ、剣に宿りて我が敵を燃やせ!」
そう詠唱するとE―フェルディアに炎が集まる
そんな中爆煙の中からは魔法の矢が次々と打ち出される
その魔法の矢を左手で魔法障壁を張り防御するルイ
「…(このままじゃ攻撃が出来ない。…なら、久し振りにスイッチ入れますか。)」
そう言うとルイの周りに風が巻き起こりルイの髪の色が変る
右手には炎を纏った神剣
左手で障壁
「…魔法障壁!」
そう言うと左手から少し前進する魔法障壁
「我に集まりて全てを討て!」
その中で攻撃魔法の詠唱をするルイ
「ヴァーティンレイ!!!」
そう言うと光の砲撃が魔法の矢の出所へと突っ込んで行く
着弾すると更に煙が立つ
思わず空中に飛び出すリスフィード
「待っていましたよ、飛び出すのを。」
ふとルイの声がする
「何処?上!」
そう思う上を見上げるリスフィード
そこには…
ルイの姿があった
「身を焦がせ。」
「くっ!」
ルイの言葉に剣を出すリスフィード
「遅い!」
そう言うとリスフィードに一撃が入る
そしてそのまま着地するルイ
「魔法剣術が1つ。焔。」
そう言うと炎に包まれ地面に落ちるリスフィード
それを確認すると剣を振り収めるルイ
尚も立ち上がるリスフィード
「…まだ戦う気なの?魔族リスフィード。」
「…私は、まだ戦える。全ては、メデュー様の為。」
リスフィードのその言葉に口を開くルイ
「…一体何があったのかしら?貴女と、邪王メデューの間に。」
ルイの言葉に静かに口を開くリスフィード

続く

次回予告
リスフィードの口から語られるメデューと唯の過去
その過去を耳にして驚くルイ
そして、リスフィードは1つの想いを託す
次回第11話「託す想い〜振り返る過去〜」

つづく


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