作:Rui
Moon Light Magic Girl
ACT13「白き魔砲使い」
親友を助ける為笑顔のまま石像と化した渚
その犠牲の元己を取り戻した春香
それに気付く魔族の女性
「フン、結局人形は人形か。」
「これも貴女の計算の内かしら?」
風濫の問いを聞き口を開く女性
「えぇ。あの2人のどちらかは死ぬ。良ければ2人共々って所かしら?」
そう言うと多数の魔力球体を射出し牽制する女性
屋上
石像と化した渚に見つめる春香
「私の為に、ありがとうね。・・・行って来るね、渚。」
そう言うと風濫達の方を見つめる春香
「行きますよ、フェイトさん。」
「えぇ。」
そう言うと屋上から飛び立つ春香とフェイト
渚と春香が戦闘を始めたのと同時刻
駅前のとあるビルの屋上にレン・ルナ・楓の姿が有った
「また分厚いのを展開してるわね〜。」
最初に口を開くレン
「けど、あれを壊さないと中の助太刀が出来ない。」
継いで楓
「姉様とフェイトさんが居るから心配は無いと思うけど…。」
最後にルナ
「う〜ん。」
「レイル分隊長。どうしたんですか?」
悩むレンを見て口を開く楓
「ん?もしかしたら行けるかもしれないってね。」
「「えっ!!!」」
レンの言葉に同時に驚く楓とルナ
「私のデバイス、テトラ・マグナのテトラ・エイギスを4つずつに分けて結界に当てる。
すると四角が二つ出来る。」
「レイル分隊長、それって。」
楓の言葉に頷くレン
「えぇ。そこに貴女とルナが突っ込むの。丁度良い形態が有るでしょ?」
笑顔でそう言い放つレン
その言葉に諦めと決意を込めて口を開く楓
「ストライクフォーム。突撃能力に特化し、結界破壊の能力を持つ形態。」
「ビンゴ。・・・良いわね?」
レンの言葉に頷く楓とルナ
「エルスハート。」
「ナイトオブムーン。」
「「起動!ストライクフォーム!!!」」
―Wake Up Strike Form Set Up―
電子音声の後槍状のデバイスを持つ楓とルナ
「さて、私達も行こうか。テトラ。」
―Yes Master―
電子音声が告げると同時にビットが展開する
「エイギス、行って。」
そう言うと集中するレン
「エルスハート、行くよ。」
「ナイトオブムーン。私達も。」
―OK Magic Load Full Drive―
電子音声が告げるとそれぞれデバイスを構える2人
「ルナティック。」
「ストライク。」
「「ブレイカー!!!」」
叫ぶと同時にビットが形成した四角の真ん中へ突っ込む楓とルナ
「「貫け!」」
一面黒で覆われた世界
そこに、渚の姿が有った
「・・・私何でここに?・・・そうか、春香を元に戻す為に。なら、ここは死後の世界なの?」
―いいえ、違うわ―
ふと女性の声が聞こえる
「えっ?誰?何処に居るの?」
―こうやって話すのは、初めてかな?―
そう言うと茶色の髪でツインテールの女性が姿を見せる
「貴女は?」
「う〜ん、そうね。便宜上レイジングハートと名乗っておくわ。」
そう言うと真剣な表情になり、再度口を開く女性、RH
「月神渚。後悔は、してないの?」
「えっ?・・・してないって言ったら、嘘になります。
だって、春香とちゃんと話せてませんから。」
「それだけ?」
再度問い詰めるRH
「・・・厳しいですね。私には、しなければならない事が有ります。」
「・・・・・・言ってみて。」
RHの言葉に頷くと再度口を開く渚
「この街を、私や、友達。それに家族が住むこの街を、守る事です。」
渚の言葉を聞き笑顔になるRH
「その決意、忘れないでね。」
そう言うと同時に周囲が光で包まれる
「待って!」
そう叫んだ時、渚は学校の屋上に居た
不思議に思い自身の身体を見回す
「何ともなってない。」
―Master―
「レイジングハート。・・・行くよ。」
―YES Master―
レイジングハートの返答を聞き空を見上げる渚
「牽制でアクセルシュータ―。行って!」
そう言うと同時に6つの魔力球体が空へと昇る
「追い打ちかけるよ。」
―Divine Buster―
「行って!」
渚がそう言うと同時にディバインバスターが放たれる
風濫と魔族の女性の間をディバインバスターが通り抜ける
それと同時に駆けつける春香とフェイト
ほぼ同時に結界も崩壊する
それを見て口を開く魔族の女性
「・・・へぇ。中々やるわね。」
そう言う魔族の女性を取り囲む風濫達
「・・・これで勝てると思うのかしら?この私、シーレイに。」
そう言うと魔力を解放するシーレイ
それに気圧される風濫達
「皆、気を付けてね。油断禁物だよ。」
風濫の言葉に頷く一同
続く
次回予告
集いしは強き意思を持つ者達
小さき少女はその胸に思いを秘めて決着を付ける
全ては、平凡な日常の為に
次回ACT14「全ては日常の為に」
―撃ち抜くよ、レイジングハート―