作:Rui
羽咲中央公園の中央広場に着いた唯・ルイ・カヤキス
そこで人影を見つける
その人影が唯達の方を向き口を開く
「やっと来たか。待ちくたびれたぞ。」
その声に対し、口を開く唯
「…貴方だったのね、今回の黒幕は。」
「黒幕と言うのは悪い言い方だ。」
その言葉に対し剣を抜き向ける唯
「黙りなさい。何はともあれ、私は貴方を討つわ、ヴァルス。」
そう言うと構える唯
「…良いだろう。お連れには暁の神兵の相手をしておいて貰おう。行け!」
そう言うとルイとカヤキスに向かう暁の神兵
「…軽く見積もって1人50人。行けますか?」
「誰に言ってるんだ?」
そう言うとその場から離れて行く2人
それに続く暁の神兵達
それを見送ると剣を仕舞いネックレスを外しヴァルスに見せる唯
「ヴァルス、これがなんだか解るかしら?」
「銀十字のネックレス。それが…、まさか!」
何かに気付くヴァルス
「気付いたみたいね、ヴァルス。」
そう言うと銀の鎧を纏う唯
「銀装妖精。貴方も名前ぐらいは聞いた事がるでしょう?」
唯の言葉に黙り込むヴァルス
「それが目の前にあるだけの事よ。」
そう言うと剣を抜き構える唯
「構えなさい、ヴァルス。」
その言葉に構えるヴァルス
「行くわよ。」
そう言うとヴァルスに向かい突っ込む唯
独特の金属音が鳴り響く
「くっ!」
そう言いながら払うヴァルス
「甘い!」
その隙を付き切りかかる唯
それを受け止めるヴァルス
「ヴァルス、1つだけ答えなさい。何故人を滅ぼそうとする!」
「終わらない戦い。それに伴う報復。それに地球全土に及ぶ環境破壊。
放っておいたら、いずれは壊滅する!その前に、その前に!」
その直後剣を弾き間を取り剣を収める唯
「ヴァルス!人の未来を良き方向に持っていく事こそ、私達の使命よ!
それを、滅ぼすだなんて…。そんなの、間違っている!」
「…なら、俺を倒せ!聖神クリス!」
そう言うと一気に気が膨れ上がる
「…私は、貴方を討つ!」
そう言うと槍を取り出し構える唯
「来なさい、ヴァルス。」
「あぁ。……食らえ!八連黒龍!」
そう言って剣を振ると八頭の黒龍が唯を襲う
「…貫け、銀の閃光よ。…シルバードストライク!」
そう言って槍を突き出すと銀色の閃光が黒龍を打ち消し
そのままヴァルスを貫いた
「なっ。……流石だな、クリス。」
そう言うと倒れるヴァルス
「ヴァルス!」
槍を仕舞い銀装を解いてヴァルスに駆け寄る唯
「ヴァルス、何故避けなかったの?」
「さぁ、何故だろうな?」
「それより、回復を。」
そう言うと両手で回復魔法の紋章陣を描く唯
「無駄だ。負けた者は消滅するのみ。…神々の約束事だ。」
「でも…。」
「…気にするな。お前には良い仲間が居る。…元気でな、聖神クリス。」
そう言うと消滅するヴァルス
「ヴァルス―――!!!」
その様子を遠くから見守るルイとカヤキス
「…俺と同じだ。黒龍の力を持っているが、光として生きたい。俺も、そうだった。」
「カヤキスさん。」
こうして、この戦いは、幕を閉じた
数日後
水月邸ロビー
頭を悩ませる唯とルイ
今回の事で壊れた物等についての試算表を出していた
ふと扉を開け中へ入って来る女性
それに気付き振り返る唯とルイ
その姿を見て驚く唯
「…エリス様、何故下界に?」
「聖神クリス。黒騎士は居ますか?」
「ルイ、カヤキスを。」
唯の言葉に頷くとそこから去って行くルイ
「少しお待ち下さい。」
そう言うとソファーに座る唯とエリス
「エリス様。もしかしてカヤキスを黒神にしに来たんですか?」
「…えぇ。本来なら直ぐにでもしたい所なんだけど、本人に会っておきたくてね。」
「…そんな理由でわざわざ下界に。」
呆れる唯
「唯様、カヤキス様をお連れしました。」
「ありがとう。それと、紅茶お願い。」
「解りました。」
そう言うとロビーから去って行くルイ
「唯、この女性は?」
「主神エリス様。私が唯一敬語を使う相手。」
「へ〜。んでその主神が俺に何の用で?」
「黒騎士カヤキス。貴方、神になる気はあるかしら?」
エリスの言葉に即答するカヤキス
「無いっすね。俺は俺でこの世界で唯と生きて行きたいんで。」
「彼女が聖神だとしても?」
「あぁ。」
その言葉に納得した様子の表情を見せるエリス
「解ったわ。唯、しばらくは、空きそうよ。それじゃ。」
そう言うと外へ出て行くエリス
「…結局何が言いたかったんだ?」
「秘密。」
「解ってるのか?」
「けど言わない。」
笑顔で答える唯
「教えてくれよ〜。」
「ダ〜メ♪」
そんな事を遠くから見ているルイ
「…楽しそうな唯様。やっぱりこうでなくちゃね。」
終わり
次章予告
咲乃宮市で起きている不思議な事件
その事件を解明し、解決して欲しいと咲乃宮市警から頼まれた唯達
唯達はその頼みを聞き、事件の真相へを迫る
果たしてその真相は?
第4章第1節「新たなる始まりの序曲」