Magic Girl Luna 〜The Lunatic Strikers〜 Case4「想いと絆」

作:Rui


Magic Girl Luna

〜The Lunatic Strikers〜

Case4「想いと絆」

古き親友祐巳の言葉に衝撃を受ける水冬
「嘘、だよね?嘘だって言ってよ。」
「古から伝わりし悠久の槍よ。我が声に傾きその姿を見せ給え。」
水冬の言葉を無視に詠唱をする祐巳
祐巳の詠唱完了と共にその場に長身長髪の黒い髪の女性が居た
「我が名は紅黒(こうこく)の夜。我を呼び出しし者よ。汝の名を。」
「…祐巳。福住祐巳よ。」
「…了解。汝福住祐巳をマスターとして認める。マスター、命を。」
そう言うと祐巳を見て膝を付く紅黒の夜
「白月水冬を私の元へ。邪魔する者は殺して構わないわ。」
「御意。」
そう言うと立ち上がりルナ達を見る紅黒の夜
それを察し水冬を庇うルナと紫亜
「成る程。そこの女性が白月水冬ですか。…命を実行します。」
そう言うと一瞬で間を詰めルナと紫亜を弾き飛ばす紅黒の夜
そのまま壁迄飛ばされるルナと紫亜
「白月水冬。我がマスターの命により貴女を我がマスターの所迄お連れ致します。」
そう言うと水冬を気絶させる紅黒の夜
そのまま水冬を抱え祐巳の所に戻る紅黒の夜
「待ちな、さい。」
そう言いながら立ち上がるルナ
「しぶといわね。フェンリル。」
祐巳の言葉に姿を表すフェンリルと呼ばれた女性
「そこのしぶとい彼女をお願いね。行くわよ。」
そう言うとその場から消える祐巳・紅黒の夜に魔族の少女
「水冬!…くっ。」
「不様ね。これがあのSKかと思うと情けないわ。」
フェンリルの言葉に頭に来るルナ
「敵である貴女なんかに私達の事が解ってたまるかぁぁぁ!!!」
そう言うと同時にナイトオブムーンをシューティングフォームで起動し、
全力で魔力を放つルナ
「どう?」
そう言った後煙が晴れるとそこには無傷のフェンリルの姿が有った
「呆れるわね。」
フェンリルがそう言うと倒れ込むルナ
「蓄積ダメージと魔力消費か。どっちにしろここで倒しておかなければね。」
そう言うとルナに近づくフェンリル
「はい、そこまで。」
ふと女性の声が聞こえ、声のした方を振り向くフェンリル
そこに居たのは双銃を持ったフィーナだった
「彼女をやらせはしないわ。」
「…フフッ、良いでしょう。楽しみは後にした方がよろしいでしょう。」
そう言うとその場から消えるフェンリル
フェンリルが消えたのを確認して銃を納めるフィーナ

SKA職員寮談話室

そこには仁科・青葉・楓にフィーナの姿が有った
フィーナから事情を聞く仁科・青葉・楓の3人
「そのフェンリルって、雪かも知れない。風濫が雪が帰ってきてないって言ってたから。」
青葉がそう言う
「ルナは蓄積ダメージと魔力消費でダウン。水冬が連れていかれて、雪も居ない。
羽咲(こっち)は良いにしろ、海山(あっち)が手薄ね。」
フィーナの言葉に頷く一同
「現状主戦力で有る私と青葉は残っておきたいわね。…と、なると誰を向こうにやるか。」 
そう言うと溜息を付くフィーナ
「なら、私が行きます!」
そう言ったのは、楓だった
「楓。…そうね。貴女なら良い戦力になるわね。」
「睦月先生。」
「待って。」
ふと楓を制するフィーナ
「フィーナさん。何か異議でも有るんですか?」
「異議は無いわ。けど、戦力は多い方が良いでしょう?頼めますか?お母様。」
フィーナの言葉に実体化するイシュタル
「娘の頼みなら、断る理由が無いわ。よろしくね、楓。」
「あっ、はい。よろしくお願い致します。」
緊張する楓を見て微笑むフィーナと青葉
「海山市警には俺から連絡を入れておこう。それと、移動手段は有るのか?」
仁科に問われ考える楓
「フィーナ。私のは、残っているわよね?」
イシュタルの言葉に頷くフィーナ
それを見て口を開く仁科
「エルミナドか?そこまでなら送るぞ。」
「すみません。ありがとうございます。」
「気にするな。」
楓の感謝の言葉を言われそう言う仁科

海山市警特殊機動課

「そう。ありがとう。」
そう言うと電話を切る明菜
「神里課長。どうしたんですか?」
剣が疑問の声を上げる
「羽咲のSKAが襲撃され月夜が負傷。白月がさらわれたそうだ。」
明菜の言葉に驚く剣と英二
「これで残る戦力は剣に英二。それと私だけね。」
風濫の言葉に頷く明菜
「だがな間宮。羽咲から応援が来るらしい。電話で仁科警視が言っていた。」
「応援?」
明菜の言葉に疑問に思う風濫
「まぁ、来れば解る。」
疑問に思う風濫を余所に反応に気付く英二
「市内で反応有り。海浜公園です!」
「剣!」
風濫の言葉に頷く剣

海山市立海浜公園

そこには周囲を銀と化したゴスロリファッションの少女が居た
「お姉ちゃん達は忙しいって言うから来たけど…、つまんないな〜。」
「それなら私達がお相手しましょうか?魔族のお譲ちゃん。」
そう言いながら姿を見せる風濫と剣
「この前のお姉ちゃん。…私の事、倒すの?」
「えぇ。これ以上被害が出る前に。けど、後に誰が居るのかは、知っておきたいわね。」
そう言いながらもレヴィキスを抜くと同時に鎧を纏う風濫
「むぅ。言わないし、倒されないもん!」
少女がそう言うと同時に地面から土の槍が飛び出す
それを交わし着地すると口を開く風濫
「剣!やるわよ。」
「…解った。行くぜ、我が剣。ヴァイサーガ!!!」
そう叫ぶと剣、ヴァイサーガを振るい、構える剣
「嫌、来ないで!」
そう言うと魔力を放出する少女
―Magic Out―
その直後電子音声と共に放出された魔力が拡散する
「えっ?」
魔力が拡散され疑問に思う少女
「お待たせしました。一気に行きましょう、間宮先生。」
「楓。貴女だったのね。応援って。」
風濫の言葉に側に降り立ち頷くと口を開く楓
「もう一人、上空でスタンバイしてます。…私から行きますよ。エルスハート、魔力装填。」
―OK Magic Load―
「ヴァイサーガ!!!」
剣がそう叫ぶと薬莢を排出するヴァイサーガ
それと同時に上空に飛ぶ剣
「行っけぇぇぇ!!!」
―Lighting Breaker―
電子音声と共に魔力が放たれ、少女を飲み込む
「ぐぅ!」
魔力が収まるとそこにはボロボロの少女が居た
―Sonic Blade―
電子音声と共に上空から降りると同時に少女を切り裂く剣
それと同時に周囲に少女の血が飛び散る
「嘘。嫌だ。死にたくない!」
「それなら、地上に来た自身を、詫びる事ね。レヴィキス、マジックブリッドチャージ!」
風濫の言葉に薬莢を排出するレヴィキス
「駆けよ黒き疾風!!!」
―Darkness Wind―
電子音声と共にレヴィキスを振るうと黒き疾風の刃が少女を襲う
「きゃあ!」
刃が止むと同時に少女に杖の先端を当て、そのまま持ち上げる楓
「さぁ、仕上げが上空で待っているわよ。ブレイク、シュ―――ト!!!」
楓が叫ぶと同時に魔力により上空迄持っていかれる少女
上空迄辿り着くと、バインドによって滞空させられる
その先には魔方陣を展開したイシュタルの姿が有った
「悠久なる時より伝わりし、我が魔術。受けなさい。トール・ハンマー!!!」
イシュタルの叫びと共にイカヅチを纏った竜が少女を飲み込む
少女を飲み込んだ竜が消えると、そこにはボロボロの少女の姿が有った
「嘘。私が、死ぬの?嘘よ。嘘よ!」
そう叫びながら全身が金と化し、砕け散る魔族の少女
それを確認して地上へと降りるイシュタル

「イシュタルさん。」
地上へ降り立ったイシュタルに声を掛ける風濫
「風濫。事態は聞いているわ。この事件が解決する迄は楓と共にこちらに居るわ。
よろしくね。」
「はい、イシュタルさん。」
風濫が返事をすると口を開く剣
「始めまして。海山市警特殊機動課所属神威剣です。」
「羽咲市警特殊機動部隊所属のイシュタル=ラス=レイピアよ。」
「SKAの水代楓です。よろしくお願いします。」
「あぁ、こちらこそ。」

続く

次回予告

魔族の少女を倒した風濫達
だがまだ黒幕が残っている
そしてさらわれた水冬の事も
次回Case5「消え去りし想い出と絆」

―水冬、それなら私は貴女を―

つづく

MGL〜TLS〜辞典

レヴィキス
間宮風濫が所持するベルガ式ソードデバイス
カートリッジシステムを採用しており、所持者の魔力の補助を行う
現状魔族で有る風濫に取っては有りがたいシステム

ヴァイサーガ
神威剣が所持するベルガ式ソードデバイス
魔力を持たない剣に取ってはカートリッジシステムを採用したベルガ式が最も合う
尚、剣同様愁・英二にもベルガ式デバイスが渡されている

エルスハート
水代楓が所持するグラン式オールラウンドデバイス
ベルガ式同様カートリッジシステムを採用しているが、
所持者の意志により形状を変化出来るミッドチルダ式も採用してある
普段はネックレスになっており、戦闘時に起動する
現在形態はセイバー・シューティングと、
神殺しと言われる紅神装(ヴァルキリー)の3フォームが有る


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