泉守り

作:おおばかなこ


聖ヨハネ女学院・・・
全寮制、お嬢様学校・・・
この学院には数々の伝説がある。
泉守りのレリーフもその一つである。
それは・・・
この学院のどこかに泉が湧いており、そこに四人の少女を刻んだレリーフがある。
このレリーフの少女が時々涙を流すとか、4月4日午後4時に四人でレリーフの前に立つと少女が語りかけてくる。
・・・というものである。
しかし、幼稚園から高等部まであるこの学院はとても広く、レリーフを見つける生徒はほとんどなかった。

中等部の純菜・・・
このお嬢様は不良なお嬢様である。
壊れた裏門から寮を抜け出していた。
しかし、それがバレて純菜は3日ほど反省室に行った。
裏門も直された。
それでも懲りずに純菜は抜け出せそうなところを探していた。
そして、泉とレリーフをみつけた。
クセ毛の髪をツインテールにした少女、ショートヘアの少女、せみロングの少女、ロングヘアの少女が宙を舞っているかのような姿で刻まれている。(彼女達は何も着ていない)
純菜は「伝説のレリーフでは・・・・」と思いクラスメイトの奈津子、あやか、同室の早苗をさそい4月4日午後4時に四人でレリーフの前に立ってみた。
すると、レリーフから「待っていたわ。」という声がして少女達が抜け出してきた。
四人は逃げようとしたが動けなくなっていた。
レリーフの少女達は四人の衣服を剥ぐと自分達が着て「私達、ココにあった泉守りの石碑を壊しちゃったのよね。」「で、代わりに石にされてココを守らされてたんだけど、同じ日、同じ時刻に同じ四人で来る人がいたら代わってもらえるって風がささやいていたのでずーっと待ってたの。」そう言いながら四人を空になったレリーフに押し付けた。
今度は純菜、奈津子、あやか、早苗がレリーフになった。

レリーフだった少女達は「早く代わりが来るといいわね」とレリーフに向かって言うとどこかへ走り去った。


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