かくれんぼ 前編

作:牧師


 閑静な住宅街の中にある小さな公園。
公園内にある遊具といえば、像の形をした水色の滑り台と小さな砂場、
大小様々な穴の開いたコンクリートで出来た、直径三メートル程のドームだけだった。

「じゃ〜ん、け〜ん、ポン!!あ〜い、こ〜で、しょっ!!」
 数人の少女が、広場の中央に集まりじゃんけんをしていた。
 小さな掌が握られたり開いたり、十回程繰り返された後、少女たちの手は中央で止まった。
「美里ちゃんがオ〜ニ〜!!じゃあ目をつむって三十数えてね〜」
 一人の少女が数を数え始めると、他の子供は蜘蛛の子を散すようにあらゆる方向に駆けて行く。
オニになった少女が十数える頃には、あたりに他の子供の姿は無く、皆茂みやドームの影に隠れていた。
 男勝りで元気な鈴木真琴(すずきまこと)は木の上に隠れ、木の下の茂みの中では、
真琴の親友でクラスの中でもおとなしい柿崎咲夜(かきざきさくや)が潜んでいた。
 スパッツをはいてやる気十分な真琴に対して、かわいいスカートを穿いていた咲夜は小さく震えていた。
「咲夜〜、公園で遊ぶ時くらいスカートはやめて半ズボンか何かにしたらどうだ?動きやすくていいぞ〜」
「いいの。咲夜はスカートが好きなんだから。真琴ちゃんもたまにはスカートを着ればいいのに・・・。
いっけない・・・、真琴ちゃん、声大きいよ・・・、美里ちゃんに見つかっちゃうよ・・・」
 一応真琴は声を小さくしているつもりだったが、普段から大きな真琴の声は咲夜より辺りに響いていた。
ドームの影や他の木陰では、二人の会話を聞いてクスクスと小さく笑う少女達の笑い声が聞こえた。

 オニなった沢渡美里(さわたりみさと)は数を数えてながらしっかりその会話を聞いていた。
「にじゅ〜うは〜ち、にじゅ〜うきゅ〜う、さぁ〜んじゅ〜う、も〜いい〜か〜い?」
「も〜いいよ〜っ」
 問い掛ける美里の声に反応して、咲夜が律儀に返事をした。
 美里は返事をした咲夜達に狙いを定め、二人の話し声がしていた木の方に向って歩き始めた。
『真琴ちゃんはまた木の上かな?いつもみたいに咲夜ちゃんも一緒だから直ぐ見つかっちゃうんだけどね』
 美里がドームの奥にある、話し声のしていた木に近づこうとした時、あたりの様子が一変した。
まだ夕暮れには程遠い時間にも拘らず、目の前が急に暗くなり、薄い靄の様なものが視界を遮り始めた。
「あれ?急に暗くなってきちゃった・・・、真琴ちゃん!!咲夜ちゃん!!みんなど〜こ〜〜〜?」
 不安になった美里が真琴達の名前を呼ぶと、声に反応して地中から巨大な茶色い塊が這い出した。
 地面から現れた高さ二メートル、体長八メートル程もある茶色い巨大なナメクジが美里に近づく度に、
ナメクジの這った場所を、白い粘液が地面を覆った。
 白い粘液からは練乳にも似た甘い香りが漂い、次第にあたりを包み込んでいった。

 薄い浅葱色のジーンズを穿いていた美里だったが、いつの間にか股間の部分は農紺色に変わっていた。
「お・・・おっきなナメクジさんだ・・・、なんだろ?とっても甘くて良い匂いがする・・・、あ・・・れ・・・」 
 美里が足を一歩踏み出そうとした瞬間、美里が幾ら動こうとしても意思と反して腰にはまったく力が入らず、
そのまま後ろに崩れ落ちるように尻餅をついた。
「あいたたたっ・・・、どうしちゃったのかな?それに・・・なんだろうこれ・・・」
 美里の秘所から染み出す銀色の蜜は、分厚いデニムの生地から染み出し、それでも留まる事無く溢れ続け、
今では小さなお尻の辺りまで、農紺色に染め上げていた。
 まだ幼い美里は初めて目にする愛液に戸惑い、恐る恐る秘所に小さな手を伸ばした。
「ひゃあああん、なん・・・だろう、今の・・・、これ・・・おもらしじゃないよね・・・」
 美里の指先が愛液の染み出る股間に触れると、ゾクゾクっとする快感が美里の背筋を駆け抜ける。
初めて感じる快感に驚いて美里が指を離すと、ひとさし指と秘所の間に妖しく光りを反射する銀色の糸が伸びた。
「もう一回・・・、もう一回だけ・・・、きゃうんんんっ!!こ・・・これっ、きもちいいっ!!ああああんっ」
 美里の手はまるで操られるように、愛液の滴る秘所へと伸ばされ、最初のうちはズボン越しに触れていた指は、
自らの意思でボタンを外し、チャックをおろしてズボンの下に潜り込み、指使いは次第に激しさを増していき、
充血して肥大したクリトリスを掌で圧迫して刺激し、小さな陰口を捏ね回し、幼い顔に似合わない淫靡な曲を、
熱い蜜を辺りに飛び散らせながら、クチュクチュと奏でていた。
 快楽の虜になった美里は、ピンク色の柔肉を指で目一杯拡げて、さらに奥へと潜り込ませる。
乙女の純潔を自らの指で散らし、銀色の愛液に破瓜の朱が混ざっても、激しい美里の自慰が止まる事は無く、
膣内で指を動かす度に襲い来る鋭い痛みすらも、今の美里には甘美な快感へと変化していた。
「ふわぁ、あ・・・、ひゃあああああぅ!!」
 生まれて初めて絶頂に達した美里は焦点のあっていない瞳で虚空をみつめ、唇の端から小さな下を覗かせ、
快楽の波に精気を押し流されて、淫靡な姿の彫像へとその身を変えていった。

 木の上に隠れた真琴やその下の茂みに身を潜めている咲夜にも、巨大なナメクジの放つ甘い香りは届いていた。
「急に暗くなってきたみたい雨が降るのかな?それになんだろう?さっきから急にとっても甘い匂いがする・・・、
あれ?真琴ちゃん・・・、なにしてるんだろ?」
 木の上で隠れていた真琴は、咲夜より一足先に快楽の沼にその身を沈めていた。
愛液でぬめるスパッツを、跨っていた木の枝に激しく擦り付けて、甘美な快楽を貪っていた。
「すご・・・、ダメだ・・・こんな事・・・、また怒られ・・・、あああああん、で・・・でも我慢できない!!」
 以前、真琴は近所の男の子達と混ざって公園でサッカーをしていた時、偶然エッチな本を見つけた。
その後、どうすれば気持ちよくなれるか?またどうしてこんな事をするのか興味が湧いて試した事があった。
家のベットの上で齎された初めての快感、その快楽が癖になった真琴は何度か自慰をしていたが、
ある日その現場を母親に見つかり、『真琴にはまだ早いからダメ!!』と酷く怒られた。
 それでも隠れて何度も自慰を繰り返すうちに、友達の中で唯一、自らの手で絶頂の快楽を味わっていた。

 男っぽい言葉遣いに、ボーイッシュな格好をしていても、真琴は友達の中で一番女として目覚めていた。
「真琴ちゃん一体何をしてるの?木の枝におまたを擦り付けて・・・、真琴ちゃんの顔、まるで別人みたい・・・」
 口から熱い吐息を漏らし、目を半開きにして、快楽を貪る真琴の顔は、えらく大人びていて、
咲夜がいつも知っている子供の顔ではなく、一人前の女の顔をしていた。
 真琴の秘所から溢れる銀色の愛液は、木の枝を滴り落ち、木の幹を数メートル下の根元まで濡らしていた。
「いいっ!!いつもより断然イイッ!!こんなに気持ちいいのはじめてっ!!あああああん!!」
 真琴は木の枝に秘所を擦りつけ、貪欲に快楽を求め続けた、真琴が軽く絶頂に達する度に、
小さく束ねた髪の先や、指先などが灰色の石に変わったが、そんな事には構わず、真琴の自慰は続いた。

 木の下から見上げていた咲夜には、真琴が何をしているのかは理解が出来なかった。
幼い咲夜は、オナニーの経験はおろか、性的な知識なども持ち合わせていなかった。
 真琴の身体の石化は進み、小さな身体の半分以上が色を失い固い石に変わり果てていた。
それでも真琴は体を可能な限り揺すり、石化した秘所を木の枝にゴリゴリと擦って快楽を貪り続けてた。
「あんっ、ふわっ、いっ・・・きもち・・・い・・・、ひゃっ、ああああああっ!!」
 一際大きな嬌声が当たりに響き渡った時、真琴の体が完全に石像へと変わり果て、
不安定な格好のまま石像に変わった真琴の身体は、僅かに揺れた後、掴んでいた木の枝をへし折り、
数メートル下に勢い良く落下した。
 木の上から落下したにも拘らず、石に変わった真琴の身体は髪の毛一本たりとも欠けてはいなかった。

「真琴ちゃん・・・、あ・・・ああん、いまの・・・きもち・・・いい、真琴ちゃん確か・・・んっ」
 咲夜が穿いていた、お気に入りのキャラクターが印刷されているパンツは秘所から溢れ出す愛液で濡れ、
肌に引っ付く感触を嫌った咲夜は操られるように、ゆっくりとパンツを脱ぎ捨てた。
 そして咲夜は落下してきた真琴の体の上に馬乗りになって、冷たい石と貸した真琴のフトモモに跨った。
蜜の滴る幼い陰唇を、石と化した真琴のフトモモに押し付け、ニチュニチュと淫靡な音を響かせながら、
咲夜はゆっくりと身体を前後させ始めた。
 石に変わった真琴のフトモモと秘所を擦り合わせる度に齎される甘い快感に、咲夜は心を奪われていった。
「ずるいよ真琴ちゃん、こんな気持ち良い事自分だけ知ってたなんて・・・、くぅうん、きもち・・・い・・・」
 咲夜は左右に結わえた髪を振り乱し、次第に秘所を前後させる腰の速度を上げていった。
快楽を得るのに使っているのが、ほんの数分前に石像に変わり果てた親友のフトモモだという事にも構わず、
咲夜の心には一欠片の罪悪感も存在していなかった、齎される快感に酔いしれ、貪欲に更なる快感を求めた。
「あ・・・なに?咲夜どうなっ・・・ああああああん!!」
 絶頂の快楽の波が咲夜を襲い、次の瞬間、真琴のフトモモに跨ったまま、背筋を海老反りにした姿の、
咲夜の石像が出来上がっていた。

 石像と化した真琴と咲夜の足元には甘酸っぱい匂いのする愛液の水溜りが出来上がっていた。
昨夜達が石像に変わった後も、辺りには幼い少女達の嬌声が聞こえていた。

 巨大なナメクジの齎す催淫の宴は、まだ終わりを告げていなかった。

つづく


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