MoonLightMagicGirl ACT3「闇」

作:Rui


Moon Light Magic Girl

ACT3「闇」

一夜明けた翌日の学校

教室

「おはよう。って、眠そうね。昨夜もしかして夜更かしでもしたの?」
「あぁ、春香ちゃん。おはよう。…うん、そんな所。」
渚の答えを聞いて何やら考え込む春香
「何企んでるの?」
ふと春香の後ろから声を掛ける舞
「ふぇ!舞!いつから後ろに?」
「今。渚苛めて楽しいの?」
「いや、苛めてなんかは居ないよ。」
「本当に〜?」
そう言いながらいやらしい目つきで春香を見る舞
「舞ちゃん。大丈夫。私が眠そうだから心配してくれただけ。」
渚の言葉を聞き納得する舞
それと同時にチャイムが鳴り響く

放課後

春香・舞と別れ帰宅すると居間にお客さんが来ていた
そのお客さんを見て言葉を無くす渚
何故ならそのお客さんは…

メイド服を着ていたからで有る

ふと渚に気付くメイド服の女性
「あら、帰って来られたようですね。…月神、渚さんですね?」
ふとメイドの女性に問われ思わず頷く渚
「ご両親の前では話しづらいので、貴女のお部屋があれば、案内して下さるかしら?」
「えっ?あっ!はい。」
突然の事で呆然としながらも返事をする渚

渚の部屋

部屋に入り手頃な場所に座ると渚が座るのを待って口を開く女性
「初めまして。時空管理局機動六課所属アインスと申します。」
「あっ、月神渚です。」
アインスに吊られ礼をする渚
「えっと、アインスさん。でしたっけ?」
「はい。」
「私の所に来た用件は何ですかね?」
渚の言葉に笑みを浮かべながら口を開くアインス
「レン。いえ、レイル=ラングートは今何をしているかしら?」
ストレートな質問に戸惑う渚
「大丈夫。私は彼女の仲間だから。」
アインスの言葉を聞いてしばし黙りこんだ後、口を開く渚
「ルナティックハート。ゲートを。」
―OK Open Gate―
ルナティックハートの言葉に部屋の様子が変化する
「アインスさん。レイルさんは、ここです。」
渚の言葉に石像のレイルが現れる
「レイルさんを石にしたと思われる人は倒したんですけど…。」
そこ迄言うと黙り込む渚
「…親玉、つまりはボスが居るわね。成程。渚さん。
レイルは私達の本陣に持ち帰り検査や生命維持の処置をしますが、良いですか?」
「えっ?えっと、レイルさんがそれで助かるなら!」
渚の言葉を聞き笑みを浮かべるアインス
「強い子だね。」
そう言うと転送用の魔方陣が浮かびあがる
「私は一度戻るわ。もしかしたらこちらに来るかもしれないわ。その時は…。」
「…はい。」
「それじゃ、またね。」
そう言うと石像化したレイルと共に消え去るアインス
そのまま通常空間に戻る
「アインスさん、か。」

その日の深夜

暗い道を必死で入る女性
明らかに何かから逃げている様子だった
角を曲がり息を整えようとする女性
―もう終わりなの?―
少女の声が女性に耳に響く
それと同時に女性の目の前には少女の姿が有った
「終わりなら、お姉ちゃんもコレクションの一部だよ。」
「嫌。嫌ぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

翌朝

「おはよう。」
制服に着替えリビングに姿を現す渚
ふと流れているニュースに耳を傾けると…
昨夜だけで女性が何人も行方不明になっていると言うニュースが流れていた
「嫌ねぇ。全てこの近くですって。」
「…それ、本当なの?」
渚の問いに戸惑いながらも「本当よ」と答える渚の母
「渚も気を付けなさいよ。」
「うん、解った。」
そう言うと朝食に手を付ける渚

放課後

中央公園の中央広場

時間的にまだ夕方だが、渚はここに来ていた
仮面の騎士、剣風に会いたいが為に
中央広場で一人佇みながら、風の名を口にする渚
―驚きね、夕方とは言え、私に会いたいなんて―
そう言うと渚の目の前に姿を現す剣風

続く

次回予告
渚は確認した事が有った
そして風から告げられて言葉は
闇は、徐々に浸食してくる
そんな中で渚のクラスに教育実習生がやってくる
次回ACT4「深き闇と照らす光」

闇を打ちぬく光になる

つづく


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