Silver Fairy 第3章 第9節「胸に秘めた希望〜私は神を討つ剣と成る〜」

作:Rui


水月邸ロビー

ルイ達水月邸の住人と神兵との戦いの場と化していた
戦いが始まってから30分
生身であるフィーナ・セフィリアの2人は疲労していた
「…辛そうね、フィーナ。」
「…セフィリアさんこそ。」
そう言いながらも神兵を倒して行く2人
「フェルミナ!フェルミナ!」
フェルミナを呼ぶルイ
それに反応しルイの背中に付くフェルミナ
「何?ルイ。」
「このままでは私達が一方的に不利です。
フィーナさんとセフィリアさんは疲労してきていますし、
私もちょっとヤバクなってきています。」
「…後退?何処に?」
「…地下ぐらいしか、無いでしょう。」
ルイの言葉に呆れた口調で口を開くフェルミナ
「ヤバイって事?私達が?」
「…そうなるわね。」
「…この状況、唯一の救いは唯が戻って来る事。けど、いつになるか解らない。」
「…絶望的な状況ね。」
冷静に口を開くルイ
そんな中でふと声が聞こえる
「ここが限界って言うのかしら?」
「そうなんじゃないのか?」
「あら、私の知ってるSKは、ここからよ。」
その言葉の直後舞い上がりルイの周りに着地する3つの人影
「三頭竜光の白。」
「水の蒼。」
「炎の紅。」
「「「汝達の力になるために只今参上。」」」
「三頭竜?」
疑問に思うルイ
「俺が呼んだんだ。」
ふと階段の上から声がする
その声の直後黒き龍が神兵を襲う
「黒龍、カヤキス?」
ふと1人の名前を口に出すフェルミナ
「正解。変わらね〜な、秋華。」
そう言うと階段を降りるカヤキス
それに向かう神兵
向かって来る神兵を睨むカヤキス
それに対し足を止める神兵
「白!蒼!紅!蹴散らすぞ!」
「「「了解!!!」」」
秋華の言葉に答えるかのように口を開くカヤキス
そう言うと神兵を倒して行くカヤキスと三頭竜の3人
物の1分も立たない内にその場に居た神兵を全て倒したカヤキス達
「さて、秋華。クリスは何処に居る?」
「…今は、神界に。」
「成る程。クリスを神界に呼び戻し、その間に地上を滅ぼすか。全く、卑怯な事するな〜。」
そう言いながらも剣に付いた血を拭き、剣を収めるカヤキス
「カヤキスさん、唯様は、帰って来るのでしょうか?」
ふと口を開くルイ
「唯の侍従か。…クリスの事だ、必ず帰って来る。
…それ迄の間、神兵を相手にしなきゃいけないがな。」
そう言うと再び剣を抜くカヤキス
「白の神兵か。蒼、そこのへばってる2人を奥に。白は秋華達と。紅、ついて来い!」
「「「了解!!!」」」
カヤキスの命令に答える三頭竜の3人
その返事と共に神兵の中へ突撃するカヤキスと紅
「白さん、魔法は得意ですか?」
ふと口を開くルイ
「えっ?えぇ、一応。」
「なら決まりです。フェルミナはカヤキスさん達と一緒に。白さんは私と一緒に援護を。」
ルイの言葉に頷く2人
その直後階段を上って来る白の神兵
「援護頼むよ!」
そう言って階段を上って来る神兵をなぎ払うフェルミナ
「さぁ来な。魔獣王夜叉が相手になってあげる。」
その言葉に一斉に襲いかかる白の神兵

ほぼ同時刻

羽咲港

そこに1人の女性が立っていた
「…羽咲港、少し外れたわね。」
そう呟く女性
ふと後ろから男性の声が聞こえる
「黒き者には死を。」
「…紅の神兵。退きなさい、死にたくないのなら。」
「ふざけるな―――!!!」
そう言いながら女性に突っ込む神兵
その直後吹き飛ぶ神兵
「我が名はフェイト。神を討つ者。」
そう言うと剣を収めその場を後にするフェイト

続く

次回予告
神兵第一級の白の神兵を相手に奮戦するカヤキス達
だが次第に押され始める
そしてピンチに陥ったその瞬間
一筋の光がロビーに走る
その光とは一体
次回第10節「一筋の希望〜黒き妖精と騎士〜」

つづく


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