作:Rui
Magic Girl Luna
〜The Lunatic
Strikers〜
Case5「消え去りし想い出と絆」
海山市警特殊機動課
市警迄帰って来た風濫達
そこではイシュタルが神里に挨拶をしていた
「当分はこのメンバーね。イシュタルさんと間宮でそれぞれ部隊を分けて頂戴。以上!」
「敬礼!」
明菜が言い終わると同時に敬礼と言う風濫
風濫の言葉に一同敬礼をする
それを見ると部屋から去って行く明菜
それを見送ると口を開く風濫
「とりあえず、部隊分けでもしますか?イシュタルさん。」
「そうね。とりあえず実動出来る人とそのポジションを聞きたいわね。」
ポジション
イシュタルの言葉に疑問に思う剣と英二
「剣・英二共にアタッカー張れますよ。けどまぁ、最近英二は事務仕事多いけどね。」
「まぁ、確かにそうですけど…。」
風濫の言葉に同意する英二
「そうすると剣に風濫。それと楓に私だけって事?」
「そうなりますね。…愁とルナが復帰してくれれば良いんですけどね〜。」
イシュタルの言葉にそう答えると溜息を付く風濫
「明菜さんは分けろって言ってましたけど、流石にこれじゃ辛いですね。」
そう言うと考え込む風濫
「なら私と剣。風濫と楓で良いんじゃない。良い感じに前衛と後衛に別れて。」
イシュタルの言葉に納得する風濫
「解りました。それで行きましょう。では以後イシュタルさんの方をアルファ小隊。
私の方をベータ小隊とします。」
「ならアルファ1が私で剣が2ね。」
「はい。こちらは私が1で楓が2です。」
「あの〜、自分は?」
横から英二が口を挟む
それに気付き口を開く風濫
「英二は絶えず情報を頂戴。コールネームはメインクォーターよ。忘れないでね。」
「了解です。」
海山市内某所
そこにはメイド服を着せられ手枷と鎖付きの首輪を嵌められた水冬の姿が有った
そこに姿を表す祐巳と紅黒の夜
「祐巳ちゃん。」
「水冬、考えは変わった?私と共にお姉様に仕えこの世界を変えましょう。」
祐巳の言葉に首を横に振ると口を開く水冬
「いくら祐巳ちゃんの言う事でも、それには応じれない。
それに、私は海山市警の人間だから。」
「そう、水冬がそう言うなら、私だって。」
そう言うと水冬を見つめる祐巳
「祐巳ちゃん。何…を……。」
そこ迄言うと目が虚ろになる水冬
「水冬。貴女は何?」
「私は、マスター祐巳に仕える忠実なメイドです。」
水冬の言葉を聞くと手枷と首輪に付いている鎖を外す
「マスター祐巳。忠実なるメイドの水冬に命を与えて下さい。」
「私に付いてきて。私のお姉様に合わせてあげるから。」
「…はい。」
水冬の返答を聞くとその場から消える一同
海山市内
羽海ヶ丘(はねみがおか)公園
そこに風濫の姿が有った
「さてと、何の用なのかしら?」
風濫の言葉に一人の女性が姿を見せる
「白月水冬がドールになったわ。」
「…そう。っと言う事はそろそろ敵さんも本腰入れて来るかしら?」
風濫の言葉に何も答えない女性
「まぁ良いわ。水冬が落とされたと言う情報だけでもGET出来て。」
「…風濫。いえ、シルヴィー。貴女は、どうするの?」
府と出た女性の質問に口を開く風濫
「どうする?愚問よ。私は海山市警に付くわ。まぁ、そうしないと厳しいし。」
「…そう。解った。それじゃ。」
そう言うとその場から消える女性
「やれやれ。味気無いわね〜。…で、どなたかしら?」
「これは失礼。始めまして。紫月祥子と申します。
今回の親玉と言っておけば解りますでしょうか?」
祥子の言葉に鼻で笑うと口を開く風濫
「それで。御大将が何の用かしら?」
「間宮風濫。いえ、漆黒の薔薇騎士シルヴィー。私のする事に力を貸しませんか?」
祥子の言葉に溜息をつくと口を開く風濫
「やっぱりそう来たわね。けど、お断りよ。」
そう言うと同時にレヴィキスを抜き祥子に向ける風濫
「…動じないなんて流石ね。それだけ肝が座っていれば私達を相手にするに相応しいわ。」
そう言うとレヴィキスを納める風濫
「一応言っておくわ。白月水冬は私達SKAの誇りある生徒で有り、
海山市警特殊機動課の頼もしい新人よ。貴女達から必ず奪い返すわ。」
「…それはそれは楽しみね。漆黒の薔薇。それじゃ。」
そう言うとその場から消える祥子
―メインクォーターよりベータ1。応答願います―
ふと右耳に付けていた通信機に通信が入る
「こちらベータ1。どうしたの?」
―海浜公園が凍結しているとの連絡有り。至急急行して下さい―
「ベータ1了解!」
そう言うと同時に公園から飛び出す風濫
海山海浜公園
一帯は氷付き、周囲に居た人々も日常を留めたまま、氷に閉ざされていた
その中心には女性が4人立っていた
「素晴らしいわフェンリル。この調子で進めて頂戴。」
「…了解しました。祐巳様。」
返答をすると氷に閉ざされていない場所を目指し移動を開始するフェンリル
それを遠目で見る祐巳
「マスター祐巳。一つよろしいですか?」
ふと側に居た女性が口を開く
「紅黒の夜。どうしたの?」
「彼女、フェンリルをあのままにしておいてよろしいのですか?」
フェンリルの事を問われ口を開く祐巳
「良いのよ。どうせ裏切るのだから。私にはお姉様に貴女。
それに、水冬が居れば充分だから。ねぇ、水冬。」
「はい、マスター祐巳。」
祐巳の言葉に答える水冬
海山海浜公園入口
そこにはイシュタル・剣・楓の姿が有った
「イシュタルさん!」
その言葉と同時に着地する風濫
「英二から連絡が入ったから来てみたけど…氷姫(ひょうき)の時より凄いわね。」
風濫がそこ迄言うと一人の女性が姿を表す
「…フェンリル。良いの?あちらさんは?」
「シルヴィー。えぇ。どっちみちこうする予定だったし。…海山は任せて良いよね?」
フェンリルの言葉に頷くシルヴィー
「ありがとう、シルヴィー。私は羽咲に戻ってレイをサポートするわ。」
「お願いね、フェン。」
「えぇ。」
そう言うとその場から去って行くフェンリル
それを確認すると口を開く風濫
「さぁ、行くわよ。」
海浜広場
浜辺迄出てくる風濫・イシュタル・楓・剣の4人
「…居ない。」
―誰をお探しかしら?―
ふと聞こえた声に声のした方を振り返る一同
そこに居た女性を見て口を開く楓
「水冬を連れ去った女性。」
「えっ?」
楓の言葉に疑問に思い、女性の方を見る
「初めまして。福住祐巳と申します。彼女は紅黒の夜。
そして、私の可愛いドール。白月水冬。」
祐巳の言葉に姿を表す水冬
その格好は黒いラバー製のメイド服を纏っていた
「私の水冬。この場を貴女に任せるわ。する事は、解っているわね?」
「はい。目標の殲滅です。」
水冬の言葉に納得する祐巳
「そうよ。終わったら私の気を探りなさい。そこに私が居るわ。…それではさようなら。」
そう言うと紅黒の夜と共に消える祐巳
「消えた。何処に行ったの?」
疑問に思う楓
「…剣、至急市警に戻って。」
「間宮。いきなし何…「戻って!!!」
剣の言葉を制し、大声で言い放つ風濫
「わ、解った。間宮も直ぐに戻れよ。」
そう言うと公園の出口の方へ駆け出す剣
「逃がさない。」
それを見て水冬がそう言うと同時に地面が隆起し始める
―Darkness
Slash―
電子音声と共に隆起した大地を切り裂き止める風濫
「行かせはしないよ。」
風濫がそう言うと同時に薬莢を排出するレヴィキス
「敵なら、問答無用!!!」
―Darkness
Slash―
電子音声と共にレヴィキスを振るう風濫
それと同時に漆黒の衝撃波が水冬に襲いかかる
「魔術障壁、展開。」
その言葉と同時に水冬の周囲に魔術障壁が展開し、漆黒の衝撃波を無効化する
「嘘でしょ?展開速度が速過ぎる。」
「これで終わりなの?…それなら。我は放つ。黒き魔弾の射手を。」
水冬がそう言うと同時に水冬の周囲に無数の魔術球体が現れる
「行きなさい。」
水冬の言葉と同時に射出される無数の魔術球体
―Magic
Breaker―
電子音声と共に無数の魔術球体が打ち消される
風濫の前に立つと口を開く楓
「間宮先生。イシュタルさん。水冬は私が引き受けます。ですからお二人は戻って下さい。」
「楓。……死んじゃ、駄目だよ。貴女も。水冬も。」
風濫の言葉に脊中を向けたまま口を開く楓
「解っています。」
楓の言葉を聞くとその場から去っていく風濫とイシュタル
「無謀ですね。貴女一人で私を止められるとでも思っているのですか?」
「止める。(…唯さん、使わせて貰います。)エルスハート。リミッタ―解除。
セイントフォーム、起動。」
―Limiter
Release Saint Form Set
Up―
電子音声。否、エルスハートが告げる
水代楓と、楓のデバイスに受け継がれた聖神と呼ばれた聖騎士の力を
そう、Saint
Knightの歴史上で最強と言われた
―クリス=ラス=レイピアの力の解放を―
同時刻
SKA保健室
突然起き上がるルナ
「月夜さん?まだ寝ていなければ駄目よ。」
保険医に止められるが、口を開くルナ
「行かなきゃ、いけないの。…海山迄。水冬を助けに。」
「けど!」
保険医がそう言うと同時に窓ガラスが開く
開いたガラスの方を見るとそこには…
「ナイトオブムーン。…すみません。」
そう言うと窓際迄行きナイトオブムーンを掴むルナ
それと同時に魔術法衣を纏う
「青葉さんに伝えといて下さい。ごめんなさい。っと。」
そう言うと窓から飛び立っていくルナ
「やれやれ、元気だね〜。」
続く
次回予告
白き力を用いて水冬を浄化しようと試みる楓
だが劣性に追い込まれる楓
そこにルナが駆けつける
この戦いの行方は?
そして祐巳達は何処に?
次回Case6「月天の守護者〜想い・力・一つにして〜」