魔法少女ルカ 第四話「紅(ルビー)の魔法少女」

作:シャドウ


「みんな…動かなくなって、残っているのは私だけ…。」

『助けたいなら、戦うしかないよ。アタイは力を貸すだけだけど…どうする?』

「やりますわ! 今から私は魔法少女ですわ!」


彼女の周りにはルビーやサファイアに変えられた彼女の同級生たちが立ち尽くしていた…。



魔法少女ルカ 第四話「紅(ルビー)の魔法少女」



ルカはこれまで自分がやられていた事など頭の中から吹っ飛んで、目の前の魔法少女を見た。
赤いドレスに赤いマント、胸にはルビーのブローチがついていたが、それをさらに圧倒するのが…
彼女が持っていた赤い銃だった。なんと、マシンガン、ライフル、ハンドガンと3つもあった。


「私は魔法少女ルカです…。助けてくれてありがとうございます…。」


と、ルカは手を出す。
すると、指輪から青い光が発射され、シュリのブローチに吸い込まれる。
何が起こっているかわからないうちに今度はブローチから赤い光が発射され、ルカの指輪に吸い込まれる。


『ひさしぶりですね。マルティス。』

『あんたもね。ルーナ。』


ブローチから響いた声は魔法少女シュリのパートナー…ルビーの妖精:マルティスだった。


『悪いけどさ。シュリはあんたを助けたつもりはないって考えてるよ。』

「えっ…?」

「そのとおりですわ。ただあなたがやられると私の目的が遅れる可能性があっただけですわ。」

『目的…? 目的って何です?』

『言う必要はないだろ? その目的を果たしたら、協力してやってもいいぜ。行くぞ、シュリ。』

「では、ごきげんよう。」


そう言うと、魔法少女シュリはマントで自分の体を隠した。
と、思うと次の瞬間にはそこに何もなくなっていた。
どうやらマントには、透明になる機能が備わっているようだった。


「ルーナ…私…。」

『ルカ…気を落とさないでくださいね。でも、今は泣いてもいいですよ…。』

「う…うっ…ううっ…うぇぇぇぇぇん…!」


ルカは泣きじゃくった。

その気持ちは…誰にも理解できるものではなかった…。



明くる日―


魔法少女シュリこと、雁舞 朱里(カリブ シュリ)は、
人体実験をしていたという理由で廃棄された病院の前にいた。


「ここですわね…。」

『行くのか? 責任は持てんぞ。』

「行きますわ! 必ず…必ずみんなを…!」


朱里は、一週間ほど前、魔法少女になった。
だが、彼女の場合は悲劇から始まった。
朱里がトイレに行っている間に、モンステラが朱里以外の
その学校の生徒と先生達を、ルビーやサファイアへと固めてしまったのである。
帰ってきてみてその事態に直面した朱里も、モンステラに襲われそうになったが、
ブローチからマルティスの声が聞こえ、変身し…モンステラを倒した。
だが、倒した直後、転移魔法で全員が消えてしまい、それを追いかけて朱里は戦ってきた。

そう、朱里の目的とは、自分の学校を元の状態に戻すことだった。
ちなみに朱里の学校はこの町に名を轟かせるお嬢様学校で、先生も全員女性だ。


そして、朱里は有機物から無機物に変えられた者の波動を感じ取ることができるのである。


「必ずみんなを助けるんですの!」


朱里はルビーのブローチの前で右手で十字を切る。
それと同時に赤い光が彼女を包み…弾ける。
そこにいたのは、紅の魔法少女:魔法少女シュリだった。


「必ず…! 必ず助けますわ!」


シュリはマントを翻し、透明になると病院の中へと潜入した。


―病院内部・ロビー跡


ロビーに入ると、そこには2体のモンステラが待ち構えていた。
ファンタジーの世界に登場する、オーガを模したその姿は、
2mの無骨な怪物だった。赤と青の2体である。


「ミッション開始ですわ!」


シュリが動くと同時に2体のオーガも動いた。
大きさの割に俊敏な動きをしている。


「くっ! やりますわね…!」


赤いオーガが腕を振り上げ、その爪をシュリに向かわせようとするが、見事回避する。


「当たりませんわ。」


が、青いオーガもその隙を狙って爪でシュリの背中を攻撃した!


「きゃあぁぁっ!!!」


青いオーガの攻撃で、マントがボロボロに破れてしまった。
これでは、透明になってやり過ごすこともできない。
さらに、先ほどの爪には毒があり、引っ掻かれたシュリはなぜか眠くなってきてしまった…。


「だ、ダメ…眠ったら、負けてしまい…ま…す……わ………。」


シュリが意識を消失したのをじっと見ている人物がいた。
第二話に登場した、あの白衣の女性である。


「フフフ…。レッドオーガ、たっぷりと入れてあげなさい。」


レッドオーガと呼ばれた赤いオーガはシュリのショーツを脱がせると、
お尻のほうからその大きな肉棒を入れようとしていた…。





―手術室跡


「う…うぅん…。」


目が覚めたシュリは…なんだか体が寒いことに気づいた。


「…!? こ、これは!?」


シュリは服を全部剥ぎ取られ、一糸纏わぬ姿で×字に磔にされていた。


「どうかしら? そんな格好にされた気分は?」


シュリの前にあの、白衣の女性がやってくる。


「あ、あなたは…!?」

「はじめまして、私は魔族界十幹部:コランダムよ。魔法少女シュリちゃん。」

「な、何で私の名前…っ! あぁぁっ!!」


突然、シュリの体に衝撃が走る。
体に得体の知れない快楽感が噴き出したのだ。

しかし、それと同時にシュリの右足がルビーに変わる…。


「フフフ…。あなたには、強力な魔法をかけてあげたわ。
 イクと、少しづつルビーになるの。イクのを我慢するのに集中しないと、
 あっという間にルビーになるわよ。」

「くっ! そ、そんな…! あぁぁっ!!」


シュリの左足がルビーに変わる。


「あと3回で完全にルビーよ。手伝ってあげるわ…。」


コランダムはシュリの下の口に舌を伸ばすとチロチロと蛇のように舐め始めた。


「あんっ、あっ、あっあああ!」


何とか感じないように耐えていても、シュリは遂に両腕がルビーと化す。


「さて…最後は自分でイッてもらいますか…。」

「な…何を…。」

「あなたの学校の人をルビーやサファイアに変えたのは、私よ。」

「あ、あなたが…許さな…! ひあああああっ…!」


シュリはコランダムへの怒りと共に集中力を切らしてしまい、遂に完全にルビーとなってしまった…。


「フフフ…。さぁ、サファイアの魔法少女はどうするのかしら?」


コランダムはシュリを見つめながらそう呟いた…。

続く。


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