Silver Fairy 〜Another Story〜 第12話「光と闇の戦い〜銀装vs邪王〜」

作:Rui


夜の港で対峙する唯とメデュー
「さぁ、始めましょうか?メデュー。いえ、フェルノア。」
「…えぇ。私は、貴女を殺す!」
そう言うと一気に間を詰めるメデュー
「大地よ、我に力を貸し敵を討て!アースランサー!」
そう言って地面に手をつけるメデュー
すると地面から円柱が飛び出す
それを交わし尚且つその上に乗る唯
「甘いわよ、フェルノア。セイル(討て)。エクセント!(17の光の妖精の射手)」
「フェスレ!(17の闇の精霊の射手)」
超至近距離で魔法の矢を打ち合う2人
相殺しあい、反発力でその場から離れ間を取る形になった2人
「「セイルエント!(我が名の元に討て)」
同時に詠唱に入る唯とフェルノア
「エクシセンティア!(34の光の妖精の射手)」
「フェクシスレント!(34の闇の妖精の射手)」
同時に打ち合う2人
2人の間でぶつかり合い爆発を起こす
煙が発生し視界が無くなる
その隙を付きフェルノアに接近する唯
「なっ!」
それに驚くフェルノア
「フェクセイル・エクセント!(闇を討て。17の光の妖精の射手)」
魔法の矢がフェルノアに命中する
「フェクシスレント!(34の闇の妖精の射手)」
唯が当ったと思った瞬間
その倍の数の魔法の矢が唯を襲う
魔法の矢の直撃を受け倒れ込む唯
寸前の所で踏みとどまり体勢を立て直す唯
「…流石ね。私自身貴女がここまでやるとは思わなかったわ。」
「最高の誉め言葉をありがとう。クリス。」
フェルノアの言葉に、何かに気付き、銀装を解く唯
「…(銀装を解いた。何故?)」
「ありがとうフェルノア。貴女のお陰で私は大事な事を思い出したわ。」
そう言うと髪の色が金色に変わり、腰の近く迄伸びる
「行くわよ、フェルノア。」
そう言うと一気に間を詰めるクリス
そしてそのままフェルノアを殴る
そのままバランスを崩すフェルノア
「セイル!(討て)」
バランスを崩すフェルノアに対し詠唱するクリス
「エクスセンスティア!(68の光の妖精の射手)」
68本の魔法の矢が、フェルノアに襲う
その全てが命中し、煙が立つ
煙が晴れた時、そこには倒れているフェルノアの姿があった
「終わりにしたらどう?貴女では私に勝てない。」
そう言って剣を向けるクリス
「くっ!私は、私は負ける訳には行かない!」
そう言うとクリスの足元が変化する
「…。」
それを黙って見るクリス
変化した足元の地面は徐々にクリスの身体を飲み込んで行く
「そのまま食われて彫像になれ!」
「アシレード(呪法解除)」
そう言うとクリスの身体を飲み込んでいた物がその場から消え去った
「フフッ、残念ね、フェルノア。」
そう言うと同時に詠唱に入る2人
「「セイルエント!!!(我が名の元に敵を討て)」」
そう言うと周囲に風が巻き起こる
「「ディバイセンドフェア!(悠久の中で汝を討つ)セレンドルア!!!(我が剣と成れ)」」
同時に詠唱を終わる2人
「エンシェント!!!(16の精霊の射手)」
同時に打ち合う2人
2人の間でぶつかり合い、相殺する
その直後
一気に接近し、近距離で初級魔法の打ち合うをするクリスとフェルノア
そんな中でふと口を開くクリス
「…中々やるわね。」
「当たり前よ!」
尚も続く至近距離での魔法戦
「「ヴァーレス!(炎掌撃)」」
共に打ち合い距離を取る
「シルシーク!(風精召喚)」
そう言うと大量の風精を召喚するクリス
「オンス!(行け)」
命令すると一斉にフェルノアに襲いかかる風精
「甘い!」
そう言うと気迫で風精を全滅させるフェルノア
その直後銀の閃光がフェルノアを貫いた
「なっ!」
「シルバードストライク。…帰っておいで、フィーナ。」
そう言うと倒れ込むフェルノア
「…フィーナ、後は貴女次第よ。」

フィーナの精神世界

―――――ここは、何処?
…神殿?…誰か、居る
…貴女は、誰?
…何を、待っているの?
…邪悪なる者?それは、誰?
…私の、後ろに居る?
…貴女が、邪悪なる者?
…えっ?私を消す?
…そんなのは、嫌
その瞬間フィーナの身体が光る
光が収まるとフィーナは銀装を纏っていた
「…フェルノア、貴女は私が倒す!」
そう言うと剣を抜き構えるフィーナ
「…面白い。来なさい。」
そう言うとフェルノアも剣を構える
「…行くよ、フェルノア。」
そう言うとフェルノアに向かい突っ込みフィーナ
それを受け止めるフェルノア
「(なっ!受け止められた!)」
「不思議な感じ。貴女の行動が手に取るように解ったわ。」
「う、嘘よ!」
そう言うとフェルノアを弾く
そのまま右回りで回転斬りをするフィーナ
それを防ぐフェルノア
「何で?何で読まれるの?」
疑問に思うフィーナ
「それは貴女が自分自身の闇を受け入れてないからよ。」
ふと女性の声がした
声のした方を向くフィーナ
そこに居たのは…
「…ロプト?」
「正解よ、フィーナ。私はロプト。貴女の中に居る闇。」
「…闇を、受け入れてない?私が?」
「えぇ。彼女、クリスだって自身の闇を受け入れているわ。」
その言葉に驚くフィーナ
「私は事実しか言わないわよ、フィーナ。」
驚くフィーナに笑顔で答えるロプト
いつのまにか剣を降ろしている2人
その中で口を開くフェルノア
「フィーナ=ラス=レイピア。私を倒しなさい。それが、私を、闇を受け入れると言う事。」
「…闇を、受け入れる。」
「フィーナ=ラス=レイピア!悩んでないで私を倒しなさい!」
フェルノアの言葉に銀装を解くフィーナ
「…解ったよ、フェルノア。全力で、貴女を倒す!」
そう言うと構えるフィーナ
「イカヅチよ。闇を討ち、受け入れる為の剣となれ!」
そう言うとフィーナの右手に雷の塊が集まる
「フェルノア―――!!!」
そう言いながら突撃するフィーナ
「トロン!!!」
そう言うとフェルノアの身体をイカヅチの剣が突き刺さる
「…フフッ、それで良いのよ、フィーナ。」
「…フェルノア。」
フェルノアの言葉に呟くフィーナ
「…フィーナ、この身体は貴女自身の物よ。闇を受け入れたね。
戻りなさい、そこの扉から、貴女が本来居るべき世界へ。」
ロプトがふと指を指すと扉が姿を見せる
「…ロプト。」
「私は貴女。貴女は私。言っている意味、解るでしょう?」
「…えぇ。」
そう呟くと扉をくぐるフィーナ

羽咲港

「う、う〜ん。」
ふと目を覚ますフィーナ
「おはようフィーナ。無事、闇を受け入れたようね。」
「唯姉。」
フィーナのその言葉に立ち上がる唯
「見てフィーナ。陽が昇るわ。」
その言葉に唯と同じ方向を見るフィーナ
「街は元に戻るわ。何事も無かったかのように。」
そう呟くと遠くから声が聞こえた
「唯様!」
「ルイ。それにイリアにフェルミナ。」
その言葉に答え近づいて来る3人
「それぞれ無事だったみたいね。…帰りましょう、私達の日常に。」
唯の言葉に頷く一同

エピローグ

邪王メデュー改めフェルノアが起した事件から3日
私達以外は誰も事件の事を覚えていません
多分、唯様が何かをしたのでしょう
神剣E―フェルディアについては携帯を許可されました
そして、ここ水月邸は、いつもの日常が、過ぎて行っています
あの事件が嘘のように…

終わり

後書き
作「んで、後書きです。」
唯「結構長かったわね。」
作「まぁ、そうなるね。」
秋「んで、今回石化ネタが出来てたけど、なんで?」
作「秘密。某所投稿用とだけ言っておこう。」
唯「ケチ。」
作「うるへぇ!」
ル「続編あるんですか?」
作「無いって。それでは。」


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