作:Rui
夜8時
羽咲中央公園
公園の中央に1人佇むフィリスの姿がそこにはあった
静かに目を開くフィリス
「…時間か。(待っていなさい水月唯。そして、フィリア。)」
そう呟くと移動を始めるフィリス
水月邸前
家の前にはフィーナと4人のエレメンタルフェアリー、それに唯の姿があった
「もう少ししたら、来るのね。」
最初に、フィーナが口を開く
「えぇ、もうそろそろ来る筈よ。」
それに答える唯
「あれ?唯、ルイは何処に居るの?」
ふと、口を開くフェルミナ
「あれ?そう言えば何処に?」
疑問に感じる唯
「唯姉、まさか?」
フィーナの言葉に全てを悟る唯
その行動は壁を叩きつけた
「ルイ、貴女まさか自分自身で…。」
同時刻
羽咲中央公園出口近く
ふと歩みを止めるフィリス
「…誰?名を名乗りなさい。」
フィリスの言葉に物陰から出て来る女性
「Rui。貴女は、私が倒します。フィリス姉様。」
「フィリア。…来なさい。全力で相手をします。」
「…はい。」
水月邸前
ふと巨大な何かを感じる唯・フィーナ・フェルミナの3人
「唯姉、今のは?」
「ルイ。…フィーナ、ついて来て。フェルミナ、ここお願い。」
そう言うと走り出す唯とフィーナ
「(間に合って、ルイ。)」
羽咲中央公園
1分程前からだろうか?
それまで人1人居ない静かな公園は、
―――――戦場と化していた。
「我が手足と成りて、炎は汝を襲う!」
「水精よ!我を守護せよ!」
「ファイアランス!!!」
「ウォーターシールド!!!」
フィリスの放った炎と
ルイの出した水の壁が重なり水蒸気爆発が起こる
「「翔!!!」」
そう言うと空中に飛び上がるフィリスとルイ
それと同時に詠唱に入るフィリス
「シー・レイフェル・フィレス・リーファ。我が名の元に闇より出でよ暗黒の使者!!!」
それと同時に詠唱に入るルイ
「ラス・レイフォス・リューディナント・レインフォース。
来たれ13の英霊よ。我と共に我が敵を討たん!!!」
詠唱が終わり互いに見つめあう2人
その目は、何かを決心していた
「ダークヴォルテージ!!!」
「アーサードヴェノム!!!」
そう言い双方の最大級の魔力がぶつかり合う
打ち始めて5分
突如閃光が2人を包む
そして、閃光が止む
「…やっぱり、ダメ、でしたか。」
そう言うと倒れ込むルイ
そのルイに近寄るフィリス
「ルイ、貴女、最後の最後で、情が移ったでしょう?バカ。バカ!」
ふと、表情が変るフィリス
「来たわね、水月唯。それに、レイピア。」
そこには、唯とフィーナが立っていた
「私は馬鹿ね。妹を手に駆けたんだから。」
そう言うと立ち上がり唯の方を向く
「来なさい、水月唯。貴女を、倒す!」
その言葉に剣を抜く唯
「来なさい。フィリス=イシュヴァ―ル。」
そして、2人の戦いは始まった
続く
次回予告
自らの妹を手に駆けたフィリス
恨みなど無く、ただ純粋に魔を討つ唯
そして、銀の光を受け継いだ、フィーナ
彼女達の運命は、神のみぞ知る
次回第10節「銀と4元精霊」
姉さんを、殺さないで下さい