Silver Fairy 第3章 第1節「新たな敵」

作:Rui


ロプトウスの発現及び封印から半年が過ぎた
その間何事も無く、平穏な日々が過ぎていた
水月唯が目覚めぬまま……

羽咲中央駅前

1人の女性がそこに降り立っていた
「…ここに水月唯が。…待っていなさい。」
そう言うと歩き出す女性

水月邸

「フィーア。」
「ルイメイド長。」
フィーアを呼び止めるルイ
「何か用ですか?」
「えぇ。買出しに行ってきてくれないかしら?」
その言葉に呆然とするフィーア
「フェルミナも付けるから。お願い。」
「…解りました。」
「ありがとう、これ、買って来る物ね。それじゃお願い。」
「は〜い。」
そう言うと出掛けていくフィーア
それに付いて行くフェルミナ

羽咲駅前商店街

「しっかし、結構な量だね〜、買出し。」
「そうね。…でも、何で私に…。」
不満を言うフィーア
「ルイは、少しでも長く唯の所に居たいんでしょう?だから貴女に頼んだのよ。」
「う〜ん、まぁルイメイド長の唯様に対する思いは解らなくとも無いけど…。」

その言葉にすれ違った女性が口を開く
「貴女、水月唯を知っているの?」
突然の言葉に驚くフィーアとフェルミナ
「え、えぇ。私達メイドの御主人様です。今は寝ています。」
「…水月唯に関わる者は、全て殺す。」
「えっ?」
ふと出た言葉に呆気に取られるフィーア
その間に剣を取り出すフィーアに斬りかかる女性
カキーン
独特の金属音が響く
「フィーア!何ぼけ〜っとしてるの?死にたいの!」
「あっ。」
そう言うと買出しした物を置き剣を抜くフィーア
そしてそのまま斬りかかる
それを避ける女性
「へぇ、中々ね。けど、これは避けられるかしら?」
そう言うと黒い小さな球体をフィーアに向けて放つ女性
「…こんな物!」
そう言って切り裂くフィーア
その瞬間、黒い球体はフィーアを包み込んだ
「フィーア!」
「ダークネスプリズン。」
その名前に驚くフェルミナ
「貴女、闇に身を置く者だね。」
「フフッ、ご名答。私はイリス。イリス=リュ―ディア。水月唯に伝えておきなさい。
私が貴女を殺すとね。」
そう言うと消え去るイリス
それと同時にフィーアを包んで居た黒い球体も消え中からフィーアが姿を見せた
そのまま地面へと倒れ込むフィーア
「フィーア!」
偶然それを見ていたイリアがフェルミナに声を掛ける
「フェルミナ!」
「イリア。フィーアが、フィーアが!」
「…ここじゃ人目に付くから姉さんの所に。」
イリアの言葉に頷くフェルミナ

水月邸治療室

部屋の前でティーエが出て来るのを待つフェルミナ・アインス・イリア
ふとランプの明りが消え、部屋から出て来るティーエ
「ティーエ、フィーアは?」
「大事には至っていません。しかし…。」
「しかし?」
「フィーアは目覚めない可能性があります。」
ティーエの言葉に驚くフェルミナとアインス
「闇、いえ、あれは暗黒の術法。その術法をモロに食らったのよ。
目覚めなくても、おかしくは無いわ。」
冷静に説明をするイリア
「…唯は目覚めない。フィーナは戦う気が無い。セフィリアも何処に行ったか解らない。
…上等よ。私だけでも、戦う。」
「私が居るわよ。それに事情を話せば羽純も…。」
「イリア。」
「出来るだけ、努力はします。」
そう言うティーエ
「お願いね。」

その日の夜

羽咲海浜公園

手すりに肘を置き、佇むイリス
ふと口を開くイリス
「誰?名乗りなさい。」
「フィリス=イシュヴァ―ルよ、イリス=リュ―ディア。」
そう言って暗闇の中から姿を見せるフィリス
「裏切り者が、何の用かしら?」
「裏切り者、ね〜。やっぱりそう見られているのね。」
「当たり前よ。」
「けど、私は後悔していないわよ、イリス。」
後悔していない
その言葉に疑問を持つイリス
「戦ってみれば解るわよ、水月唯の凄さを。けど、今は無理よ。」
「寝ているから?」
「違うわ。ロプトウスの魂と共に封印されたからよ。」
「なっ!」
フィリスの言葉に驚くイリス
その直後笑うイリス
「そう。なら今がチャンスって事ね。フィリス、止めるな。私は、水月唯を討つ。」
そう言うとその場から去ろうとするイリス
「待ちなさいイリス。行くのなら、私を倒してから行きなさい。」
「…本気で行ってるの?フィリス。」
「えぇ、本気の。」
にらみ合う2人
ふと暗闇の中から声が聞こえる
「姉さんが戦う必要はありませんよ。」
その声のした方向を見る2人
そこには居たのは…
「フィリア。」
「イリス=リュ―ディアですね?私は唯様に仕える侍従のRuiです。
本名はフィリア=イシュヴァ―ルですけど。」
「妹が何の用よ?」
イリスの言葉に口を開くルイ
「3日。3日だけ待ってくれませんか?双方共ベストな状態で戦いたいでしょう?」
「…解ったわ、3日後の夜、貴女の主を倒しに行くわ。」
そう言うと暗闇へと消えるイリス
「…フィリア、何故あんな事を言ったの?」
「…確証は無いんですが、唯様が目覚める事が、解るんです。
…不思議なのよ、姉さん。私は今機械の身体なのに、何でだろう?」
そう言いながら姉フィリスの胸にうずもれるルイ

続く

次回予告
3日と言う約束をイリスとしてルイ
来るべき日に向け準備をするルイ達
そんなルイ達の前に1人の女性が現れる
その女性とは一体?
次回第2節「彼女が彼女を憎む理由(訳)」
私?私わね…。

つづく


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