MoonLightMagicGirl ACT2「初陣〜仮面の騎士〜」

作:Rui


Moon Light Magic Girl

ACT2「初陣〜仮面の騎士〜」

女性を前に震える渚
「フフッ、可愛い。」
―Master!―
ルナティックハートの言葉に気付きその場から離脱する渚
「…逃がさないわよ。」
そう言うと翼を生やす女性

とあるビルの屋上

そこに仮面を付けた女騎士が居た
「…手助けが、必要かしら?」
そう呟くとそこから飛び出す女性

上空

「何なの、あの人。…とてつもなく、怖い。」
―Master―
「…ルナティックハート。ゴメンね、こんなマスターで。」
―Please do not worry(気にしないで下さい)―
ルナティックハートの言葉に笑顔になる渚
「ありがとう、ルナティックハート。」
渚がそう行った直後
背中に衝撃を感じ地上迄落とされる

咄嗟にルナティックハートが防御シールドを展開し、ダメージと衝撃を緩和する
「あ、ありがとう。」
―A natural thing was done(当たり前の事をした迄です)―
「そうだね。」
―The sky from it. It comes(それよりも上空を。来ています)―
ルナティックハートの言葉に上空を見る渚
そこには先程の翼の生えた女性が居た
「逃げるだなんて。本当に可愛いわね。」
そう言うと渚の目の前に降り立つ女性
咄嗟にルナティックハートを構える渚
「威勢を張っちゃって、可愛い。」
そう言いながら近づいてくる女性に恐怖する渚
その直後
衝撃波が女性を吹き飛ばす
一瞬何が起きたかを理解出来ない渚
それと同時に仮面を付けた女騎士が現れる
「貴女は一体?」
「味方よ。そうとだけ言っておくわ。私がひきつけるから撃つ用意をしなさい。」
そう言うと駆け出す仮面の騎士
―Master―
「あっ。うん、そうだね。」
そう言うと夜空へと飛び上がる渚
空に飛び上がると魔力で仮面の騎士から呼びかけが来た
―冷静に聞いて。今貴女に魔力で呼びかけているわ。私が上空へと上げるから、
その時を狙って打ちこみなさい。上げる時には言うわ。良い?―
「えっ?えっ?あっ、はい!」
返答するとルナティックハートを構える渚
「大丈夫、だよね?」
―No Problem―
「うん。なら、行こう!」
―Lunatic Buster Charge―
魔力を溜め、その時を待つ渚
―上げるわよ!―
「ルナティックハート!」
―OK Enemy Lock Call Lunatic Buster―
「ルナティック、バスターーー!!!」
渚が叫ぶと同時に先端から魔力が放出される
その魔力は仮面の騎士によって上空へ上げられた女性を飲み込んだ
魔力放出が終わると滞空している女性
「まだ、生きてるの?」
―No Problem―
「えっ?」
ルナティックハートの言葉に疑問に思い女性を見る渚
すると女性は四肢の先から石に変わっていった
「えっ?石に、なってる?」
「あれが、彼女の死よ。」
いつの間にか仮面の騎士が隣りに上がって来ていた
「私、殺しちゃったの?」
「…気に病む事じゃないわ。アレは人の世界に恐怖をもたらす異質な者。
貴女は少なからず力を持たない人達を助けたのよ。自身を持ちなさい。」
仮面の騎士に言われためらいがちに頷く渚
「さてと。夜の中央公園の中央広場。何か困った事が有ったらそこに来なさい。」
「あっ、待って!貴女の名前は!」
―風。剣風(つるぎ ふう)よ。またね、若き魔導師よ―
そう言うと気配が完全に消える
「…帰ろう、家に。」

その日は、こっぴどく怒られたのを覚えている
何もかもが初めて。魔法の力。非日常の世界。そして、お父さんに本気で怒られた事も
けど、今この町には私と剣さんぐらいしか守れる人が居ない
なら、頑張るしかない…よね?

続く

次回予告
魔法少女になって、戦って、一夜が明けた日
いつもと変わらない学校
いつもと変わらない家庭
けど、その裏で何かが起きていた
次回ACT3「闇」
月明かりの下で、私は駆け抜ける

つづく


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