作:Rui
Moon Light Magic Girl
ACT17「白の魔導師と黒の戦乙女」
管理局裏手
そこにはフェイト・レイル・渚の他に管理局の局員の姿も見られる
「ライトニング1から各員へ。遠距離は砲撃に専念。近接は遠距離の護衛をお願い。
襲撃者の相手はライトニング小隊が引き受けます。」
フェイトの言葉が局員達に飛ぶ
「レイル。」
「はい。テトラ・マグナ、行くよ。」
―Yes Master―
電子音声の後ビットが展開する
「目標は相手のど真ん中に。ブーストも掛けてね。」
―OK―
返答を聞きテトラ・マグナを構えるレイル
「・・・来た。・・・・・・・・・テトラ!」
―Shoot―
電子音声と共に砲撃が放たれる
「渚、行くよ。」
「はい!」
返事をするとフェイトと共に飛び出す渚
「アクセルシュータ―、行って!!!」
渚の言葉と同時に魔力球が8つ程飛んでいく
アクセルシュータ―を相殺する敵影
「渚、来るよ!」
フェイトの言葉に1人が渚に向かい突っ込んで来た
そのまま攻撃を防ぐ渚
「やっぱり。」
ふと声が聞こえ疑問に思う渚
その直度ワルキューレに吹っ飛ばされる
「渚!」
声を掛けるが別のワルキューレに妨害される
地面に激突した渚
そんな渚に向かい突っ込んで来るワルキューレ
ワルキューレの攻撃をレイジングハートで防ぐ渚
「やっぱり。」
再度声が聞こえる
その声が聞こえると離れ、口を開くワルキューレ
「何で、何でここに居るの?」
そう言いながら兜を外すワルキューレ
その顔を見て驚く渚
「ヴェルちゃん。」
渚の言葉に頷くヴェルトラ。否、シュベルトライテ
「何で?何でなの?」
「・・・私達の使命なの。そうとしか答えられない。」
「使命?使命って何なの?」
渚の問いに答えないシュヴェルトライテ
―シュヴェルトライテお姉様!―
ふとそこにもう一人のワルキューレがやって来た
「グリムグルデ。どうしたの?」
「ゲルヒルデお姉様が行けって言うから。」
グリムグルデの言葉を聞いて口を開くシュヴェルトライテ
「丁度良いわ。そこの彼女を捕らえるわよ。」
そう言うと渚の方を向くシュヴェルトライテ
「はい、シュベルトライテお姉様。」
そう言うとグリムグルデも渚の方を向く
それを見て構える渚
その瞬間渚の四肢にバインドがかかる
「・・・オルトリンデね。」
「はい。ゲルヒルデお姉様が手伝えと言うので。」
「・・・成程。それじゃ彼女を気絶させて。連れて帰るわよ。」
「御意。」
そう言うと渚に近づくオルトリンデ
「ヴェルちゃん!」
「五月蠅いです。」
そう言うと渚を気絶させるオルトリンデ
「終わりました。」
「ありがとう。それじゃ戻るわよ。」
そう言うと渚を抱えその場かえ消えるシュヴェルトライテ・オルトリンデ・グリムグルデ
それを察し他のワルキューレも撤退する
「ライトニング1よりウインド1へ。・・・渚が、連れて行かれた。」
機動六課隊室
そこには六課全員が揃っていた
「話はフェイトから聞いた。風濫。春香をフェイトの所へ異動や。」
「了解。」
はやての言葉に返答する風濫
「それで、フェイトの所は、渚の捜索を命ずる。」
はやての言葉に驚く春香
「こっちは風濫達とシグナム達で何とかするさかい。必ず見つけて帰ってきぃや。」
「・・・はやて。・・・解った。」
はやての言葉に答える春香
某所
「う、う〜ん。」
とある部屋の中で目覚める渚
「・・・私。そうか。捕らえられて。」
そう呟くと自分の格好を確認する
首から下をゴム製のスーツで手足の先迄覆われていた
自身の格好を確認して周囲を見回すと女性のマネキンや、
球体間接人形が多数置いて有った
―起きたみたいね―
ふと女性の声が聞こえ、声のした方を見る渚
「おはよう。管理局の魔術師さん。」
「・・・貴女は一体誰何ですか?」
疑問の声を出す渚
それを聞いて口を開く女性
「・・・そうね。私は彼女達ナイン・ワルキューレを束ねる者。名はアーリィ。
アーリィ=フィア=ヴァルキュリア。よろしく、魔術師さん。」
「・・・渚。月神渚。」
女性の名を聞き自身も名乗る渚
「そう。渚って言うの。・・・ゆっくりしていってね。」
そう言うと去って行くアーリィ
入れ違いでシュベルトライテとグリムグルデが入って来た
「ヴェルちゃん。」
「渚。アーリィ様に協力して。お願い。」
シュヴェルトライテの言葉を聞き口を開く渚
「ヴェルちゃん。彼女、アーリィさんは何をしようとしているの?」
「・・・アーリィ様は、差別無き世界を作ろうとしているの。人も、人に作られた人も、
誰もが平等に暮らせる世界を作ろうしているの!」
シュヴェルトライテの言葉を聞き再度口を開く渚
「それって、理想じゃないの?本当に出来るの?」
「出来る。アーリィ様はそれだけの力が有る。
それに、研究所に捨てられた私達を拾ってくれた恩も有る。」
「えっ?」
シュヴェルトライテの言葉に疑問に思う渚
「私だけじゃない。ナイン・ワルキューレは全員人に作られし者。
不用品と言われ捨てられていた所をアーリィ様に拾われた。動けないけど、彼女達も。」
そう言うと周囲を見渡すシュヴェルトライテ
「嘘、でしょ?」
「いいえ、本当よ。」
シュベルトライテの問いに驚く渚
「時空管理局第4研究所。私達が生まれた場所よ。何かしら裏ではやっている事よ。」
「・・・少し、1人にして。」
渚の言葉に頷くとグリムグルデと共に出ていくシュベルトライテ
「・・・管理局がそんな事。・・・・・・解らない。解らないよ。」
続く
次回予告
シュベルトライテから言い渡された事実に混乱する渚
夢の中でいつかの女性と再会する
その女性の言葉に渚は・・・
次回ACT18「問い掛けと、答え」
―信じなさい。自分の信念を―