Silver Fairy 第3章 第8節「聖戦〜銀の剣と裁きをもたらす雷光の剣〜」

作:Rui


エルミナド教会

教会内

「フィーナ、準備は良い?」
ふと口を開きつつフィーナを見るイリア
そこには銀装を纏ったフィーナが居た
すると突然扉を破り兵が入って来る
蒼い鎧に身を包んだ兵が多数
「蒼の神兵。第2級神位兵…か。」
そう言うと髪の毛が伸びるイリア
「雷神の異名を持つ私の力、見せてあげる。」
そう言うとイリア、いやイシュタルの周囲の空気が帯電する
「フィーナ。」
「解っています。」
そう言うと左手で銃を構えるフィーナ
銃口に気が溜まる
そして…

教会の外

気孔弾を放つフィーナ
蒼の神兵が外に出て来る
それを待っていたかの如く詠唱を始めるイシュタル
二丁拳銃で神兵を相手にするフィーナ
「どんどん来い!全て蹴散らしてやる!」
そう言いながらも二丁拳銃で神兵を蹴散らしていくフィーナ
「母様!まだですか?」
「どきなさい!フィーナ!」
その言葉を聞くとその場から飛び上がりイシュタルの元に着地するフィーナ
「食らいなさい。トールハンマー。」
トールハンマー
イシュタルがそう言うと無数のイカヅチが神兵を襲う
イカヅチが止んだ時立っていた神兵は、1人として居なかった
「これで、ここはしばらく大丈夫ね。」
「母様!あっち!」
フィーナが突然口を開く
その声に気付きフィーナが指差した方向を見るイシュタル
その先には…
水月邸があった
そしてその上には…無数の神兵が居た
「…フィーナ、急ぎましょう。」
「はい。」
そう言うと屋根から下りて水月邸へと向かうイシュタルとフィーナ

一方水月邸では…
ロビーを第一次防衛線として、ルイ指揮の元警備部が防衛線を張っていた

外との出入り口の扉が今にも壊される状態にあった
「総員構え。」
ルイの言葉に銃器を構える警備部
そして扉が破られる
「撃てぇ!!!」
ルイの言葉に合わせ一斉に銃をぶっ放す警備部のメイド達
「銃器部隊は入口を狙え!近接部隊、私に続け!」
そう言うと階段を降りて行くルイ
それに続く近接武器を持った警備部のメイド達
掌からビームソードを取り出しそれを振るルイ
「あまり深く入り込むな!銃器部隊の弾に当るよ!」
そう言いながらも神兵を斬っていくルイ
「…(唯様、早くお戻り下さい。)」

一方水月邸へと急ぐイシュタルとフィーナ
ふと前方から見覚えのある女性が近づいて来る
「フェルミナ!」
フィーナがその名前を呼ぶと気が付き止まるフェルミナ
「フェルミナ、唯姉の家は?」
「私は知らない。エルミナドの方はどうなの?」
「今の所大丈夫よ。それより姉さんの所の方がヤバイわ。
フィーナ・フェルミナ、行きましょう。」
イシュタルの言葉に頷くフィーナとフェルミナ

再び水月邸ロビー

「…(そろそろかな?)第2射用意!第1射が尽きたと同時に発砲!」
ルイの言葉に構える第2射
そして第1射の弾が尽きる
「撃てぇぇぇ!!!」
ルイの号令と共に第1射が引き、それと同時に第2射の射撃が始まる
「近接!被害状況を伝えなさい!」
そう言いながら神兵を斬っていくルイ
「3名が負傷!いずれも軽傷!」
「引かせろ!」
「了解!」
命令を出しながらも神兵を相手にするルイ
「…(このまま戦っていてはこちらが不利になる。どうする?)」
この状況の事を考えながら神兵を相手にするルイ
「ルイ様、後ろ!」
警備部のメイドの声に気付き後ろを向くルイ
そこには神兵がルイ目掛けて向かって来ていた
「(…死ぬの?私?)」
ルイが心の中でそう思った瞬間
一筋の光が神兵を切り裂いた
「!!!」
あまりに突然の事で驚きを隠せないルイ
「大丈夫?助けに来たわ。」
「貴女、名前は?」
ふと名前を聞くルイ
「セフィリア。セフィリア=ラムス。Ruiって貴女?」
「え、えぇ。」
「そう。それじゃあ私は自由に動かせて貰うわ。大丈夫撤退命令とかは聞くから。」
そう言うと神兵の真っ只中、
つまりは銃器部隊の銃弾の先へ飛び込んで行くセフィリア
「銃器部隊!彼女に当てないでね!」
そう言うルイ
「!! そこ!」
そう言うと神兵を斬るルイ
その直後、爆発音が聞こえる
それに驚き発砲を止める銃器部隊
そして入口の所に現れた人影は…
「は〜い、ちゃんと帰って来たよ、ルイ。」
「フェルミナ!」
「お土産付き。」
フェルミナがそう言うと横を通り抜け中に居る神兵を倒す2つの人影
「フィーナ。それに、シスターイリア。」
「やっほ。応援に来たよ。」
ルイの言葉に応えるフィーナ
「セフィリア、使う?」
「良いの?使って?」
「良いの。私にはまだ武器はある。」
「それじゃあ、使わせて貰おうかしら。」
そう言うと銀十字をセフィリアへ向けて投げるフィーナ
それを受け取ると同時に銀装を纏うセフィリア
それを確認すると拳銃を構えるフィーナ
「さ〜て、まだ外に一杯居るよ。」
「ルイ、貴女だけここに残って、後は全部避難させて。」
「シスターイリア。」
「お願い。足手まといになるだけなの。」
イリアの言葉に頷くルイ
「解りました、シスターイリア、地下は解かりますか?」
「一応解かるけど。」
「そこまで連れて行って下さい。そしてそのまま一緒に居て下さい。」
「…解かった。」
イリアのその言葉を聞くと口を開くルイ
「銃器及び近接部隊はシスターイリアと共に後退!」
その言葉の後口を開くイシュタル
「私に付いて来て!」
そう言うと地下のある方向へと走って行くイシュタル
「さて、パーティーはまだ始まったばかりだよ。」
フィーナの言葉に笑みを浮かべる一同
「パーティーの主賓が来る迄、持たせるよ!」
「了解!!!」
フィーナの言葉に応える一同

続く

次回予告
全ては運命なのか?
神々による粛清
人類に希望の未来があるのか?
それは、彼女達に掛かっている
次回第9節「胸に秘めた希望〜私は神を討つ剣と成る〜」

つづく


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