究極のエステサロン

作:Shadow Man


「予約番号010の小田さん、Eルームにどうぞ。」
若い女性の声が待合室に響く。そして呼ばれた女性が扉を開けて中に入ると、まだ20代らしき容姿の女性スタッフが座っていた。
「ようこそ、全身エステコースへ。お嬢さんが小田梢さんかしら?」
「そうですけど…一応私20なんで、『お嬢さん』は恥ずかしいです。」
「え、あ、ごめんなさい。ついつい見かけで判断しちゃって。」
そう言ってしまうのも無理はない。小田と言うその女性は身長は150cmに遠く及ばず、一目見ただけでは小学生のような外見であった。
「それはともかく、ご要望としては身長を170cmにして、B85,W50,H85にして欲しいと。これは大変身ね。
でも、このエステサロンなら何ということはないわ。じゃあ、まずはご契約内容の確認ね。」
といって契約用紙を出した。梢は内容を確認するとサインをして提出した。

「それでは開始ね。白井さん、よろしく〜」
そして梢は隣の部屋に案内された。そこには故・鈴木○の子ばりの全身美白な女性が待ちかまえていた。
「じゃあ、服を全部脱いでそこに寝てくれるかしら?それと改めて確認するけど、あなたのエステは1日以上時間をとるけどよろしいわね?」
「ええ。何日かけてもこの体が変わるなら。」
そう言った梢の顔は真剣そのものだった。そして彼女は服をすべて脱ぎ、ベッドの上に横たわった。
「まずは全身美白と脱毛を兼ねたクリームを塗るわね。これを塗るとしばらく体を自由に動かせなくなるけどいいわね。」
「はい、宜しくお願いします。」
すると白井は小さなバケツのような容器を取り出し、真っ白なクリームを足の先から首にかけて表裏まんべんなく塗りたくり、さらに
よく染み込ませるためと言って梢の体をよく揉み解し、それが終わると今度は別のクリームを首から上に塗りだした。
梢は最初首から上も脱毛されるのではとビクついたが、白井から単なる美肌クリームと聞かされて安心した。

それが終わると梢は仰向けになった石膏像のような姿になって放置された。しかしその間も白井は梢にいろいろと今までに手がけた人たちのことを語り、退屈させなかった。
そして10分経ち、時間を計っていたベルが鳴った。すると今度はまた隣の部屋から別のスタッフが現れた。
「じゃあ百合子さん、後は宜しくね。」
そう言うと白井は部屋から出て行った。百合子と呼ばれたそのスタッフは普通の若い女性であったが、自分を見る顔つきに不安になる梢であった。
「あなたが梢さんね、本当に小さくて可愛い子ね。」
余計なお世話だと梢は思った。
「じゃあ、これから身長を伸ばして胸やお尻を大きくするためにこのクリームを使うから。ちょっと刺激強いかもしれないけれど我慢してね。」
そういって百合子は灰色のクリームを塗りだした。
「…!!」
梢は体中に電流を流されたようなショックを感じた。そこで初めて体を動かそうとして全く動かなくなっていることに気が付いた。
しかしかろうじて可能である鼻呼吸が荒くなったのを見た百合子はこう言い放った。
「梢ちゃん、結構感じているわね。でも、残念だけど体を動かすことも声を上げることもできないから。だから今のあなたは私のお人形よ。」
『ちょ、ちょっと〜そんな話聞いてない〜』
「ウフフ、心配しなくても大丈夫よ。このエステが終わるまでの辛抱だから。」
全く身動きの出来ない梢に対して百合子は懇切丁寧にクリームを塗りつつ、梢の呼吸が荒いでいくのを見て快感を覚えていたのであった。

梢の喘ぐような鼻息が収まったとき、彼女の体は今度は石像のようになっていた。
「さて、それじゃあ次のところにいきましょうね。」
百合子は梢を布に包むと、それを持ち上げて階段を下った。
「小さいって便利なのにね。持ち上げるのも楽だし。」
などと独り言を言いつつ別の部屋へと運んでいった。そこにはまた別の女性スタッフが直方体の浴槽を前に立っていた。
「これが今度のお客さんね。データどおり可愛いサイズね。」
「だめよ由利恵、これは私のお客さんよ。」
「いいじゃない姉さん、減るもんじゃなし…というか、増やさないといけないのよね。」
「そうね、2人で可愛がってあげましょうか。」
そういって百合子と由利恵は2人とも服を脱ぎ、『石像のようなもの』になった梢を泥のようなもので満たされた浴槽に入れた。

一方、刺激的なクリームで気絶していた梢は体が潰されるような感覚で目を覚ました。だが、今の梢は目を開けることも声を出すことも出来ず、ただ為すがままであった。
百合子と由利恵の姉妹は梢を間に挟んでお互いの体を抱きしめあい、挟まれた梢の体は粘土のように薄く延ばされていた。
そして2人は時々梢を浴槽に浸すと、梢の体はある程度復元しつつ泥を含んで大きくなっていた。
百合子と由利恵に散々体を弄ばれた梢は、完全に快感に酔いしれていた。

6時間ほどこの行為は続けられ、それが終わると百合子は別の金属の容器に梢を入れた。
その容器はまるで人間の型を取るような感じの穴が開いており、泥を含んだ梢にはやや小さかったが百合子は無理にはめるように押し込んだ。
それが終わると今度は由利恵が壁のレバーを押し下げ、ガタンという音とともに天井から同じように人間の型が開いた金属板が降りてきた。
2枚の金属板は梢を中に含んだままぴたりとくっついた。ただし首から上の部分だけはそのまま外にでたままであり、百合子はその部分の泥を落とした。
そして再び由利恵がレバーを操作して金属板が上がっていくと、後にはカーボンフリーズされたような姿の梢がいた。
「梢さん、乾くまでちょっとこのまま待っていてね。」
そういうと百合子と由利恵はシャワーを浴びに行った。梢は体の半分が石のような塊に埋まったまま、姉妹がシャワー室で淫らな声をあげているのをひたすら聞かされるのであった。

2,3時間放置された後、由利恵はまたレバーを操作し梢の体は立った状態になった。
百合子と由利恵は余計な周囲の泥の塊をそぎ落とし、ボディラインを整えた。すでに梢の体は最初の幼児体型からモデルのような体に変わっていた。
そして百合子はそのモデル像のようなものをまた布で包むとここへ来た時と同じように持って行こうとしたが、今度は持ち上げることが出来ずに由利恵の応援を求めることになってしまった。
「まったく、大きいと持ち運びが大変なんだから…」
百合子はそう愚痴りながらまた次の部屋へと梢を運んだ。
その部屋は殺風景な部屋に職人風のスタッフが一人いるだけだった。
「じゃあ、石田さん仕上げよろしく。」
「あいよ。任せときな。」
百合子と由利恵はしばらく名残惜しそうに梢の石像を眺めていたが、やがて2人とも部屋を立ち去った。

「さてと。早速綺麗に仕上げるとしますか。」
石田はこう呟くと鑿や金鎚、鑢などを取り出し、別人のようになった梢のボディラインを整えた。その姿はまるで石像を彫っている彫刻師のようであった。
そして梢の石像は余計な部分を削り取られ、仕上げに綺麗に磨かれ、美しい石像が完成した。
「うん、上出来ね。彼女、ちょっと気に入ったから写真に撮っておこうっと。」
そう言うと、どこからともなくカメラを取り出し梢を写真に収めた。何枚か撮っていると突然内線電話が鳴った。
「ちょっと石田さん、まだ終わらないの〜みんな待っているわよ。」
「はいはい、今送ります〜。」
石田はカメラを片付け、そそくさと準備を整えると梢を箱に詰めて荷物専用エレベーターに乗せ、自分も階段で駆け上がった。

梢が送られた先には駆けつけてきた石田のほかに、白井、百合子、由利恵姉妹、そして最初のスタッフ含めエステサロンの皆が揃って待っていた。
「さあ、ここから最後の仕上げよ。みんな頑張って!」
『はいっ!』
店長らしき人の掛け声を合図に全員が梢に歩み寄り、梢の体を揉みだした。とくに百合子と由利恵は舐めるような感じで乳房の部分を中心によく揉み解した。
すると、石像のような体だった梢は徐々に人の色を取り戻していき、柔らかく弾力性を持つようになってきた。
これまで丸一日以上体を弄られ続けた梢はここに運ばれた時点で既に意識が朦朧としていたが、この最後のエステによって直立した状態のまま完全にイってしまった。
最後に百合子が腰から尻にかけての部分を揉み終えると、梢は全裸姿のまま倒れこんだ。
「王子様のキスじゃないけど、これで目を覚ましてね。」
百合子はそういうと梢の唇に軽く口づけ…いや、どう見てもディープキスをした。

再び梢が目を覚ましたとき、体は自由に動くようになっていた。
「おはよう、梢さん。体の方はいかがです?」
その声は最初のスタッフの人のものであった。
「あれ…なんか今まで夢を見ていたような。あ!」
梢は体を動かそうとして周りが狭くなったように思えたが、それが自分の体が大きくなったせいだということに気が付いた。
彼女は体を起こすと、まだ全裸のままだったが、自分の胸がオーダー通りになっていることを、鏡を見て思ったようなスタイルになっていることを確認した。
「すごーい、本当にモデルみたいな体になってる!しかも全然違和感ない!!」
「そうでしょう。これで究極のエステサロンと呼ばれる理由がお分かりいただけましたか?」
梢は自分の体に完全に見とれてしまっていた。スタイルだけでなく、肌のつやも光り輝くばかりに美しく、首から下には1本の毛も生えていなかった。
さすがにアンダーヘアーまで全くないのは少し恥ずかしかったが、今はそれ以上に自分が変わった喜びのほうが大きかった。

「本当にありがとうございました。」
そして梢は服を着ると所定の代金を支払い、スタッフ全員の見送りを受けてエステサロンを去っていった。

それから数ヵ月後…
「ほら、これ梢ちゃんじゃない?」
「あ、ほんとだ。彼女、モデルになれたんだ。」
そんな会話がされていたエステサロンに一人の客が入ってきた。
「はい、いらっしゃい。究極のエステサロン『UES』にようこそ。…え、梢さん?!」
「先日はどうもありがとうございました。おかげでモデルの仕事も入って今までが嘘みたいです。」
「それは良かったわね。私たちもお手伝いできてうれしいわ。あ、お茶菓子でもいかが?」
「いえ、今日来たのは別の理由があるのです。」
「え?今の体に何か不都合でも?」
「そうじゃないんですけど…あの…ちょっと人のいないところでいいですか?」
「ええ…どうぞ。」
受付のスタッフと梢が2人きりで何やら話した後、そのスタッフは予約欄にこう記入した。
『百合子と由利恵ご指名。オーダーは《今の体をもう一度作って欲しい》』


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