Magic Girl Luna 〜The Lunatic Strikers〜 Case3「水冬、その力の有り処」

作:Rui


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〜The Lunatic Strikers〜

Case3「水冬、その力の有り処」

SKA地下演習場

そこにはルナ・水冬・楓・紫亜に仁科と青葉の姿が有った
「それにしても、思いきった事するわね。」
「青葉さん。いえいえ、一度模擬戦をやって実力を確かめたかったので。」
青葉の言葉に答えるルナ
「雫さんに言ったら何故か仁科さん来て驚いてるけどね。」
「青葉。一つ言っておくがこれは雫からの命令だ。まぁ戦力アップの為なんだろうけどな。」
そう言いつつも呆れる仁科
「お手数御掛けします。さてと、水冬。これから模擬戦始めるけど、全力で行ってね。」
「は、はい!」
ルナの言葉に元気良く返事をする水冬
「それじゃあ水冬は仁科さんと。その相手は楓と紫亜に。良いかな?」
ルナの言葉に頷く水冬・仁科・楓に紫亜
「青葉さんは私と一緒に監督役を。何も無ければ双方散って5分後にスタートよ。」
ルナの言葉に散って行く水冬・仁科・楓に紫亜
「青葉さん。在学中の水冬って、どうでしたか?」
ふとルナに問われ考え込む青葉
「う〜ん。特にこれと言っては。けど、戦術学では皆を驚かす戦術を言っていたわね。」
「やっぱりそこですか。楓も同じ事を言ってましたね。」
ルナの言葉になぜか納得する青葉
「さてと、そろそろ時間よ。」
「了解。」
そう言うと耳元の無線機を起動させるルナ
「各員聞こえる?聞こえたら返事を。」
―水代聞こえてるよ―
―同じく如月―
―仁科だ。聞こえている―
―白月、OKです―
「それじゃ模擬戦開始!」

水冬・仁科サイド

「さてと、どうするんだ?俺はCBSぐらいしか無いが?」
「それでも結構です。とにかく相手をかく乱して下さい。
2人相手はキツイと思いますが、お願いします。」
水冬の言葉を聞き笑顔を作る仁科
「了解した。」
そう言うとバーニングランスを展開して去って行く仁科
「さて、私も行きますか。」
そう言うとその場から移動を開始する水冬

楓・紫亜サイド

「さてと、どう動こうか?」
楓の問い掛けに考える紫亜
「…やっぱり、水冬がどう出るか気になるの?」
「楓。えぇ、そうね。彼女結構奇抜な戦法仕掛けて来るから。」
紫亜がそう言うと口を開く楓
「ならこっちも同じようにすれば良いだけ。
エルスハート起動。シューティングフォームセット。」
―OK Wake Up Shooting Form Set−
電子音声の後魔術法衣を纏い杖状のエルスハートを持つ楓
「上から打ち込むから紫亜は突っ込んで。良い?」
「…解ったわ。」
そう言うと両手に白と黒の剣を持ち、前へ進紫亜
それを確認すると宙に浮かぶ楓
「何処に居るか解らない。なら、ぶっ放すのみ。行くよ、エルスハート。」
―OK Magic Load―
「フルドライブ!」
―Full Drive―
電子音声の後杖の先端に収縮する魔力
「…出てこない。それなら。…ライトニング、バスタ―――!!!」
楓の叫びと同時に直射される魔力

それを建物の影から見ていた水冬
「あぶり出す気なのかな?けど、そんなんじゃ出て行かないよ。」
そう言うと集中する水冬
「狙い撃て。魔術の射手よ。」
水冬の言葉に多数の魔力が地を這う形で散って行く
「仁科さん聞こえますか?仁科さんは紫亜の相手を願います。私は楓の相手をします。」
―仁科了解―
返答を聞くとその場から移動する水冬

楓・紫亜サイド

宙に浮かぶ楓
ふと何かを感じる楓
「何だろう?水代です。睦月先生応答願います。」
―青葉よ。楓、どうしたの?―
「何か嫌な予感がするんです。気のせいでしょうか?」
楓の言葉に考え込む青葉
ふと校内電話が鳴る
―ごめん楓。少し待ってて―
「了解です。エルスハート。マジックシールド展開。」
―OK Master−
電子音声の後シールドが楓を覆う
その直後真後から多数の魔術の矢がシールドに当たる
「後!けど、居ない。…戦術の常識を覆す気なのかな?水冬は。」
そう呟くと下に降りる楓
「紫亜、どう?接触した?」
―まだ。けど気は抜けないわ―
「解った。気を付けて。」
―了解―
紫亜の返事を聞くと一度深呼吸をする楓
―睦月より各員へ。模擬戦は中止。何者かの襲撃を受けているわ。至急入口に集合!―
「やっぱり。水代了解。」
―如月了解―

地下演習場入口

そこには青葉・ルナ・楓・紫亜・仁科に水冬の姿が有った
全員が集合したのを確認して口を開く青葉
「状況を説明するわ。つい5分程前に少女らしき人物がSKAを襲撃。
傍にはもう一人女性が居ると言っていたわ。」
青葉の言葉に驚く水冬
「現在上ではハイネと聖が指揮を取り防戦しているわ。
現時刻を持ってここをベースとし迎撃するわ。この事は上にも伝えています。」
そこ迄言うとルナを見る青葉
「ルナ。こんな事言うのも何だけど…。」
「大丈夫です。行けますよ。水冬、覚悟は有るよね?」
水冬に問いかけるルナ
「大丈夫です。覚悟は、有ります!」
心強い返事をする水冬を見て口を開く青葉
「解ったわ。アーチャー、貴女も付いて行ってあげて。」
「はい、マスター。」
アーチャーの返事を聞くと再度ルナを見る青葉
「ルナ、頼んだわよ。」
「はい。水冬・紫亜さん、行きます!」
ルナの言葉に頷くと地下演習場を出て行く3人
そんな3人を見送る青葉の表情は、不安の表情をしていた
「心配なのか?」
そんな青葉を見て声を掛ける仁科
「仁科さん。…はい。紫亜はともかく、ルナと水冬が心配なんです。
特に水冬はまだ実戦を知らないですから。」
そこまで言うと俯く青葉
「信じてやれ。今の俺達にはそれぐらいしか出来ないからな。」
「…はい。」

講堂

そこにはゴスロリを着た少女とラバーメイド服を着た女性
それと無数の金化・銀化・石化したSKAの女生徒達の像が並んでいた
「誰も来ない。つまらない〜。」
少女がぼやく
「それだけ貴女が強いのよ。それに、しばらくすれば本命が来るわ。…噂をすればね。」
そう言うと入口の方を見る女性
「やっと来たわね。待ちくたびれたわ。」
「海山市警特殊機動課所属月夜瑠那よ。貴女達を拘束します。」
ルナの言葉に口を開く女性
「フフッ、貴女達にそれが出来るかしら?」
「するわ。ナイトオブムーン、起動。セイバーフォーム。」
―OK Wake Up Saver Form Set On―
電子音声の後、剣を持ち魔術法衣を纏うルナ
それを見て白と黒の双剣を持つ紫亜
一方水冬は…
「(あの人。もしかして…。)…祐巳ちゃん?祐巳ちゃんでしょ?」
突然の水冬の言葉に驚くルナと紫亜
水冬の言葉に反応する祐巳と呼ばれた女性
「えっ?…まさか。水冬?」
「やっぱりそうだ。けど、何でこんな事してるの?何が有ったの?」
水冬の言葉を聞き口を開く祐巳
「水冬には関係無い!これは、私がしている事なのだから!」

続く

次回予告
出会ったのは羽咲に来る前に別れた友人だった
何故こんな事に?
懐かしき親友同士での戦いは止められないのか?
次回Case4「想いと絆」

つづく


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