作:Rui
魔界への突入及び秋華の即位から2ヶ月
羽咲市では1ヶ月前から女性が連続で行方不明になる事件が続いていた
マスコミはこぞって書き出していた
これに対し羽咲市警は「現在捜査中」の一点張り
そんな中水月邸に、羽咲市警刑事課特殊部担当の仁科が訪れていた
水月邸ロビー
そこには仁科・唯・ルイにフィーナの姿があった
「すまないな、いきなり来て。」
「大丈夫よ。それより今回来た用件は世間で騒がれている事件の事かしら?」
「…ご名答。これを見てくれ。」
そう言うと事件の捜査資料を取り出す仁科
「行方不明者リスト?こんなに居るの?」
「ここ1ヶ月で市内で行方不明になった女性全員だ。」
仁科の言葉に驚くルイとフィーナ
1人冷静な唯
「んで、私達に何をしてもらいたいの?」
「原因を見つけて欲しい。警察の手に負えないヤマなら、そちらで解決してくれ。」
「…まっ、元からそのつもりだけどね。この事件はそちらじゃ手に負えないし。」
「…そうか。」
「何かあったら羽純でも寄越して。」
「解った。俺はこれで。」
そう言うと資料を仕舞いロビーを後にする仁科
「ルイ、情報部と共に出来る限り正確な情報を。」
「了解しました。」
「フィーナは私と一緒に夜の見回り。」
「解りました、唯姉。」
夜9時
羽咲中央駅西口広場
そこには唯とフィーナの姿があった
「唯姉、本当に居るんですか?こんな所に?」
「フィーナ、前々から言ってるでしょう?獲物を探すのならこう言う場所が一番良いの。」
そう言うと煙草に火をつける唯
「もうしばらく待つわよ。」
「…はい。」
20分後
ふと何かに気付く唯
「フィーナ、居たわよ。」
「何処ですか?」
「正面からやや左に寄った場所に居る、スーツ姿の男性。」
「…あからさまに怪しいですね。」
「…動いた!追うわよ。」
「はい。」
路地
路地を歩く女性
ふと突然黒いベンツが女性の横に付けられる
女性が疑問に思った瞬間ベンツから出て来た黒いスーツの男性達が女性を囲む
その瞬間銀色の閃光がその場に走る
「そこまでです。」
そう言うとその場に降り立つ銀装を纏ったフィーナ
「この女性に手を出さないと約束するならこの場は見逃します。」
そう言うと剣を向けるフィーナ
「さぁ、どうしますか?」
そう言った瞬間フィーナに電流が走った
「なっ!」
そう言って倒れ込むフィーナ
「素体を確保。撤収するぞ。」
そう言って女性と気絶しているフィーナを車に載せて発進しようと瞬間
眼の前に人影が現れる
「彼女を何処へ連れて行くつもり?」
その言葉を無視しアクセル全開で急発進するベンツ
それを片手で受け止める女性
車の中から女性が出て来ると口を開く
「彼女の相手は私がするから貴方達は先に帰ってなさい。」
そう言い終わると車を止めた女性に襲いかかる
それを避ける女性
「流石ね。貴女、名前は?」
「…フェイト。ダークネスフェアリーフェイト。貴女は?」
「イリシアよ。」
「そう、フィーナを返す気が無いのなら貴女を殺すわ。」
そう言うと剣を抜くフェイト
「それなら、全力で抵抗します。」
その言葉の後剣を抜くイリシア
「行くよ。」
そう言うと同時に突撃する
カキーン
独特の金属音が響く
それと同時に離れ間を置く2人
それぞれ電柱のテッペンに着地する
「フェイト、彼女は事が終われば必ず返すわ。私が、保証する。」
「…証拠は?必ず返すと言う保証は?」
「…無い。もし、返せなかったら、私を斬って。」
「…解ったわ。」
「ありがとう。」
そう言うとそこから去って行くイリシア
「…(さて、イリアに何て説明しようかしら?)」
黒装を解きその場を後にする唯
続く
何処だが解らない場所に連れて来られたフィーナ
そしてこの場所がどういう場所かを知る
果たしてフィーナは帰れるのか?
そしてイリシアが言った事とは一体?
次回第2節「楽園と呼ばれる場所」