Magic Girl Luna 〜The Lunatic Strikers〜 Case1「海山」

作:Rui


Magic Girl Luna

〜The Lunatic Strikers〜

Case1「海山」

異空間

そこには一人の少女と一人の女性が居た
少女が女性に寄り添い何かを囁いている
「お姉ちゃんも綺麗な金の像にしてあげる。」
少女の言葉に足元から金と化していく女性
「あっ、嫌。」
「だ〜め♪」
少女が笑顔でそう言うと完全に金と化す女性
「うふふ。次は…、そうね。あそこにしよう♪」

海山市警特殊機動課

「月夜瑠那只今戻りました〜…って、神里課長は?」
課長で有る神里の姿が見えない事に疑問に思うルナ
「仁科警視に呼ばれて羽咲迄行きましたよ。」
英二の言葉に疑問に思いながらも納得すると自分の席に付き日報を書くルナ
しばらくすると愁を担いだ剣が返って来た
「愁!どうしたの?」
「月夜、とりあえず仮眠室に。」
剣の言葉に頷くと愁を仮眠室に運び、ベットに寝かせる

「攻撃を跳ね返す魔族?」
剣からの話を聞きその言葉を口にするルナ
ルナの言葉に頷くと口を開く剣
「あぁ。俺と愁の二人で相手をしていて、決め手に欠けると愁が突っ込んだんだ。
そうしたら、あのザマだ。側で見ていた俺は攻撃を跳ね返された事しか解らなかった。」
剣の言葉を聞き悩むルナ
「月夜、何か手は無いのか?」
「厳しいわね。私のナイトオブムーンを使っても突破出来るかどうか…。」
苦しい言葉を出すルナ
「せめてどういう性質なのか解ればな〜。」
そう言い悩むルナ
「そう言えば、俺の援護も跳ね返されたな。」
ふと剣が言葉を漏らす
その言葉を聞きどんな物か理解するルナ
「成る程。対物理・対エネルギー・対魔術を兼ね備えた防護壁か。これは難しいわね。」
「何とかなりそうか?」
「接触時の魔力調節が難しいけど、何とか行けると思う。」
ルナの言葉に一安心する剣
ふとそこに神里が戻ってくる
「あれ?愁は?」
「神里課長。負傷したので仮眠室で休ませております。」
神里の問いに答える剣
「そう。さてと、本題に入るわよ。この度我が特課に新人が来る事になりました。」
神里の言葉に驚くルナ・剣・英二
「入って〜。」
神里の言葉に姿を表す女性
「さぁ、自己紹介。」
「あっ、はい。始めまして。白月水冬(しらつき みなと)と言います。
こんなんですが、SKAの一期生です。よろしくお願い致します。」
そこまで言うとお辞儀をする水冬
それを見て口を開く剣
「神威剣だ。一応戦闘時の隊長だ。よろしく。」
「影山英二です。よろしく。」
「月夜瑠那よ、よろしくね、水冬。」
3人の紹介が終ると再度口を開く剣
「それで今奥で寝ているのが一人、矢萩愁だ。以上が特課のメンバーだ。」
剣の言葉が終るとルナに寄る水冬
「始めましてルナさん。ルナさんの事は楓や紫亜達から聞いてます。」
「…そうか、一期生だもんね。これから色々と教えてあげるからね。」
「はい。」
ルナの言葉に元気良く返事をする水冬
「月夜。その事だが、
矢萩がダウンしている今の状態でお前に抜けられると大幅な戦力ダウンになるんだ。」
「あら。それじゃどうしましょう?」
「安心しろ。その点はちゃんと打開策が有る。どうぞ。」
神里の言葉に姿を見せたのは…
「シル姉!」
姿を見て開口一番に風濫の名を口にするルナ
「お久し。私だけじゃないわ、雪も居るわよ。」
風濫の言葉の後部屋に入って来る雪
「間宮、自己紹介を。」
神里に言われ頷くと口を開く風濫
「改めまして羽咲市警特殊機動部隊隊長の間宮風濫です。」
「同じく同隊所属の氷那雪です。よろしくお願いします。」
2人の紹介の後口を開く剣
「神威剣だ。よろしく。」
「影山英二です。よろしくお願いします。」
「あと奥で矢萩が倒れているらしい。以上がうちのメンバーだ。」
神里の言葉に頷く風濫と雪
「白月は月夜に任せる。一応SKAには訓練施設の許可を取って有る。使いたい時に使え。」
「了解です。」
ルナの返事を聞くと再度口を開く神里
「さて、当分の間だが神威は氷那と。影山は間宮と組め。矢萩が復活したら教えてくれ。」
「了解!」
「以上よ。何か有る迄事務でもこなしてて。」
そう言うと部屋から出て行く神里
それを確認すると口を開く風濫
「ルナ、外に仁科さんが居るわ。羽咲に行くのなら使って。」
「あっ、はい。でも、神里課長には…。」
「俺から言っておこう。」
心配するルナに対し口を開く神威
「神威さん。すみません、ありがとうございます。」
「良いって。その変わり、戦力に仕上げてこいよ。」
「了解!水冬、行こう。」
そう言うと部屋を出て行くルナと水冬
それを確認すると口を開く剣
「さて間宮。その段ボール箱は何だ?」
そう言うと扉の脇に置いてある段ボール箱を指さす剣
「あっ、気付いてた?」
「嫌でも気付く。で、何なんだ?箱の中身は?」
「今見せるから。雪、お願い。」
風濫の言葉に頷くと封を明け中から色々と出す雪
「何なんだこれは?」
不思議に思う剣
「貴方達用のデバイスとバリアジャケットよ。一番左が剣。真ん中が愁。最後は英二用。」
それぞれデバイスを手にする剣と英二
「神威のがベルガ式ソードデバイス。まぁ私のと同じタイプね。
んで英二のがベルガ式ガントレットデバイス。んでデバイス用のカートリッジ。」
そう言いながらカートリッジを並べる風濫
「基本的にはこのカートリッジの弾薬を入れとかないと技打てないから。
補充前に各デバイス毎にマスター登録とデバイス名を決めてね。」
「「デ、デバイス名?」」
風濫の言葉に同時に疑問に思う剣と英二
「そう、デバイス名。武器の一つと侮っちゃいけないよ。
ちゃんと名前を与えればかなり活躍してくれるから。
ちなみに私のはレヴィキスって言うの。」
「「ま、まぁ、考えとく。」」
そう言いながらデバイスとカートリッジを持ってロッカールームへと去って行く剣と英二
2人の姿を見送りながら口を開く風濫
「まぁ、最初はそうだよね。」

羽咲市内SKA

仁科の車で到着したルナと水冬
「帰る時にでも連絡してくれ。」
「解りました。ありがとうございます。」
ルナの言葉を聞くとSKAから去って行く仁科
それを確認して口を開くルナ
「さ〜て、行くよ。水冬。」
「はい!」

その日の深夜

海山市街

路地裏

笑顔を振りまきOLらしき女性に近づくゴスロリファッションの少女
それとは反対に引き攣った表情をするOLらしき女性
「あ、貴女何者なの?私を、どうするの?」
威勢を張るがそれも効果が無い
「どうするかって?お姉ちゃんは銀化させてあげる♪」
笑顔でそう言うとOLらしき女性に近づき口付けをする少女
「な、何をしたの!」
突然の口付けに驚く女性
「ふ〜ん、お姉ちゃんは胸が良いんだね。」
少女がそう言うと身体が火照り始める女性
「えっ?何?なんか、変な気分。」
「お姉ちゃんのお胸、綺麗。」
少女の言葉に自覚が無いまま両方の胸を揉み始める女性
「気持ち良いでしょう?あはっ、そのまま行っちゃいなよ、お姉ちゃん。」
「あぁ!イク!イッチャウゥゥゥゥゥゥゥ!!!」
身体の奥から絞り出すような叫びをすると同時に全身が銀と化す女性
その表情は何処か妖艶で、甘美な表情をしていた
「う〜ん、綺麗。それじゃ先に戻ってて♪」
少女がそう言うとその場から消え去る銀化した女性
それを確認すると口を開く少女
「さ〜てと、お姉ちゃん達、何者なの?」
少女がそう言うと木陰から言葉が返ってくる
「羽咲市警特殊機動隊所属の漆黒の薔薇騎士、シルヴィー。」
「同じく氷狼フェンリル。いけない子にはお仕置きしなくちゃね。」
シルヴィーとフェンリルの言葉に口を開く少女
「残念残念。それじゃまた今度ね。ばいば〜い♪」
そう言うとその場から消える少女
「消えた。シルヴィー。」
「一旦戻りましょう。フェン。」
シルヴィーの言葉に頷くフェンリル

続く

次回予告

尚も多発する女性のみの行方不明事件
そんな中風濫は一人魔族の少女と接触する
その意味は?
次回Case2「黒き者の心」

つづく


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