作:Rui
イリスとの戦いが終わって1週間が経とうとしていた
中庭で警備部を集めて特訓をしているアインス
ふと空を見上げる
「…空が、紅い。」
ロビー
「フェルミナ。」
「唯、何か用?」
「えぇ。ちょっと上から呼ばれたのよ。しばらくの間良いかしら?」
「それなら、フィーナに頼めば良いのに…。」
フェルミナの言葉に答える唯
「フィーナはまだ向こうに居るの。だから貴女に頼むのよ、フェルミナ。」
「…解った。なるべく早く帰って来てね。」
「OK。」
水月邸ロビー
「フェルミナ。」
「ルイ、どうしたの?」
ロビーでふとルイに呼び止められるフェルミナ
「唯様を知りませんか?昼頃から姿を見かけ無いのですが…。」
「唯なら神界に行ったわ。何か呼ばれたらしくて。」
「…そうですか。解りました。」
そう言うと例をして去るルイ
「ルイ、ちょっと待って。」
それを呼び止めるフェルミナ
「フェルミナ、何か用でも?」
「…もしもの事を、考えておいて。お願い。」
「…解りました。」
そう言うとロビーから去って行くルイ
「…。私の方も準備をしなくちゃ。」
神界
「…懐かしいわね。」
そう言うと目の前の建物に向かい歩くクリス
建物の前の橋迄来ると女性が1人、立っていた
「お久しぶりね、クリス。」
「久しいわね、リタ。ヴァルス達は?」
「中で主神エリス様共々、クリスを待っているわ。」
「そう。それなら行きましょう。」
セルリナド宮殿
宮廷の間
「光神クリス、入ります。」
そう言うと宮廷の間へ入って来るクリス
「お久しぶりです、主神エリス様。」
「元気そうね、クリス。」
「はい。それで、今回私をお呼びした理由とは?」
その言葉に黙り込むエリス
「エリス様?」
「俺から説明しよう。」
そう言って口を開いたのは、黒神ヴァルス
「一昨日決まった事だ。上級神様達は、人間界を滅ぼせと言った。」
“人間界を滅ぼす”
その言葉に驚くクリス
「既に兵は出ている。愚かな人間に粛清を。」
パーン
そう言った直後ヴァルスを頬をはたくクリス
「…エリス様、本当なんですか?」
「…えぇ。」
「なら私は、人間界へと、戻ります。」
そう言うと振り返るクリス
するとそこには上級神兵が扉を塞いで居た
「そこを退け!退かないのなら、斬る!」
「クリス、良く聞いて。最初の滅ぼす場所は…、羽咲市。貴女の、仲間が居る所よ。」
「リタ、嘘でしょう?嘘だと言って!」
「事実だ。諦めろ、クリス。」
ヴァルスの言葉に泣き崩れるクリス
「白の神兵、光神クリスを天空牢へ。」
ヴァルスの言葉に答えクリスを捕まえようとする白の神兵
その瞬間、気流が発生する
「この感じは、黒気!だが何故クリスから!」
「教えてあげるよ、ヴァルス。それは私が、ダークネスフェアリーだからよ。」
そう言うと立ち上がるクリス、否、フェイト
「主神エリス。黒神ヴァルス。精霊神リタ。貴女達が止めようが、私は行く。」
そう言うと扉を開けるフェイト
「行かせん!」
そう言うと剣を抜きフェイトを追いかけるヴァルス
そんなヴァルスを風の刃が襲う
「風刃。リタ、何故邪魔をする!」
「行ってクリス!貴女の仲間が居る場所へ。」
リタの言葉を聞き人間界に向け降りるフェイト
それを追うとするヴァルス
それを止めようとするリタ
「私は、掛けてみたいの。人の、真の強さを。」
羽咲市
夜9時
水月邸
「フェルミナ、これは一体どう言う事なの?夜なのに、空が明るいなんて…。」
「…来るのが早い。ルイ、戦闘態勢を取らせて!それと、ここでの指揮をお願いするわ。」
そう言うと駆け出すフェルミナ
「フェルミナ、何処に行くの?」
「エルミナド教会!」
そう言うと槍を手に取り走り去って行くフェルミナ
「…アインス!戦闘態勢を!」
エルミナド教会
光輝く空を見上げるイリアとフィーナ
「母様、これは一体?」
「…始まるわ。フィーナ、戦いの準備をしなさい。」
「は、はい。」
そう言うと孤児院の中へ去って行くフィーナ
「始まる。人と神との戦いが。」
そう呟くと教会へ入って行くイリア
続く
次回予告
遂に始まった神に寄る粛清
果たしてフィーナ達は勝てるのか?
そして、唯は間に合うのか?
次回第8節「聖戦〜銀の剣と裁きをもらたす雷光の剣〜」
唯姉は、必ず帰って来る!