魔法のペン8

作:疾風


 ここはブティック。
 あまり多くない客の中,一組の家族連れが服を物色している。
 「これなんか似合うんじゃないかしら」
 「えーっ,派手だよー」
 「うん。これは似合わないと思う」
 「これなんかいいんじゃない?」
 どの服が似合うかで話をしている。
 話の内容から,母親と三人の娘のようだ。
 外見から判断すると,母親は三十代位。三姉妹は,上から順に高校生,中学生,小学生位のようだ。
 母親は髪にパーマをかけ肩のあたりまで伸ばしているセミロング,長女は背の高いショートカット,次女は髪を腰のあたりまで伸ばしたストレート,三女はツインテールである。

 話し合っていた四人が突然静かになる。
 四人の目を見ると,皆虚ろになっている。
 四人の近くに店員らしき人が一人,近づいてくる。
 店員は四人の目をのぞき込み,次に一人ずつ服をめくり上げた。
 四人のお腹には,『催眠状態』と書かれていた。
 「皆様,こちらへいらして下さい」
 店員はそう言うと,歩き始めた。
 後ろを向いた店員。その首筋には,『店員』と書いてあった。
 四人は虚ろな目のまま『店員』の案内する方へ歩いて行く。
 『店員』がドアを開けると,地下へ向かう階段となっていた。
 四人は『店員』の後に続き,地下へ降りていった。
 誰も気付いていないが,ブティックの床には大きく『催眠状態』と書かれており,壁と床の間には線が引かれていた。
 
 
 階段が終わると,そこには大きな部屋があった。
 「社長,新しい商品です」
 『店員』がそう言うと,部屋の端にある扉が開き,男が出てきた。
 「四人もいるのか」
 「はい,家族のようです」
 『店員』が答える。

 男が母親に話し始めた。
 「この中で,母親はお前か」
 「はい」
 「母親なら,娘の幸せを願っているな」
 「はい」
 「では,娘の幸せとは何か分かるか」
 「娘達がそれぞれ,自分の夢を叶えることです」
 「違うな。娘の幸せはそうではない」
 「では,何が娘達の幸せなのですか?」
 「簡単なことだ。娘達は皆女だ。ならば女の幸せを与えることが正しいのだ」
 「え,でもそれは」
 「正しいのだ」
 「‥‥そう,‥そうですね」
 「では今から娘達に幸せを与えよう。お前も手伝うのだ」
 「はい。分かりました」
 「まずは娘達の秘部を濡らせ。娘達が感じやすいようにするのだ」
 男がそう言うと,母親は娘達に近づいていった。
 「皆,ちゃんと感じるのよ」
 母親はそう言うと,長女にキスをした。
 舌を入れているのだろう。ネチャネチャという音が聞こえてくる。
 「くうっ,ううっ」
 早くも長女が感じ始めた。
 次女と三女の顔が赤らみ始める。
 母親はすかさず次女と三女の服の中に手を入れ,乳房をこねくり始めた。
 「ふうっ」
 「ああっ」
 次女と三女も感じ始めた。
 母親が長女とのキスを中断し,
 「皆,感じるままにオナニーしなさい」
 そう言うと再び長女とキスをする。
 三姉妹は両手で,自分の乳房や秘部,陰核をいじり始めた。
 「ううっ」
 「はー」
 「きゃん!」
 三姉妹の嬌声が地下室に鳴り響いた。


 十分後,服を着ているにも関わらず,四人からは雌の臭いがむせ返る程漂っている。
 四人は既に何度か軽い絶頂を迎えているらしく,息が上がっている。
 「そろそろか」
 男は四人に近づいていく。
 「二人ずつにするか」
 男はそう言うと,長女と次女を引っ張り上げ,向かい合わせる。
 「それ,いくぞ」
 男はまず長女の秘部に分身を挿入する。
 「はあっ」
 長女が喘ぐ。
 男は分身を引き抜き,次女の秘部に挿入する。
 「うぐっ」
 次女が喘ぐ。
 数分間,男はそれを繰り返した。
 
 「「ああっ!」」
 長女と次女は同時に絶頂に達した。
 「うっ」
 男は二人の間に白濁液を放出した。
 二人の服に白濁液がかかる。
 長女と次女はぐったりと横になった。

 男は母親に近づくと,三女を母親の腹の上に乗せ,二人の顔が見れるようにする。
 「入れるか」
 男は分身を三女の秘部に挿入する。
 「あ゛あ゛あ゛あ゛!」
 三女の絶叫が響き渡る。
 「あっ!あっ!」
 三女の絶叫の中,男は分身を出し入れしながら,片手を母親の秘部に当てて,内部と陰核の愛撫を始めた。
 「ああーっ!」
 母親から,艶やかな声が響いた。
 「さすがにきついな。もう出るぞ」
 男がそう言った後,三女の中に白濁液が放出された。
 「あ゙あ゙あ゙あ゙」
 三女が絶叫とも嬌声ともとれる声で達する。
 「あー!」
 最後に,母親が最も淫靡な声で達した。
 
 「少し名残惜しいが始めるか」
 男はそう言うとペンを取り出し,四人の首筋に文字を書いていく。
 母親だった『乳牛』が四つんばいになり,鳴き声を上げる。
 「モオー」
 長女だった『金剛石像』が,次女だった『果樹』が動かなくなる。
 三女だった『枕』が畳まれる。
 「それぞれの具合からしてこんなもんかな」
 男は四人に文字を書いた後,独り言のように呟いた。
 「別室に移しますか?」
 『店員』が寄ってきて言った。
 「いや,出荷の時間まで一緒にさせておこう。最後の家族団欒なんだからな」
 「服はどうしますか」
 「着せといていい。どうせ送った先で,脱がす必要があれば脱がすんだからな」
 「分かりました」
 男は胸を地面に擦り付け始めた『乳牛』に近づき服を捲り上げると,両乳首に搾乳機を取り付けた。
 「モー!」
 『乳牛』の乳首から母乳が噴出し,嬌声が上げる。
 「ま,それを理解してるとは思えないけどな」
 『乳牛』は,周りの事など気にせず乳搾りに夢中になっていた。

 「じゃあ,ちょっと上に上がるか。薄くなった文字を書き足さなきゃならないしな。薄くなってるところのリストは上がってるか?」
 「はい」
 「じゃあ早くやるか。店全体に書くと一時間触れてもらわないと効果が出ないからな。せっかくの商品を逃しちまう」
 そう言いながら,二人は階段を上がっていった。
 地下室には,先程まで家族だったモノだけが残された。
 「モー!」
 誰もいなくなった地下室,ただ『乳牛』の嬌声だけが響いていた。


 夜,ブティックの裏口から何台かのトラックが出発していく。
 トラックの目的地はそれぞれ,牧場や果樹園,美術館である。
 それを見送ると,男は本日手に入れたばかりの『枕』を車に入れ,帰路についた。
 「今夜から,いい夢が見れそうだ」


戻る