作:Rui
Moon Light Magic Girl
ACT18「問い掛けと、答え」
シュベルトライテとグリムグルデが出て行き
周囲に女性方のマネキンや人形が有る部屋に一人になった渚
「・・・解らない。解らないよ。」
そう呟くといつしか眠りに入っていた
ふと気が付くと周囲は草原
遠くに何か建物が見える
「・・・建物。」
そう呟くと歩き始める渚
草原の中に建つ建物の前に着くと以前出会った茶色い髪でツインテールの女性が居た
「レイジング、ハート。」
―お久し振りね。元気にしてたかしら?―
「えっ?あっ、はい。」
―そう。所で、今は何しているの?―
「今、ですか?時空管理局に入りました。機動六課ライトニング分隊所属です。」
―ライトニング?フェイトちゃんが小隊長?―
「えっ?はい。フェイト隊長の事、知っているんですか?」
―えっ?ま〜、一応は。それよりも、何か悩んでいるでしょ?―
レイジングハートの言葉に驚く渚
―やっぱり。私に話してみて。何か力になれるかもしれないから―
レイジングハートの言葉にシュベルトライテから聞いた事を話す渚
その上で、今の自分自身の気持ちも口にした
―成程。確かに、今の渚には心に迷いが生じているわね―
「はい。もし、ヴェルちゃん。シュベルトライテの言葉が事実だったらどうしようって。」
―・・・もし、事実だったらどうするの?―
「えっ?・・・人間を、実験に使うのは良くないと思います。だから、止めたいです。」
渚の言葉を聞き笑顔になるレイジングハート
「レイジングハート?」
―答えは既に出てるじゃない。後は、シュベルトライテの方ね―
レイジングハートの言葉に混乱する渚
―渚は、シュベルトライテの事、どうしたいの?―
「・・・出来る事なら、普通の生活に戻してあげたいです。」
―それが無理なら?―
「・・・私自身の手で。」
そう言うと俯く渚
―・・・僅か15歳でその決断。中々ね。本当、昔の私やフェイトちゃんを見てるみたい―
「えっ?」
―行きなさい、渚。貴女の力は、その強い意志よ―
「・・・はい!」
―私はいつでも、貴女の側に居るわ―
レイジングハートがそう言うと周囲が光に包まれる
ふと気が付くと、部屋の中に居る渚
そこに丁度シュベルトライテが入って来た
「渚、おはよう。」
「ヴェルちゃん。いえ、シュベルトライテ。話が、有るの。」
そう言うと自身の意思を伝えた
人体実験をしているのなら、自分の手で止める事
シュベルトライテ達を普通の生活に戻す事
その事を聞き口を開くシュベルトライテ
「そう。・・・残念。」
そう言うと同時に渚にバインドが掛かる
「ヴェルちゃん!」
「渚の身体。私が貰うわ。そして、管理局を内側から崩す!」
そう言うと渚の胸に手を当てるシュベルトライテ
渚の精神世界
四肢を拘束された渚の目の前に降り立つシュベルトライテ
「ヴェルちゃん。」
「残念だよ、渚。」
そう言うと渚に向かい手をかざすシュベルトライテ
―はい、そこまで―
ふと女性の声が聞こえ声の聞こえた方を向き構えるシュベルトライテ
「レイジングハート。」
―言ったでしょ?いつでも側に居るって―
渚にそう言うとシュベルトライテの方を見るレイジングハート
―初めまして。貴女がシュベルトライテね―
「何者ですか、貴女は?」
―私?私は月神渚を守護する者。便宜上レイジングハートと名乗っているわ―
女性、レイジングハートを見て口を開くジュベルトライテ
「私の、邪魔をするんですか?」
―えぇ。渚の心を封印して、身体を乗っ取るつもりだからね―
そう言うと鋭い表情になるレイジングハート
それを見て構えを時、口を開くシュベルトライテ
「・・・渚になら、任せても良い。」
シュベルトライテの言葉に疑問に思う渚とレイジングハート
「我が認め、我を継がせん。汝名を。」
シュベルトライテの言葉に迷う渚
―継承の術式よ。大丈夫。貴女の名を、彼女に―
レイジングハートの言葉に口を開く渚
「我が名は渚。月神渚。汝9人の戦乙女を継ぎし者。」
「・・・汝の名を確認。我が名はシュベルトライテ。汝月神渚を主として認める。」
そう言うと同時に光に包まれる
再び小部屋
バインドが外れ倒れ込む渚と壁にもたれかかるシュベルトライテ
そのまま何も言わずに部屋から出ていくシュヴェルトライテ
ミッドチルダ中央市街
そこに変装をしたシュベルトライテと渚、それにグリムグルデの姿が有った
「シュベルトライテお姉様、良いのですか?」
グリムグルデが疑問の声を出す
「グリムグルデ。お別れよ。」
シュベルトライテの言葉に疑問に思うグリムグルデ
「戻ったらブリュンお姉様に伝えて。シュベルトライテは仕えるべき人物を見つけたと。」
「シュベルトライテお姉様!」
「グリムグルデ。貴女にも見つかると良いわね。それじゃ、行きなさい。」
シュベルトライテの言葉に涙を堪えながらその場から去って行くグリムグルデ
グリムグルデの気配と姿が消えた事を確認すると口を開くシュベルトライテ
「来ましたね。」
そう言うと振り返るシュベルトライテ
そこに居たのはフェイト・レイル・春香の姿が有った
「立ち話も何だから本局で。」
渚の言葉に頷くフェイト
時空管理局休憩室
そこにはやてを筆頭に機動六課の全員にシュベルトライテの姿が有った
その中で口を開くシュベルトライテと渚
続く
次回予告
シュベルトライテと渚から語られる事実
その事実に肯定する者を居れば、
驚く者も居る
そして開かされるもう1つの秘密
次回ACT19「白き魔砲使い」
―私の名前は・・・―