石獣退魔聖戦 第八話 石獣と少女達

作:牧師


四箇所で同時に現われた石獣に対し、祓い衆の天音達と純白の聖女の杏樹達は
それぞれ出来る限り最大の手段を講じた。

中等音楽室。

清音と結衣の目の前で巨大な石獣が、無数の触手を少女達の秘所に伸ばし、
淫靡な音色を結界の張られた音楽室の中で響かせていた
巨大な体の中央部に位置した扉を模したような肉襞が清音と結衣を飲み込もうと、
狙っているかのように見えた。
「清音、貴方は結界を抜けて天音先輩に棺型石獣が学院内にいる事を伝えて」
結衣は護符を使い、押し寄せる無数の触手をかろうじて防いでいた。
「無理よ結衣、一瞬でも護符の加護を解けば、あの子達と同じ運命が待っているわ」
二人の目の前では、棺型石獣の触手で少女達が精気と愛液を吸い上げられていた。
「あふぅ、お願いです、もう勘弁して下さい・・・」
「いや・・・、溢れて止まらない・・・、あああっ吸っちゃやだっ!!」
少女達は秘所からグジュグジュと淫靡な音を立てながら、膝をガクガクと震わせる。
「清音あそこを見て。完全に石に変わった少女からも愛液を吸い出してない?」
結衣が注意して見ていると奥の方で既に灰色の石像に変えられた少女の秘所からも、
石獣が触手でジュプジュプと愛液を吸い出しているのが解る。
「彼女は石になった後も、快楽を感じて絶頂に達し、永遠に愛液を流し続けるのよ」
棺型石獣の横から人影が現われ、清音達に話しかけてきた。
「凛香学院長!!此処は危険です、早く逃げて下さい!!」
正体に気がついていない結衣が、凛香に向かって叫んだ。
凛香は口元に笑みを浮かべながら、触手に陵辱される一人の少女に近づいた。
「心配しなくても大丈夫よ」
凛香の髪が動き、少女の服に潜り込むと、シュッという音と共に服を切り裂いた。
「凛香学院長・・・、その姿は・・・」
「人型・・・石獣・・・」
清音が恐怖で顔を真っ青にし、カチカチと歯を鳴らしながら震えていた。
「加護の中にいるのも疲れたでしょ?この子みたいに直ぐに楽にしてあげるわ」
凛香は服を切り裂き裸にした少女の胸に手を伸ばすと、爪先で乳首を摘み上げた。
「いやっ、ああああん、もうゆるしてくださいっ!!ひゃああん、吸っちゃやああ」
少女が絶頂のあまり潮を吹くと、触手がチュルチュルと愛液を吸い上げていく。
絶頂に達した少女の体は、足元から次第に灰色の石に変化していった。
「足が石に!!いやったすけてっ!!え?あ、ふわああああっ、イッちゃうっ!!」
石化した体から襲い来る凄まじい快楽で、少女は終わりの無い絶頂に押し上げられた。
「ふふっ、貴方も石になって、永遠に愛液を滴らせるのよ」
「そ・・・そんなのいやっ、お願いたすけてくださいっ!!ああああぁあぁぁっ」
少女は一際大きな嬌声をあげると、髪の毛の一本も残さず灰色の石に変わった。
まるで連鎖したかのように、他の少女達も時を同じくして石に変わっていった。
「次は貴方達の番よ」
凛香が笑みを浮かべて呟くと、護符の加護を突き抜けて触手が結衣に絡みついた。
「加護を破られた!!破魔札を・・・。ひゃあん」
結衣が破魔札を手にするより早く、袴の裾から触手が潜り込み、秘所に張り付いた。
「しまった、こんな触手・・・、ああんっ、ふわぁああっ、ああああぁぁん」
触手は僅か三回ほど膣口を擦り上げただけで、結衣から理性を奪い去った。
「結衣!!きゃぁっ」
棺型石獣は肉襞を拡げると、無数のピンク色の触手を伸ばし、清音を絡め取ると
巫女装束を引き裂き、裸にして体内に取り込んだ。
「取り込まれた!!んっ、ふぐっ」
清音の三つの穴に無数の触手を侵入させ、トロトロと明な体液を注ぎ込んでいく。
『いやっ、石獣になんか・・・、なりた・・・く・・・』
清音はそのまま気を失い、棺型石獣の体内で透明な体液に満たされていった。
「あ・・・、清・・・ああっ、ひゃああん」
結衣は触手に愛液と共に精気を吸い上げられ、清音の心配をする事さえ出来なかった。
はだけた巫女装束の下で、足元から石化が始まり、パキパキと硬化する音を鳴らした。
「あ・・・いやっ、ひゃああん、イッちゃうっ」
結衣の石化は胸を超え、喉元まで駆け上がっていた。
石化した部位から凄まじい快楽が齎され、石に変わった膣口から愛液を流し続けた。
「良く頑張ったけど、もうお仕舞いね、さあ、石になりなさい」
凛香はにっこり笑いかけると、結衣に唇を重ねた。
「んっ、んんっ、ちゅるっ、んんんんんっ」
凛香は結衣の口から精気を吸い上げ、完全に灰色の石に変えていった。
「魂を吸い尽くすと愛液が出てこなくなるから、今回は見逃してあげる、じゃあね」
凛香が結界の張られた音楽室を抜けると、石獣は愛液を垂れ流す石像に姿を変えた
結衣達と共にずぶずぶと床に消えていった。
後には散乱した楽器や飛び散った体液が床にこびりついていた。

約十年前、とある村。

その村は祓い衆のみが住む隠れ里で、数百程の人が住んでいた。
「天音、清音もう禊の時間よ、早くいってらっしゃい」
母親に促がされ、天音と清音は巫女装束に着替えて、村の一角にある結界に向かった。
そこには小さな滝や、石の座布団と呼ばれる座禅場所など、精神と霊力を高める為の、
様々な施設が存在していた。
「おはよう、はやかちゃん、りおちゃん、かすみちゃん」
清音が明るい声で修行に来ていた友人達に挨拶をした。
「おはよう清音ちゃん、頑張ろうね」
天音達は修行の為、小さな滝や石の座布団に向かった。
修行は三時間程かかる内容だった。

同時刻、村の入り口。

全身に傷を負った一体の人型石獣が、ポタポタと血を流しながら彷徨っていた。
石獣は女性の姿をしており、肩口には破魔矢が深々と刺さったままだった。
「何とか逃げ切ったわね、ちょうど良い、この村で少し食事させて貰うわ」
そう言うと、髪を黄色に変色させ、村中に送り込んだ。
「りおが帰る前に温かいスープを作りますね。ひゃあああん」
「どうした?あああっ」
窓の隙間から進入した黄色い髪の毛のような触手が女性の胎内、男性の睾丸に進入し、
次々にピンクの霧を噴射して行く。
村中で悲鳴や喘ぎ声が響き、人々は次々に魂を融かされていった。
「あ、あなた・・・、んっ」
石獣は次々に口から魂を吸出し、物言わぬ石像を増やしていった。
若い母親、抱かかえられた赤ん坊、妻子を守る父親、食事の用意をしている女性、
その全てを石像に変え、数時間後、村には誰一人動く者はいなかった。

数時間後、結界入り口。

午前中の修行を終えた少女達が、家路に着こうとしていた。
「ねえ、何かヘンじゃない?」
もうじき昼だというのに、物音一つせず、静まり返っていた。
「うん、なんだか胸騒ぎがするよ・・・、あ!!アレ何かな?」
かすみが少し離れた所に在る何かに気が付き走り出す、天音達も後に続いた。
「ああああっ、天音ちゃんこれ・・・」
天音達が見たのは、歩く姿のまま石像に変わり果てた一人の女性だった。
よく見ると辺りにも様々な格好の石像が乱立していた。
「これって・・・、やああああん」
その時、りおが急に嬌声を上げ、体を仰け反らせた。
「まだ石にしてない子がいたのね、しかも五人も」
石獣はりおの胎内に無数の黄色い触手を差し込んで、ピンクの霧を容赦なく噴射した。
「り・・・りおちゃんに何をしたの?」
かすみが勇気を出して、震える声で石獣に問い掛けた。
「この子りおちゃんって言うの?りおちゃんは、ここにピンク色の霧を噴射されたの、
 そして、とっても気持ち良くなって魂を融かしたのよ」
石獣はりおの下腹部を優しく摩ると、他の四人に視線を流した。
「ふふっ、良いものを見せてあげる。んっ」
石獣がりおにキスをしたかと思うと、りおの黒い髪が一瞬で灰色に染まり、
ゆっくりと唇を離すと、りおの体は完全に灰色の石像と化していた。
「りおちゃんが石に・・・、せ・・・石獣だ」
この時初めて天音達は、目の前にいる女性の正体を知った。
「そう石獣よ、この村の人は貴方達を除いて、全員魂を吸い尽くして石に変えたわ」
「全員石に?お父様やお母様は・・・」
清音が声を震わせながら呟くと、石獣は満足そうな笑みを浮かべ、言葉を続けた。
「この村にいたなら今頃ただの石像ね、ごちそうさま。もう十分魂を吸ったから
 貴方達のうち二人は助けてあげる、今からイッた子から先に魂を吸わせて貰うわ」
石獣は天音達目掛けて、手の平から白い霧の様な物を出して噴射した。
「なにこれ?んんっ、ああああん」
「この感じ、まさか・・・、ひゃああんっ」
白い霧が天音たちを包み込むと、彼女達の身に甘い感覚が駆け抜けた。
天音達は石獣の齎す快感に抗い続けたが、白い霧は徐々に彼女達を侵していった。
「いやっ、感じちゃだめっ、だめなのに、たすけてっ、あああああぁっ」
とうとうはやかが襲い来る快楽に耐え切れず、絶頂に達する。
「まずは貴方ね、それっ」
石獣ははやかの胎内に黄色い触手を送り込み、ピンク色の霧を噴射した。
「あああああっ、融ける、とけちゃうっ!!んっ」
石獣ははやかの口に透明な触手を差込み、一瞬で魂の入ってない石像に変えた。
「は・・はやかちゃんが・・・。あああっ、いやっ、イっちゃうっ、ひゃあああん」
はやかの様子に気を取られたかすみが、つられるように絶頂に達した。
「次は貴方ね、気持ちよく魂を融かしてあげるわ」
石獣はかすみの胎内に黄色い触手を伸ばし、ピンク色の霧を噴射する。
「いやぁぁぁぁっ、とけちゃうっ!!んっ」
はやかに続き、かすみも魂を融かされて魂を吸い尽くされ、石に変えられた。
「ごちそうさま、よく我慢できたわね、約束通り貴方達の魂は吸わないであげる」
石獣は天音に近づくと、薄っすらと光を放つ人差し指の爪を首筋に突立てた。
「あああぁぁっ!!」
その瞬間、天音の体が見る間に透き通り、輝くクリスタル像に変化した。
「お・・おねえちゃん、ひゃああん」
石獣は清音の首筋にも爪を突立て、クリスタル像に変えて行く。
「貴方達とっても綺麗よ、そのクリスタルの体で永遠に絶頂を楽しみなさい」
そう言い残し、石獣は村の入り口に向かい歩き始めた。
「朱雀連撃!!」
無造作に村を歩く石獣に、四方から朱雀の破魔矢が襲い掛かる。
「ぐはっ、一体誰が!!」
石獣の視線の先には逞しい体型の男と、小さな子供の姿があった。
さらに四方を祓い衆の巫女が囲み、破魔矢の狙いを定めていた。
「聖護、父の最期の退魔の技、その目に焼きつけよ」
男はそう告げると、懐から小さな石の刀を取り出した。
「破魔の剣、我が魂を力とし、悪しき獣を滅せよ!!」
石の刀が金色に光り輝き、光の刀身を形成し始める。
「消えうせろ!!」
男は光の刀で石獣の心臓を貫くと、金色の光で体を焼き尽くしていく。
「ぐぉぉぉっっ、おのれっ忌々しき祓い衆め、いつか必ず滅ぼしてやる!!」
石獣は断末魔の叫びを残し、消滅していった。
「ぐほっ、助けられそうなのはこの二人だけか・・・、聖護、後は頼んだ・・・」
男は力尽き、そのまま息を引き取った、後には祓い衆の巫女達と聖護が残された。
「父上・・・」
「聖護様、宗家に戻りましょう、この子達も早く元に戻してあげましょう」
祓い衆の巫女達はクリスタル像に変えられた天音と清音をその場から運び出すと、
宗家に向けて歩き始めた。

一ヵ月後。

「それじゃあ、父様と母様は・・・」
「あの村で助かったのは君達姉妹だけだ、残念だけど助けられなかった」
一月が経ち、ようやく会話が出来るまでに回復した天音に、聖護は村の様子などを
事細かに話していた。
「清音は後遺症で話し掛けても反応すらしません、私達これからどうしたら・・・」
天音は瞳に涙を浮かべ、声を殺して泣いていた。
「俺も父を失った、そうだ、二人とも家に来れば良い、今日から俺達は家族だ」
突然の聖護の提案に天音は戸惑いを隠せなかったが、しばらく考えた末に、
一緒に暮らす事を受け入れた。
さらに数ヶ月後、清音も僅かに会話が出来るようにはなっていたが、
事件の後遺症で感情を表さなくなっていた。
「清音のリハビリの為にも桜華神女学院に通った方が良い、手続きはしておいた、
 この春から新しい環境で頑張るんだ」
宗家に居ては清音の回復は難しいと判断した聖護は、祓い衆の管轄下の学院である
桜華神女学院で普通の生活が出来るように手配していた。
「ありがとうございます、なんとお礼を言ったら良いか・・・」
天音がそう言うと、聖護はにこやかに答えた。
「俺達は家族だ、礼なんて良いさ、清音の事をよろしくな」
こうして、天音と清音は桜華神女学院の門を潜った。

それから十年後、運命の悪戯が再び天音と清音に牙を剥いた

つづく


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