作:Rui
続・固め七不思議
第6話「教会の奥」
山間部に位置する私立のお嬢様学園
その学園内に存在する教会
その教会にはある噂が有った
報道部部室
そこには3人の女性が居た
落ち付きの有るロングの生徒
ポニーテールの生徒
そしてショートカットの生徒
「芹沢部長。やっぱり調べてみましょうよ。」
そう言って口を開いたのはショートカットの女生徒
「神楽。そうね、代々不思議にされていた教会の奥の扉の中。
調べてみる必要は有るわね。久住、シスターに許可を。」
そう言ったのはロングの女生徒芹沢
「解りました、部長。」
そう答えると飛び出して行くポニーテールの久住
「神楽、準備を。」
教会
礼拝堂
そこに芹沢・神楽・久住とグランシスターの姿が有った
その中で口を開く芹沢
「グランシスター、今まで秘密とされていた教会の奥の扉の中を見たいのですが?」
「芹沢さん。それに神楽さんと久住さん迄。…よろしいでしょう。
ですが、覚悟はしておいて下さい。」
グランシスターの言葉に喜ぶと同時に覚悟をする3人
扉の前
扉の前迄来ると口を開くグランシスタ・[「再度確認致します。覚悟は、よろしいですね?」
グランシスターの言葉に頷く3人
それを確認すると再度口を開くグランシスタ・[「よろしい。それでは開きます。」
そう言うと扉を開けるグランシスタ・[扉を明けきると「中へ」と言う仕草をするグランシスタ・[それに従い中に入る3人
部屋の中に入ると中は真っ暗だった
扉を閉めると同時に明りをつけるグランシスタ・[部屋に明りが灯ると、そこにはシスターの礼装を纏った無数の人形が立っていた
その光景に呆然とする3人
「これが教会の秘密です。まぁ、知った所で無事に帰しはしませんが。」
グランシスターの言葉に疑問を感じると同時に倒れ込む3人
倒れ込むとそのまま気を失う
「…生贄が3人。」
「う、う〜ん。」
目を覚ます神楽
「あれ?ここは?それに私達…。芹沢部長!久住さん!」
叫ぶ神楽
「あら、もうお目覚め。以外と早いのね。」
ふと聞こえる女性の声
その声を聞き口を開く神楽
「グランシスター。これはどう言う事ですか?」
「どうもこうも。秘密を知られたからには返す訳には行かないのです。
けど安心して。貴女も上の彼女達と同じになるの。」
そう言うと視線を移すグランシスタ・[その先にはカプセルの中にシスターの礼装を纏って閉じ込められている久住の姿と、
微動だにしない、等身大のシスタードールが一体、立っていた
「久住さん。…芹沢部長?芹沢部長!」
姿の見えない芹沢の名を叫ぶ神楽
「無駄よ。彼女はここに居るのですから。」
そう言うとシスタードールの顔を神楽に見せるグランシスタ・[その顔は間違いなく、
―芹沢の顔だった―
「嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
たまらず叫ぶ神楽
「品が無いわね。見てていなさい。貴女の知り合いが人にならざる物に変わる所を。」
そう言うと久住が入ったカプセルに近づき機械を操作するグランシスタ・[それと同時にカプセルの中に霧が放出される
それを拘束されたまま見つめる神楽と妖しい笑いを浮かべながら見守るグランシスタ・[1分程経ち霧が収まり、カプセルが開かれるとそこには人形と化した久住の姿が有った
「これで彼女も仲間になったわ。最後は貴女よ。神楽さん。」
そう言うと神楽に近づくグランシスタ・[「嫌。止めて。止めてぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
神楽の叫びが木霊する
出来上がった3体のシスタードールを眺めながら恍惚の表情をするグランシスタ・[「フフッ、また可愛い人形が出来た。…さて、次は誰が来るかしら?」
山間部に建つお嬢様学園の教会
その教会の奥の扉は決して開けてはいけない
何故ならば、その奥には妖しい人形の工房が有るのだから………。