Magic Girl Luna 第5話「親友〜闇に堕ちる者〜」

作:Rui


シルヴィーと名乗る女騎士が加わってから1週間
リアの作った異空間には石や金属等に固まった無数の女性だった物が存在している

ふとその中で口を開くルナ
「ねぇ、リアお姉様。」
「何?どうかしたの?」
ルナに問われ疑問に思うリア
「一人、固めたい子が出来ちゃったの。どうすれば良い?」
ルナの問いに答えるリア
「簡単よ。放課後に結界を張り固めちゃえば良いのよ。結界は私が張るし、シルヴィーも居るから大丈夫よ。」
リアの言葉を聞きリアに抱きつくルナ
「ちょ、ちょっと、ルナ〜。」
「明日の放課後実行します。」

翌日

昼休みに親友の奏に「放課後部活が終わったら教室に来てね。」と伝えたルナ

放課後

黒のゴスロリドレスを身に纏い、右手には杖のデイベルストを持ち、親友奏を待つルナ

時計が4時半を回った頃、奏が制服姿で入って来る
「ルナちゃん、居る?」
「奏。待ってたよ。」
そう言うと奏に歩み寄る
「ルナちゃん、その格好は、何?」
そう問う奏を抱きしめるルナ
「ル、ルナちゃん!!!」
突然の事で驚く奏
驚く奏の耳元で口を開くルナ
「束縛―バインド―」
ルナのその声を聞くと、身体に不思議な感じを覚える奏
「あ、あれ?身体が動かない。」
奏のその言葉を聞くと奏から離れるルナ
「無理だよ奏。奏は指一本すら動かせられないよ。」
そう言うと詠唱に入るルナ
「嫌。ルナちゃん、何する気なの?ねぇ、教えて。教えてよ!!!」
叫ぶ奏
「終わったよ、奏。」
ルナのそう言うと…
ピキピキ
奏の足から何やら音が聞こえる
それと同時に足の先から感覚が消えていく奏
「何?何が起きてるの?」
「あはっ。奏はこれからメタリックシルバーの彫像になるんだよ。あぁ、綺麗な象に…。」
「嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
ルナの言葉に再度叫ぶ奏
そんな最中でも銀色の侵食は止まらない
「あっ、あぁ。」
既に奏の胸迄銀色の侵食は到達していた
「じゃあね、奏。」
ルナがそう言うと完全にメタリックシルバーの彫像と化した奏の姿が有った
「…行って。」
そう言うと黒い霧な物が現れ、銀象と化した奏を飲み込むと奏毎消える霧
それを確認すると口を開くルナ
「さてと、出てきたらどうなの?アリスちゃん。いえ、アリス!」
ルナの言葉に魔術法衣を纏ったアリスが姿を現す
「月夜瑠那。一般人だけで無く、親友迄手に掛けましたか。なら、私は貴女を倒します。」
そう言うとレインハートを構えるアリス
それを見て口を開くルナ
「ム〜ダ。アリスちゃんじゃ私を倒せないよ。」
そう言うとアリスの視界から消えるルナ
それに驚くアリス
次の瞬間アリスの直ぐ後ろからルナの声が聞こえる
「だって今ここでルナが固めちゃうんだもん♪」
そう言って剣を振り下ろすルナ
その直後独特の金属音がするとルナの剣を拒む銀の槍がルナの目の前に有った
「誰!」
「蒼月さん。」
ルナとアリスの言葉の後、剣ごとルナを弾く蒼月と呼ばれた女性
「アリス、無茶し過ぎよ。」
「済みません、蒼月さん。」
体勢を立て直すと口を開くルナ
「あくまで邪魔するんだ。それなら2人まとめて固めちゃうよ。」
そう言った瞬間、ルナの鼓動が高鳴る

校舎上空

そこにはリアとシルヴィーの姿が合った
「シルヴィー、来たわ。覚醒よ。」

再び教室

「何、これ?」
己の身に起こる事に戸惑うルナ
嫌な予感を感じ詠唱に入る蒼月
―受け入れて。力を―
ルナにその声が聞こえた直後
ルナを中心に光を発する
「全を弾く楯―エル・イージス―!!!」
咄嗟に防御魔法を張り防御する蒼月
その後ろにはアリス
光が止むと校舎は黒板・机・椅子・ロッカー等が全て光輝く銀色に変化していた
その中央には妖しく黒光するエナメルのゴスロリドレスに身を包んだ女性が立っていた
「…気持ち良い。」
そう言うと銀と化した校舎をすり抜け上空へと飛び上がる女性

上空

上がって来た女性をがリアとシルヴィーを見つけ口を開く
「リア姉様にシルヴィー。覚醒したわ。行きましょう、我が欲の為に。」
そう言うとそこから消える女性・リア・シルヴィ・
[教室内

そこには呆然としたアリスと蒼月の姿が有った
その中で口を開くアリス
「蒼月さん。瑠那はどうなったんですか?」
アリスの問いに口を開く蒼月
「黒化。または堕落とも言うわ。月夜瑠那は闇、いえこの場合は魔へと落ちてしまったわ。
けど、早いうちに浄化すれば元には戻るわ。」
「早いうちって、どれくらいですか?」
蒼月の言葉を聞いたアリスが再度問いかける
「…あの感じだと、もって4〜5日って所かしら。」
蒼月の言葉に何かを決意するアリス
それを見て口を開く蒼月
「アリス、自身の命は無駄にしないでね。」
「…解っています、蒼月さん。」

続く

次回予告
漆黒を振るう少女
光を放つ少女
銀色の閃光と漆黒の剣が交じり合う
次回ACT6「光と闇が交わる時」

つづく


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