Magic Girl Luna 第4話「黒き力」

作:Rui


深夜の裏通り

そこには着飾った女性と黒のゴスロリドレスを身に纏ったルナの姿が合った
「お姉ちゃん、もう逃げないの?逃げないなら固まって。」
そう冷たく言い放つと詠唱を始めるルナ
「汝永久なる氷の棺の中で眠り給え!」
ルナの詠唱に益々怯える女性
「フリージングセメタリー!」
そう言い放つと同時に杖を女性に向けるルナ
それと同時に驚いた表情のまま氷漬けになる女性
それを見て口を開くルナ
「綺麗。それじゃデイベルスト、お願いね。」
―YES、Master―
デイベルストがそう答えると漆黒の闇に消えていく氷漬けの女性

翌日

昼休みの屋上

一人手すりにもたれかかり空を見上げているルナ
「(何だろう?誰かを固めたい。ううん、誰かじゃない。親友の…。)」
心の中でそう思うと突然違和感を感じる
「何、この違和感?」
そう呟くと校庭を見るルナ
「…止まってる。まさか、結界?」
「正解よ、月夜さん。」
ふと聞こえた女性の声に身構えるルナ
「アリスちゃん。どうしてこんな事するの?」
「どうして?貴女があんな事をやめないからよ!」
そう叫ぶと同時にレインハートを構えるアリス
「アリスちゃん!」
「もぅ、黙って―――!!!」
そう言うと同時にレインハートから放たれる光弾
「嘘、でしょ?」
ルナがそう呟いた瞬間
ルナの目の前で光弾が弾かれる
「「えっ?」」
2人同時に疑問に思う
そんなルナの目の前には漆黒の鎧に身を包んだ女性が立っていた
「貴女は、誰?」
疑問に思うルナ
それはアリスも同様で有った
「貴女何者なの!私の邪魔をするなら、討つ!!!」
そう言うとレインハートの先端から光弾が分散する
「避けられるかしら?」
アリスがそう言うと同時に分散した光弾が漆黒の鎧の女性とルナ目掛けて飛んで来る
「危ない!」
ルナがそう叫んだ瞬間
「駆けよエスキス!!!」
そう言うと同時に居合いで光弾を全て斬り落とす女性
「なっ!」
その光景を見て驚くアリス
「アリス、って言ったわね。死にたいのなら、かかってきなさい。」
女性の言葉に再度魔術砲弾を分散させるアリス
「勇敢な子ね。エスキス、カートリッジロード。」
女性の言葉に排莢するエスキスと言う名の剣
「さぁ、どうする?」
アリスを挑発する女性
「…くっ、行っけ―――!!!」
その言葉と同時に分散した魔術砲弾が女性に襲いかかる
「駆けよ疾風!風牙絶空(ふうがぜっくう)!!!」
そう言いエスキスを振るうと魔術砲弾を全て消しさる
「嘘。」
その光景に呆然とするアリス
そんなアリスにエスキスを向けると口を開く女性
「どう?まだやる?」
その言葉にその場から消え去るアリス
それと同時に結界も消え去る
魔術法衣を解き制服姿に戻るルナ
女性も鎧を解き、私服姿に戻る
「あ、あの。ありがとうございます。」
ルナが感謝の言葉を言う
それを聞き口を開く女性
「良いのよ。月夜瑠那。お姉様の頼みだから。」
「お姉様?」
そう言い、疑問に思うルナ
すると後ろから女性の声が聞こえる
「私の事よ、ルナ。」
その声に振り向き、姿を見ると口を開くルナ
「リア姉様。それじゃあこの人は、味方?」
ルナの言葉に頷くと口を開くリア
「自己紹介、しないとね。」
そう言うと女性の方を見るリア
リアの視線を感じると口を開く女性
「初めまして。漆黒の騎士シルヴィーよ。気楽にシルヴィーで良いわ。ルナ。」
「は、はい。よろしくお願いします。」
「こちらこそ。」
そう言うと握手を交わすシルヴィーとルナ
「それじゃルナ。また後でね。」
「はい。」
元気良く返事をすると校舎の中に消えていくルナ
それを確認して口を開くシルヴィ・br>[「お姉様、素体はやはり彼女を?」
「えぇ。丁度良い感じに仕上がって来ているわ。フフッ、楽しみね。」
「はい。」

海山中央駅前広場

時刻は午後3時半
駅前広場にはサングラスを掛けたシルヴィーの姿が有った
ふとそこに一人の女性がやって来た
その女性が近く迄来ると口を開くシルヴィ・br>[「久し振りね、銀十字の継承者蒼月。海山には何の用で来たのかし?…って、聞かなくても解るか。」
シルヴィーの言葉に蒼月と呼ばれた女性が口を開く
「それなら話は早いわ。私はリアを止めに来た。それだけ。それを邪魔するのなら貴女だって…。」
「出来るの?親友だった者を斬る事が?」
軽く挑発するシルヴィ・br>[それに対し口を開く蒼月
「闇に身を堕とした事、きっと後悔するよ、シルヴィー。いえ、風濫。」
そう言うと人ごみに姿を消す蒼月
それを確認するとサングラスを外して口を開くシルヴィ・br>[「…そのくらい、解ってるよ。蒼月。」

続く

次回予告
シルヴィー。剣型のベルカ式デバイスを持つ漆黒の騎士
彼女の介入により、ルナは着々と女性達を固めていった
そして遂に…
次回ACT5「親友〜闇に堕ちる者〜

つづく


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