MoonLightMagicGirl ACT8「Raising Heart」

作:Rui


Moon Light Magic Girl

ACT8「Raising Heart」

ルナティックハートと共に決意を固め舞を見る渚
「行くよ、魔力散弾射出。牽制だから当てないでね。」
―Yes My Master―
ルナティックハートの返答を聞くと左手で魔力を放つと同時に
ルナティックハートを構える渚
「チャージ無しで即射!ルナティック、バスター!」
渚の言葉と同時に魔力が射出される
それに気付き避ける舞とフェイト
「渚。そう、それなら私も遠慮はしない。」
「させない!」
そう言ってバルディッシュを振るうフェイト
「邪魔!」
そう言うと同時に魔力解放でフェイトを弾き飛ばす舞
「フェイトさん!」
「大丈夫。それよりも…、来る。バルディッシュ、シールドを!」
―Yes―
返事と同時に薬莢を排出するバルディッシュ
それと同時にシールドを張るフェイト
ほぼ同時に魔力の波がフェイトと渚を襲う
「渚。何となくだけど、解った事が有るの。」
フェイトの言葉に疑問に思う渚
「彼女から異質な魔力を感じたの。彼女とはまた別の。」
「それって、まさか。」
渚の言葉に頷くフェイト
「えぇ。彼女は何かに操られている。そして洗脳装置が彼女に付けられている。」
「…なら、それを壊すのみです。」
渚の言葉を聞き再度口を開くフェイト
「彼女のリンカーコア。狙うならそこ。全力全開の魔力ダメージを彼女に叩きこむのよ。」
「全力全開の魔力ダメージ。…ルナティックハート、出来るよね?」
―No Problem(問題有りません)―
ルナティックハートの返事を聞くが、何処か不安が抜けない渚
「…ねぇ、教えて。きっと、ルナティックハートには別の、本当の名前が有ると思うの。」
―True name?(本当の、名前?)―
「うん。マスター権限にて許可します。プログラムの一番深い所迄、探して。」
―Retrieval beginning(検索開始)―
「お願い、見つかって。」
そう言うと同時にフェイトを見る渚
「解っているわ。彼女は、私が引き付ける!」
そう言うと同時に舞目掛け突っ込むフェイト
―Master―
ふとルナティックハートが口を開く
「ルナティックハート。見つかったの?」
―YES My True Name is Raising Heart―
「レイジングハート。それがルナティックハートの本当の名前なのね。」
―Yes Master―
ルナティックハートの返事を聞き口を開く渚
「モードリリース。再セットアップ。」
―Mode Release Stand―by Ready Drive Ignition―
「…行こう、ルナティックハート。いえ、レイジングハート。」
―Yes Master―
レイジングハートの返事を聞き舞を見据える渚
「狙うのは舞のリンカーコアのみ。全力全開の魔力ダメージ。行けるよね?」
―Yes Master. Call Exceed Mode―
「エクシードモード?それなら、行けるんだね。」
―Yes Master―
レイジングハートの返答を聞き口を開く
「行こう、エクシードモード、起動。」
―Exceed Mode―
電子音声と共に槍に近い形に変わるレイジングハート
エクシードモードのレイジングハートを構えながらレイジングハートに視線を落とす渚
―Master?―
疑問の声を出すレイジングハート
「…ごめんね。いきなり、無茶させちゃうけど。」
―It doesn't care. Anxiously.(構いません。お気になさらずに)―
「…ありがとう。A・C・Sスタンバイ。敵障壁と接触したら全力で直射魔法を打ち込むよ。」
―Yes Master A・C・S Stand−by Ready?―
「大丈夫。…行くよ。」
渚がそう言うと同時にレイジングハートから羽が展開する
それを確認して舞目掛け突っ込む渚
それに気付き舞から離れるフェイト
それを見てシールドを展開する舞
舞のシールドと衝突するレイジングハート
「無駄だよ。渚の力じゃ私の防御壁は破れないよ!」
「貫く。貫いてみせる!レイジングハート、行くよ!」
―Excellion Buster―
レイジングハートの声と共に先端から魔力の槍が障壁を超えて現れる
「嘘!」
その光景に驚く舞
「撃ち抜く!!!」
渚がそう言うと同時に舞を魔力が飲み込む
そのまま爆発が起き、煙の中から渚が出て来る
「渚!」
「大丈夫です。ですが、確かに届いた筈です。」
そう言うと未だに立ちこめる煙を見る渚とフェイト
ふと煙の中に何かが入っていく
「フェイトさん、今のは?」
「解らないわ。」
疑問に思うフェイト
ふとその時
「フェイト!」
「間宮隊長。それにアインス副隊長も。」
渚・フェイトの元に寄る風濫・アインス・シグナムにシャマルとザフィーラ
シャマルの手には1人の女性が抱かれていた
「彼女は?」
疑問を口にする渚
渚の疑問に口を開くシャマル
「彼女は八神はやて。夜天の書のマスターであり、私達の主。」
シャマルがそう言うと同時に煙が晴れる
そこには、夜天の書の管理プログラムが居た
咄嗟にデバイスを構える渚・風濫・アインスにフェイト
「構えるな。…守護騎士達よ、主はやてを助け出してくれたか。」
夜天の書の言葉に頷くシグナム・シャマル・ザフィーラ
「そうか。…レイジングハートを持つ者。」
「渚。月神、渚です。」
渚の名前を聞き笑顔になる夜天の書
「そうか。汝の親友舞についてだが、彼女は元々作られた存在。魔力によってな。」
夜天の書の言葉に驚く渚
「…私の心の奥底で彼女が言っている。“ありがとう”と。」
「舞。…私も。」
「…守護騎士達。それと、管理局の魔術師達に、小さな魔術師よ。主を、頼む。」
夜天の書の言葉に頷く一同
ふと目を覚ますはやて
「主はやて!」
思わず声を出すシグナム
「ん…シグナム。シャマルにザフィーラ…も………。」
そう言ったはやての視界には、夜天の書が入っていた
「リイン。」
「お久し振りです、主はやて。」
はやての言葉に笑顔で答える夜天の書
「ですが、私は直ぐに行かなければいけません。」
「リイン、行くって、何処に行くんや?まさか、またお別れとか嫌やよ。」
はやての言葉に黙り込むリイン
「嫌や!もう離れたくない!」
リインにしがみ付き泣き叫ぶはやて
そんなはやての両肩に手を置くリイン
それに気付き見上げるはやて
「リイン?」
「主はやて。貴女の回りには信頼出来る仲間が居ります。貴女を護る守護騎士達も居ります。
私が居なくても、貴女は生きて行けます。」
そう言うと渚達に視線を向けるリイン
「小さな魔術師に管理局の魔術師。それと守護騎士達。主を、頼む。」
リインの言葉に頷く渚達
「レイジングハートにバルディッシュ。一度ならず二度迄も貴方達に見送られるとは、
数奇な運命だ。」
そう言うと再びはやてに視線を移すリイン
「主はやて。強く、生きて下さい。」
そう言うとはやてから離れるリイン
「リイン!嫌や!行かんといて!」
叫ぶはやてを抑えるフェイト
「夜天の書。いえ、気高き祝福の風リインフォース。汝の行く道に幸あらん事を。」
風濫の言葉に口を開くリイン
「…ありがとう。」
そう言うとその場から消えて行くリインフォース
「リイン!!!」
たまらず叫ぶはやて
ふとリインの居た場所に何かが落ちているのに気付くフェイト
「八神、何か落ちているわ。」
フェイトの言葉に気付き駆け出しそれを拾うはやて
「これ、うちのデバイス。」
そう言うとアクセサリー状のデバイスを握りしめるはやて
それを見ながらふと口を開く渚
「間宮先生。これで、良かったんですかね?」
「…その人次第よ、渚。」

数日後

「それじゃ、彼女と守護騎士達の事、お願いね。」
「はい。解りました。」
風濫の言葉に答えるアインス
「間宮風濫。」
ふと口を開くシグナム
「・・・何かしら?」
「頼みが有る。守護騎士の一人、鉄鎚の騎士ヴィータがこちらに居る。
見つけたら、保護してくれないか?」
シグナムの言葉を聞いて口を開く風濫
「解ったわ。我が剣レヴィンクライスの下に誓い、その頼み、引き受けるわ。」
「・・・すまない、感謝する。」
シグナムの言葉を聞きはやてを見る風濫
「頑張ってね、八神はやて。」
「・・・あぁ、頑張る。リインの為にも。」
「・・・良い顔ね。それじゃ、また。」
風濫がそう言うと転移魔方陣で消え去るはやて達
それを確認すると口を開く風濫
「良かったの?戻らなくて。」
「私迄戻ったら誰が隊長を見るんですか?」
風濫の問いに答えるフェイト
「・・・確かにね。」
「それに、彼女にも興味が有りますから。」
そう言うと渚を見るフェイト
「・・・そうね。」
そう言うと空を見上げる風濫

続く

次回予告
1つの戦いを経て、魔術師として成長した渚
だがそんな渚に新たなる戦いが待っていた
起こるは女性のみが消える不思議な事件
この事件の真相は?
次回ACT9「新たなる戦い」
―――行くよ、レイジングハート

つづく


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