Silver Fairy 〜Another Story〜 第4話「銀装妖精〜儀式の始まり〜」

作:Rui


フィーナが捕らえられた
その事はフェルミナの口からルイに伝えられた
その日はそのまま寝についたフェルミナ
唯の部屋で1人考え事をした、ルイ

翌日の夜

何からから逃げるように走る女性
角を曲がり一安心するとそこには女性の姿が
その女性は、リスフィードだった
「諦めなさい。貴女は石になる運命なのよ。」
「い、嫌!」
そう言って逃げようとした瞬間
女性の足元が光る
「えっ?な、何これ?」
不思議に思う女性
ふと女性の足元が石になっていく
「フフッ、さぞ綺麗な石像になるわね。」
「嫌、ヤダ、止めて。嫌、嫌ぁぁぁ!!!」
そう叫んだ瞬間、石像と化した女性
「…後1人。フェイト、行くわよ。」
「はい。」
女性が逃げようとした方向から現れ返事をするフェイト
リスフィードと共にその場から消えるフェイト

羽咲市内南部

夜道を歩く二人の女性
「今日は楽しかったね、那月。」
「ほ〜〜〜んとに楽しかったね、雪希。」
そう言いながら夜道を歩く二人
「それじゃあ雪希。私はここで。」
「解った。気を付けて帰ってね、那月。」
「大丈夫だって。おやすみ〜。」
「おやすみ。また明日。」
そう言ってそこから去って行く那月
「…また明日、か。」
そう呟く雪希
「残念だけど、貴女に明日は無いわ。」
「えっ?」
ふと声のした方を向く雪希
そこに居たのは…
「私はダークネスフェアリーフェイト。貴女をマスターの元へ。」
そう言って雪希に近づくフェイト
「嫌、来ないで!」
そう言って逃げ出す雪希
逃げ出そうと駆け出した瞬間何かに当る雪希
そこに居たのは…
「マスターリスフィード。」
「残念ね。」
そう言うと一瞬で石と化す雪希
その表情は驚きと疑惑が入り交ざった表情をしていた
「…準備は整ったわ。儀式は、満月の夜よ、フェイト。」
「はい。」
「…彼女の事、よろしくね。」
「解っています。」

翌日

羽咲署に来ているイリアとフェルミナ
「あれ?シスターイリア。それにフェルミナ。何か用?」
2人の姿を見つけ口を開く羽純
「羽純。例の事件について、何かある?」
単刀直入に用件を聞くイリア
「今日、市内北部と南部で石像が2体。…私の読みが正しければ、
 次の満月に、羽咲中央公園で何かが起きると思います。」
「次の満月?」
疑問に思うフェルミナ
「私達ロウサイドにしろ、カオスサイドにしろ、
 何かするには満月の夜が一番適しているんですよ。」
「成る程。」
羽純の言葉に納得するフェルミナ
「羽純、それじゃあ満月の夜まで何も起きないと言う事?」
「…えぇ、既に六芒星は出来上がっていますから。」
「…ありがとう。フェルミナ、行くわよ。」
そう言うと羽咲署から去って行くイリアとフェルミナ

水月邸ロビー

そこにはイリア・フェルミナ・セフィリア・ルイの4人が集まっていた
「良く聞いて。敵は次の満月迄行動を起さないわ。その間に敵の本拠地へ 突入するわ。」
イリアの言葉に頷く3人
「場所は羽咲中央公園近くの美術館。名前は人形館よ。」
「人形館。…因縁がある名前ね。」
そう言うフェルミナ
「私とセフィリアで突入。フェルミナとルイはここで待機。
 大丈夫、必ず戻るわ。」
そう言うとロビーから出て行くイリアとセフィリア

人形館入口

閉まっている扉を壊し突入するイリアとセフィリア
中に入ってみるとモヌケの空だった
「…裏をかかれたみたいね、イリア。」
「…セフィリア、一応捜索するわよ。」
「OK。」
そう言うと館内を探しまわる2人
1時間程探し回ると人形館の外に出て来る二人
「結局何も無し、か。」
悔しそうな声を出すイリア
「これからどうするの?イリア。」
「…一回戻るわ。そこで考える。」
「…解った。」
そう言うと水月邸へと戻る二人

水月邸ロビー

ソファ―に腰を掛け話し会うイリアとセフィリア
「人形館が空となると、何処に潜んでいのよ、一体。」
「結構な被害が起きているのよ。
それなりに大きい所じゃないと無理だと私は思うわ、イリア。」
「大きい所。…港の倉庫とか?」
「その可能性は否定出来ないわ。」
そう言うセフィリア
「けど、この戦力で、勝てるのかしら?」
「…どう言う意味?イリア」
イリアの言葉に疑問に思うセフィリア
「向こうには姉さんが居る。姉さんの強さは、
 良く知っているでしょう?セフィリア。」
「…それなら、何とか出来ると思う。」
「えっ?」
何とか出来る
セフィリアの言葉に疑問に思うイリア
「セフィリア、どう言う意味?」
イリアの言葉に懐から銀十字を取り出すセフィリア
それを見て驚くイリア
「何で、何でイリアが持っているの?」
「フィーナが連れ去られた時に、フィーナから離れ、
 落ちていたのを拾ったのよ。
それに元々は私の物。最大限力を使えるわ。」
「…それは、姉さんと対等に戦えると言う事?」
「多分ね。」
そう言うと銀十字を仕舞うセフィリア
「…セフィリア、戦力は取っておきましょう。勝負は、満月の夜よ。」
イリアの言葉に頷くセフィリア

その日の夜

羽咲港のとある倉庫

「フェイト・フィーリア、準備はどう?」
「準備完了してるわ、フィー。」
「大丈夫です。マスターリスフィード。」
「そう。次の満月の日、邪王メデュー様の復活よ。」
「「全ては、闇の為に。」」

続く

次回予告
いよいよ邪王メデューの復活の儀式が始まる
それを阻止せんとするイシュタル達
しかしその前にフェイトとフィーリアが立ちふさがる
果たして復活の儀式を阻止出来るのか?
次回第5話「メデュー復活〜全ては闇の中に〜」

つづく


Ruiさんの文章に戻る