Silver Fairy 〜Another Story〜 第8話「古代機動兵器〜伝説となる戦い〜」

作:Rui


羽咲貨物ターミナルから一直線に羽咲港を目指す唯達
その中でポツリと口を開く唯
「…聞いて、欲しい事があるの?…良い?」
機体を走らせながらそう言う唯
「私はかまいません。」
先ず最初にルイが返事をする
「姉さんがしたいのなら。」
その次にイリア
「良いわよ、唯。」
そして最後にフェルミナが返事をする
「…ありがとう。」
そう呟いてから何かを思い出すようにして口を開く唯
「…私は昔、同系列の機体に乗った事があるわ。」
その言葉に驚くイリアとフェルミナ
「…驚かないの?ルイ。」
「…驚く所では無いですから。」
「…そう。それでその時は戦争をしていたわ。」
「…いつの時でも、争いは起きているんですね。」
唯の言葉に口を開くルイ
「えぇ。それでその当時突如出現した闇と戦っていた。結果はこちらの勝利。
しかし犠牲も多かったわ。私の部隊も10人居たけれど、私しか生き残らなかった。」
「…唯様。もしかしてその時の闇と言うのは、ロプトウスですか?」
ロプトウス
その名前を聞き表情が強張るイリア
「…えぇ。今回はその時と似ているのよ。状況が。…皆、死なないでね。」
「解りました、唯様。」
「まだ、死ねませんからね、姉さん。」
「確かに。まだ私達は死ねない。」
ルイ・イリア・フェルミナの順で答える
「さ〜て、もうそろそろよ。各員周囲に注意して!」
「「「了解!!!」」」

一方その頃
羽咲港のとある倉庫

「メデュー様。起動完了致しました。」
「ありがとう、リスフィード。」
そう言うと機動兵器へ乗り込むメデュー
それを確認して各々乗り込むリスフィードとフィーリア
「リスフィード・フィーリア。」
「「はい?」」
2人して同じ言葉を返す
「来ているわ、彼女達が。」
「…水月唯達の事でございますね、メデュー様。」
「えぇ。ここで倒すわよ。」
「「ハッ!!!」」
そう言うと出撃して行くメデュー達

羽咲港入口

ふと機体の足を止める唯
それにつられて機体の足を止めるルイ・イリア・フェルミナ
「どうしたのですか?唯様。」
疑問に思い口を開くルイ
「ルイ・イリア・フェルミナ。貴女達は帰っても良いのよ。
ここから先、1つの油断が、生死を分けると思うから。」
唯の言葉に一瞬固まる3人
そして口を開く3人
「…何を言っておるのですか?唯様。」
「私達は死ぬと解っていても行かなきゃいけないんだから、姉さん。」
「それが、私達SKの役目。忘れたの?唯。」
3人の言葉に口を開く唯
「…確かにそうね。行きましょう。ここからは歩くは。」
そう言うと機体を歩かせる唯
それに続くルイ達

羽咲港内第3倉庫群

メデュー達を探す唯達
「…ルイ、反応は?」
「今の所ありません。反応があったら直ぐに報せます。」
「ありがとう。…しかし、ここも不気味なくら静かね。」
「範囲外だよね?唯。」
唯の言葉に口を開くフェルミナ
「えぇ。メデューの結界の外だけど、深夜だからかな〜?」
「多分そうでしょう、姉さん。」
「そうだね。捜索を続けるよ。」
そう言うと歩き出す唯

羽咲港第4倉庫群

ふと足を止める唯
それにつられ足を止めるルイ達
「…来るよ。」
不意に口を開く唯
それと同時に倉庫の屋根から3機の機動兵器が降下してきた
「各機散開!」
唯のその言葉に従いその場から散る3人
それを追うフィーリアとリスフィード
イリア・フェルミナを追うフィーリア
ルイを追うリスフィード
そして唯には…
「成る程。私には貴女って訳ね、邪王メデュー。」
「えぇ、貴女だけは私が直接手を下さないと気が済まないのよ、水月唯!」
メデューの言葉の後少し考えハッチを開ける唯
「なっ!何故ハッチを開ける!」
「…私に石化の呪法は効かない。なら、直接やろうじゃないの。邪王メデュー。」
そう言うと機動兵器から降りる唯
「…良いだろう。」
そう言うとメデューもハッチを開け地面に降りる
「邪王メデュー。私の最高の力を持って、貴女の相手をするわ。」
そう言うとセフィリアから託された銀十字を手に取る唯
「この銀十字が何を意味するか、解っているでしょう?」
「…伝説と言われた銀装具、まさか今の持ち主が貴女とは…。」
「違う、今の持ち主はこれの製作者よ。」
メデューの言葉を否定する唯
「けど安心してメデュー。私はこれの力を100%引き出せるから。」
そう言うと銀装を纏う唯
「さぁ、始めましょう。」

同じ時
別の場所でもそれぞれ機動兵器から降り、対峙していた
この町に光を戻すための戦いが、今始まる
そしてその戦いは、伝説となる

続く

次回予告
遂に始まった唯達光とメデュー達闇との戦い
後に伝説となるこの戦い
果たしてこの戦いを制するのは?
次回第9話「光と闇の戦い〜魔獣対魔族〜」

つづく


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