作:Rui
とある県
その県内の海と山に囲まれた都市、海山(みやま)市
今回の物語は、この海山市を舞台に、語られる
”じゃあね〜。”
”バイバ〜イ”
女子中学生の元気な声がすると、一人帰宅を急ぐ女子中学生
彼女は月夜瑠那
この日、彼女は運命の出会いをする
ふと路地裏で壁を背にして倒れている女性を見つける瑠那
その女性が気になり路地裏に入っていく瑠那
「あの〜、大丈夫ですか?」
瑠那の言葉に気付く女性
「大丈夫ですか?救急車、呼びますか?」
「…大丈夫、じゃないけど救急車は駄目。」
そう言うと黒色の十字架を取り出す女性
「あのぅ、これは?」
女性が出した十字架に対し疑問に思う瑠那
「貴女、魔法に興味無い?興味が有るなら、名前を教えて。」
女性の言葉に少し考えると口を開く瑠那
「瑠那。月夜瑠那です。」
「そう、ありがとう。デイベルスト、今の名を持つ人が、貴女のマスターよ。」
女性のその言葉の後、黒色の十字架から黒き光が発せられ、
光が止むとそこには制服とは違う服を着た瑠那の姿が有った
その衣装は黒をベースにしたゴスロリちっくの衣装だった
そして瑠那の右手には杖が握られていた
その姿を見て立ち上がる女性
「何、これ?」
「貴女は魔法少女になったのよ。名前は、そうね。魔法少女ルナよ。」
「魔法少女、ルナ。」
自身の格好と名に軽く呆然となる瑠那
「さぁルナ、行きましょう。」
「えっ?行くって、何処に?」
女性の言葉に疑問に思う瑠那
「行きがてら説明するわ。」
そう言うと飛び上がる瑠那と女性
上空
飛行したまま疑問に思い口を開く瑠那
「そう言えば、お姉さんの名前、聞いていなかったです。」
瑠那の言葉に気付き口を開く女性
「…そうね。私の名前はリア。それでルナが持ってる杖がデイベルスト。」
「リア、さん。」
瑠那の言葉に頷くと再度口を開くリア
「それでそのデイベルストなんだけど、他に槍と剣の形態を持っているわ。そのうち試してみてね。」
「は、はい。それで、私は一体何をすれば良いのですか?」
瑠那の言葉にふと帰宅途中のOLを見つけるリア
「自然と出てくるわ。見てて。」
そう言うと何かを口ずさむリア
その直後眼下で突然驚くOL
「今よ、ルナ。」
リアのその言葉に杖をOLに向け頭に浮かんだ言葉を口にするルナ
「黒き光、古の契約の元に我が前に姿を現して我が命に従いて祖を封印せよ。」
頭に出てきた言葉、詠唱が終わると杖の先端が妖しく光る
「石化の魔槍(ミストルティン)!!!」
そう言うと黒き槍が眼下のOLを貫く
黒き槍に貫かれた女性が貫かれた所は灰色の石へと変化して行く
「嫌、嫌ぁぁぁぁぁ!!!」
その叫びと共に服と共に石像と化すOL
その姿を見て何かを感じるルナ
「中々ね。さぁ、帰りましょう。」
月夜家
「ただいま〜。」
恐れながらもドアを開ける瑠那
「瑠那!こんな時間迄何処に行ってたの!」
母の怒鳴り声が響く
縮こまる瑠那の後ろからリアが口を開く
「ごめんなさい。ちょっと私と遊んでて連絡するのを忘れただけ。」
「…あら、そう。ならしょうがないわね。」
リアの言葉に納得する母
瑠那の部屋
先程の事について疑問に思う瑠那
「リアさん、お母さんに、何をしたんですか?」
「別に。強いて言うなら、ちょっと催眠術をかけただけ。」
リアの言葉に疑問に思う瑠那
「解りやすく言うのなら私を貴女の姉と認識させただけよ。何はともあれこれからもよろしくね、瑠那。」
そう言うと瑠那と握手を交わすリア
続く
次回予告
何だろう?この気持ち
何だろう?この感情
あのOLのお姉さんが石になったのを見て、私の中に何かが芽生えた
何なんだろう?この気持ちは?
次回第2話「転校生」