溶けない氷の願い

作:ヴリトラ


 飯嶋奈央、16歳。とある高校の学生である彼女は今、人ではなく物になろうとしていた。          「後はこれを・・・」
 長いポニーテールをなびかせながら彼女は色違いの薬を二つ飲み、上着から下着まで全て脱ぎ、一糸まとわぬ姿になった。
<僕のモノになって欲しい。ずっと一緒にいたいんだ>
(なってあげる。一輝くん。私はあなたのモノになって、永遠にあなたを満たしてみせる!)          ちなみに今彼女がいる場所は人のよらない雪原、周りが見えない程の大吹雪でしかも夜だった。しかし、そんなことさえ今の彼女にはどうでもよかった。否、この環境でなければならなかった。すべては愛する彼のため。彼の望みを自分が叶えるため。
(っ!きっ来た!)
「あっ、ああ、あ・・ぁぁぁ・・・」
 先程飲んだ媚薬によって彼女は快楽へと行った。そして、雪原の上に仰向けに倒れ、喘ぎ声をだしながら悶え始めた。
「ぁぁぁぁ・・・あ、ああ、あっあああ!あっ!あっ!んっ、んんっ!」
 余りに効果が強すぎたのか快楽が容赦なく全身を襲い、絶頂に行こうとする。                 (ダ、ダメェ・・・イっ、イっちゃあぁぁ、ダ、ダメ・・・か、一輝くんがイカせてくれるからあぁぁぁ・・わ、私がイっちゃあ、ダメよお・・・)
「んんっ!んあああっ!あ、ああっ!あぁぁ・・・ぁぁぁ・・・ぁぁぁ・・・」
 絶頂を抑えながら、彼女は快楽に浸る。彼を想い続けるとまた向かい、また抑える、その繰り返しを奈央は自分の中でやっていた。体温が少しずつ下がり、身体の白い肌が人の色を失い、青白くなっていくことも全く気づいていなかった。そして吹雪はそんな奈央の行為を静観する様に激しく吹雪き三日間止まることなく続いた・・・

 三日後・・・

 吹雪があった雪原は嘘の様に静寂に包まれていた。そこにおとなしそうな顔をした少年がソリを引いてやって来た。
「奈央ちゃん、ソリを持ってここに来てって手紙で書いてあったけど・・・どこにいるんだろ・・・?」       彼は柴田一輝、奈央のクラスメートで、彼女の想い人である。三日前、彼は手紙で奈央に呼ばれ今日、やって来たのだ。
 一輝が辺りを見回していると、少し山の様に雪が盛った箇所があった。
「ん?あれは・・・?」                     
 一輝は気になりそこに行き、盛った雪を掘り返した。
「な、奈央ちゃん!?」                     
 掘り返すとそこには仰向けの姿勢で恍惚の表情のまま凍りつき、氷像となった奈央がいた。長くきれいな脚、少し筋肉のついた細い腿、無毛の股間、引き締まったウエスト、年相応の胸、整った顔立ち、丸い大きな瞳、長いポニーテール、そして秘所まで凍りつき、肌は青白く、桃色だった乳首もその色を失い、人の色を一切残していなかった。
「な、奈央ちゃん・・ま、まさかあの言葉のために・・・と、とにかく運ばないと・・・」
 そう言い、一樹は持っていたソリに奈央を乗せ、自宅へと向かった。 

 自宅に着くと、ベッドの上に氷の彫像となった奈央を仰向けに置いた。(ちなみに一輝は一人暮らしである)
「奈央ちゃん・・・ごめんよ・・僕のせいで・・・溶かしてあげたいけど・・・」
 言いながら一輝は少量の薬が入ったビンを見た。
「奈央ちゃん、保凍剤を飲んじゃったんだね・・・」
 保凍剤とは極低温状態で肉体、精神、生命を維持する薬である。本来はコールドスリープの時に飲むが、他の薬と併用したり、冷凍睡眠以外で凍結した場合、体温が上がらなくなり、溶かせなくなってしまう、変わった薬である。
「でも、ありがとう奈央ちゃん・・・僕のために・・これからはずっと一緒にいてあげるからね・・・」
 一輝は奈央を眺めた。見れば見るほど美しさは増していき、正しく芸術の枠を超えた美の象徴であった。
 一輝は奈央にもたれかかり、抱きしめ、身体を撫で回した。すると、氷像となった奈央の身体がブルブルと微動し始めた。一輝はそれを確認すると、さらに身体を撫で回した。ツルツルと冷たく、硬くなった感触を味わい、奈央の口にキスをし、舌を入れ、絡ませた。
(ぁぁぁ・・一輝くんがぁぁ、私を撫で回して抱きしめてぃる・・・私、とうとう一輝くんの物にぃぃ・・・・・・・!!・・・あぁぁ・・・一輝くんが私を満たしてくれている・・・ぁぁぁ・・・一輝くんの涎が・・・私の喉を・・・通ってぇ・・ぁぁぁぁ・・・・)
 氷の彫像になってもその快楽は止まることはなく、一輝の抱擁でより強くなっていた。
「本当に綺麗だよ・・・奈央ちゃん・・・」
 そして一輝は凍り付いて硬くなった奈央の秘所に指を入れ、グリグリと愛撫し始めた。
(あ、あああ、あっ、あっ、ああぁぁぁぁぁ、あ、あああ・・・ぁぁぁぁ・・・)                        一輝の愛撫に応える様に、氷像となった奈央の身体が今度はグラグラと揺れ動き始めた。そんな奈央に一輝は微笑み、さらに続けた。秘所の中はツルツルと滑らかにすべり、ヒンヤリとしていた。その感触を楽しみながら、一輝は空いている片方の手で青白い胸も撫で回し始めた。自分のために物になった愛する氷像の奈央を満たし続けるために。
(んんっ・・・んっ、あっ、あああぁぁぁ・・・ぁぁぁぁ・・・き、気持ちぃぃ・・・やっ、やっとぉ、イ、イけるぅ・・・か、一輝くぅん・・ぁりがとぅ・・・んっ、んあぁぁ・・・あ、ぁぁぁぁ・・・あっ、ああああああああ・・・)
 ついに奈央は絶頂に行き、一輝がツルツルと愛撫している秘所から冷水の様な愛液を雪解け水の川の様に流した。愛液のなかにシャーベットのようなのも混ざっており、口からも冷えた涎が垂れ流れてきた。 秘所の中はシャリシャリとした感触に変わり、その感触にまた快感を感じながら、止める事なく、胸を撫で回し、秘所を激しく愛撫し続けた。
「大好きだよ、奈央ちゃん・・・」
(ぁぁ・・ぁぁぁぁ・・一輝くぅん・・・ぁ・・ぁい・・愛してるぅ・・・んっ、んっ、んんっ、んあぁぁ・・・あっ、あああ・・・ぁぁぁぁぁ・・・あっ、ああっ、あああああああっ・・ぁぁぁぁぁぁ・・・ぁぁぁ・・・)
 愛の抱擁を受け、溶けない氷の永遠が始まる・・・

・・・終


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