作:Rui
「来なさい、イリス=リュ―ディア。」
そう言うと剣を抜く唯
そして剣の柄の部分から小剣を取り出し、逆手で左手に持つ
それを見て剣を出す入りす
「…イリス、私のこの技を破れれば、貴女の勝ちよ。」
「…その技は、それ程の自身があると言う事か。」
「えぇ。」
二人の気が最大限に迄高まる
「…ソルティナに伝わる奥義、受けてみろ!」
その言葉の後突きの構えで突撃するイリス
その直後髪の色が金髪に変り、伸びる唯
「!!」
その姿に驚くイリス
「聖龍剣術片逆手奥義。聖龍・双連撃!」
背中を向け合う二人
「…流石ね、クリス=ラス=レイピア。」
「イリス。」
そう呟くと地面へと落下するイリス
「イリス!」
そう叫んだ瞬間イリスを受け止めるセリス
「…セリス。」
羽咲中央公園
憩いの広場
「…先ずお礼を言うわ、水月唯。」
「お礼だなんて、そんな。」
「う、う〜ん。」
「おはよう、イリス。」
「セリス姉さん。…私は、負けたのね?」
イリスの言葉に頷くセリス
「イリス=リュ―ディア。貴女の実力、戦った者だからこそ、認めるわ。」
「水月唯。…教えてくれ。これから私は、何を目標に生きていけば良いの?」
イリスの言葉に考えた後、でこピンをかます唯
「なっ!何を…。」
「生きる目標が無いのなら、探しなさい。私から言える事は、それだけよ。
フィーナ・ルイ、居るんでしょ?」
そう声を掛けると草むらから出て来るフィーナとルイ
「…唯姉。」
「…御帰り、フィーナ。」
「…唯姉。」
そう言うと泣きながら唯に抱きつくフィーナ
「…水月唯。」
「何?イリス。」
「…良い仲間に、恵まれたな。」
そう言うと立ち上がるイリス
「イリス、何処へ?」
「しばらくこの街に居てみる。それからよ。」
そう言うと暗闇に消えていくイリス
「…追わなくて良いの?セリス。」
「はい。妹も、一人前のソルティナだから。」
「…そっ。さ〜てと、帰ろうか?フィーナ・ルイ。」
唯の言葉に頷くフィーナ
「はい。」
とだけ答えるルイ
水月邸ロビー
「…唯様。」
「フィーア、もう起きて大丈夫なの?」
フィーアを心配するルイ
「はい。ご心配をかけました。」
「良いのよ、フィーア。」
そう言うとフィーアの頭に手を乗せる唯
「…ありがとうございます、唯様。」
深夜のロビー
「ふぅ。」
一服する唯
「ちゃんと、戻って来たね。」
「フェルミナ。…えぇ、まだやるべき事があるから。」
「やるべき事?」
「えぇ、直に来るわ。全てを滅ぼす為に。」
そう言うと煙草を消す唯
「唯、それって…。」
「…フェルミナ、その時は貴女も。」
「…解ってる。」
続く
次回予告
イリスとの戦いが終わり一段落した唯
しかし、次の戦いは、直ぐ側まで迫っていた
それは、この世界を守る為の戦い
次回第7節「粛清」
人の中には、争いを嫌う者も居る。それを解って欲しい。