Silver Fairy 〜Another Story〜 第2話「光と闇の交わりし場所」

作:Rui


今回の事件の犯人を特定した唯
そんな唯は1人エルミナド教会に来ていた

入口のドアを開け入って来るシスター
「礼拝は、済みましたか?」
その声に気付き立ち上がりシスターの方を向く唯
「えぇ、突然来てゴメンね、イリア。」
「いえ、水月様も…。」
「いつも通りで良いわよ、イリア。」
「…姉さんも私と同じシスターですから。」
「…確かにね。」
そう言うとドアの所に足を向ける唯
ドアを開けるとふと何かを思い出したように口を開く唯
「イリア、フィーナは今何をしているの?」
「今は、孤児院で孤児の世話をしているわ。」
「なら、銀十字は?」
「…今は、私が持っているわ。」
そう言うと修道服から銀十字を出すイリア
「そう。それをフィーナに渡しといて。
 後はよろしくと言う言葉と一緒にね。」
そう言うと教会を出て行く唯

羽咲署

窓口で仁科の事を聞くと外に出ていると聞く
仕方が無いので羽純の事を聞くと…
「地域安全課」
不思議な感じがする中、中へ入っていく唯
「あれ?唯。どうしたの?」
確かに羽純は居た
「羽純、なんで地域安全課に居るの?」
「ヘヴン状態の時が子供に受けちゃいまして…。」
困惑する唯
「それで、仁科ちゃんから何かある?」
「何件か特定出来たみたいです。…課長、会議室使わせて貰います。」

地域安全課会議室

「それで、何件あるの?」
「全部で3件。全て市内です。
 うち1つは外れです。自分で調べましたから。」
「そぅ。それじゃああと2つを教えて。」
「はい。」
そう言うと天装具ヘヴンを纏う羽純
仮想モニターが宙に現れる
「1つは羽咲駅近く。もう1つは中央公園近く。
 この2つに絞り込めます。現在仁科さんが両方を調べに行ってるから、
  あと1時間したら解ると思います。」
「そぅ。…それより、今回の事件、どう思う?」
「…図に直すと解るんですけど、羽咲中央公園を中心に、三角形が2つ。
 つまり六芒星を成しているんです。
  そしてその2つの三角形の頂点が、まだ埋まっていない。
   あと2〜3日中に、動きがあるでしょう。」
「…流石羽純ね。」
「そうですか?けど、何が起きるか迄は…。」
ふとその時羽純に連絡が入る
「失礼します。」
そう言うと電話(?)を取る羽純
ほんの少し話すと通信を切った羽純
「唯、駅前のは外れ。」
「だとすると残るわ公園の…。」
「えぇ。しかもオープンは5日後です。」
羽純の言葉に確信を持つ唯
「ありがとう、羽純。」
そう言うと会議室を出て行く唯

その日の夜

羽咲中央公園近くの美術館

その中に、唯の姿があった
奥から1人の女性が出て来る
それに対し銃を構える唯
「やっ、タス…ケ…。」
“助けて”
そう言い終える前に身体が石になる女性
その女性を見ながら口を開く唯
「…やっぱり貴女なのね、魔族リスフィード。」
「…えぇ。久し振りね、水月唯。」
「用件を言うわ。今すぐ石にした女性を全て元に戻しなさい!」
「…私が素直に応じると思うの?」
リスフィードの言葉に答える唯
「…いいえ。なら、この場で貴女を、うっ!」
突然後頭部に痛みが走る唯
倒れる間際に後ろを見るとそこに居たのは…
「フィー、リア?」
そう言うと気を失い倒れ込む唯
「フィーリア。」
「…フィー、行動に移すなら、早い方が良いわ。」
「…解ったは、フィーリア。」
そう言うと唯を引きずり奥へと運ぶリスフィード
外へ出て夜空を見上げるフィーリア
「…全ては、あの方の為に。」
そう呟くと、中へ消えて行くフィーリア

同時刻エルミナド教会

ふと何かを感じ起き上がるフィーナ
「今の感じは一体?…何か、不吉な事が起きようとしている。」

続く

次回予告
出て行ったきり帰って来ない唯
それと同時に水月邸に姿を表すフィーリア
フィーリアの口から出た唯を捕らえたと言う言葉
そして偶然にもそれを聞いたフィーナ
果たして唯は無事なのか?
そしてフィーナは戦うのか?
次回第3話「フィーナの決断〜レイピア対フェイト〜」

つづく


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