作:Rui
機動兵器から降り、向かい合うイリア・フェルミナとフィーリア
その中でふと口を開くフェルミナ
「イリア、お願いがあるの。」
「…1人で戦いたいんでしょ?良いわよ。けど、死なないでね。」
「…ありがとう。」
そう言うと炎槍ヴォルケスを右手に握りしめるとフィーリアの方を向くフェルミナ
「魔族フィーリア。魔獣王秋華が相手をするわ。」
そう言うと構える秋華
それを見て剣を抜き構えるフィーリア
「…手加減は一切無し。全力よ、フィーリア。」
「…えぇ、解っているわ、フェルミナ。」
そう言うと共に駆け出す
その直後独特の金属音が響く
「「エクスプロージョン!!!」」
その音の直後に爆発の魔法を唱える2人
爆発と共に距離を取る2人
「ファイアランス!!!」
「エナジーアロー!!!」
それぞれ炎と気の投射魔法を打つ
それが中央で当り爆発を起こす
その直後空中へと上がる2人
そのまま倉庫の屋根に着地するフィーリア
一方秋華は羽根を出し滞空する
「…本気出してる?フィーリア。」
ふと口を開く秋華
「…そう言う貴女はどうなのかしら?秋華。」
その言葉にフィーリアが立っている隣りの倉庫の屋根に着地する秋華
「なら、本気で行かせて貰うわ。」
そう言うとヴォルケスが秋華の手の中から消える
「不思議でしょ?でもこれが、伏線なのよ。」
そう言うと秋華の足元に光の五芒星が浮かび上がる
「フレアエレメンタル朱悠秋華、本気行くわ。炎装。」
炎装
そう言うと紅い鎧が秋華を包む
「ヴォルケス!」
秋華がヴォルケスを呼ぶと秋華の目の前に剣が現れる
それを右手で握る秋華
ヴォルケスを握ると1回振りかざし、構える
「行くよ、フィーリア。」
「…えぇ。」
フィーリアの返事を合図に一瞬でその場から消える2人
否、目では見えない程の速さで移動をしながら攻撃をする2人
「…す、凄い。」
あまりの凄さに呆然とするイリア
普通の人から見れば所々で摩擦によって小さな光が発生しているようにしか見えないが、
ある程度動体視力が優れていれば線として追えるが、
それでも何が動いているかと確認するのは難しい
それ程迄に高速で移動しながら攻撃をしあう秋華とフィーリア
ふと金属音の後にそれぞれ地面に着地する2人
着地後ふと小剣を取り出し、左手に持ち片逆手で持つフィーリア
そして身体を捻らせ構える
その構えがなんであるか気付く秋華
「…双龍連撃。成る程、決着をつけるには良い技ね。」
そう言うと地面にヴォルケスを刺す秋華
「ヴォルケスは無し、私も最強の技で、相手をしなくてはいけないわね。」
そう言うと炎の柱が秋華を包む
「一言言っておくわ、フィーリア。私は今から炎を纏いて貴女に突撃するわ。
それを迎撃出来れば貴女の勝ち。でも、後ろにイリアが控えているけど。
迎撃出来なければ、私の勝ちよ。」
そう言うと腰を落とし構える秋華
「炎を司る精霊よ。我に力を貸し我を火の化身と化せ!」
そう言うと炎に包まれる秋華
「…行くよ、フィーリア。」
そう言うとフィーリアへ突撃して行く秋華
そしてそれを迎撃するフィーリア
2人がぶつかる瞬間
光がその場を支配した
光が発生してから5分後
光はとっくに消えていた
「う、う〜ん。」
「あっ、フェルミナ、大丈夫?」
「イリア、うん、一応は。…それより、フィーリアは?」
「あそこに居る。」
そう言って海の方を指差すと防波堤に立っているフィーリアを確認したフェルミナ
ふと目を覚ましたフェルミナに気付き、側へ寄って来るフィーリア
「起きて大丈夫なの?フェルミナ。」
「えぇ、それよりフィーリア、勝負は?」
「…貴女の勝ちよ、フェルミナ。」
「えっ?」
フィーリアの言葉に疑問を持つフェルミナ
「あの技は本来一撃必殺の技。その技を受けても、貴女は生きている。
言ってる意味、解るわよね?」
「…えぇ。」
「フェルミナ、これからどうするの?」
不意に口を開くイリア
「取り合えず結界外に出て、夜が開けるのを待つわ。」
「…そう、解った。」
そう言うと港の出口の方へ歩き出すイリアとフェルミナ
ふと立ち止まりフィーリアの方を向くフェルミナ
「フィーリア、来る?」
フェルミナの言葉に頷くフィーリア
戦いが始まった同時刻
ルイは1人、リスフィードと対峙をしていた
続く
次回予告
1人でリスフィードを相手にするルイ
戦闘経験で言うとリスフィードの方が上
果たしてルイは勝てるのか?
次回第10話「光と闇の戦い〜神剣E―フェルディア〜」