戦争の影

作:haru


 ここはミニモニカフェに程近い市立ミニモニ学園、ここでは今日、歴史の授業のレポートの発表がある日なのだ。

「はい じゃあ辻」 「あっ はい 私れすか?」

「ナカジェリーヌ13世についてのレポートれす、16世紀にある国を統治していた一人の女王がいました。」

話はここから当時の世界へ・・

ここはナカジェリ−ヌ13世が統治しているシュークリーム王国、元々は小さな国だったが
女王の巨大な力により、次々と隣国を手に入れ今や他の国にひけをとらない巨大国家となっていた。
そして今、隣のエクレア王国を制覇すべく、何万の兵士が戦場に向かい多くの兵士が戦場に散った。
開戦から数カ月後、軍の方から一つの通知が発表された

「やったぞ! エクレア軍が降伏宣言をした 俺達は勝ったんだ!」

突然の勝利宣言に兵はひとしおに喜び、帽子を一斉に空へ投げる姿は、まるでアメリカの卒業式の風景にも見えた。
早速この事を女王に報告しなければと思った隊長は一人の名もない兵士を指名した

「よっしゃ お前行ってこい」 「僕ですか?」 「ああ お前の細身の体は長距離に向いてるからな」

しかしその兵の顔には安堵の表情がうかがえた
というのも女王のいる城から戦地まで何十キロも離れているうえ
彼は王国の兵士ではなく召集で来た一般人なので体力にも差がありすぎるのだ。
しかしここは上からの命令という事もあり仕方なく城へと走り始めた、
広がっていないストライド、あまり上がっていない足、更に戦争で負った傷が彼の体と心を蝕んでいく・・
それでも足は決して止まる事はなかった、彼をここまで動かしているのは
勝利宣言を報告するという使命感、そして女王に会えるというのもあったのかもしれない。
走り始めてから1日後、ついに彼は城へたどり着いた。しかし足はもうほとんど動かず目も開いていない、ましてや飲まず喰わずで走り続けたのでもはや意識等もなく、気力だけでここまで来たようにも見えた。
城へ入り守衛からもらった杖でなんとか女王の下へ、

「じょ・・ 女王様・・ 我々は・・ 勝ちました・・      以上です」


報告し終えた瞬間、彼は全ての力を失いその場で倒れこんだ。
それを見た女王は躊躇する事無くすぐに救護班を呼び、その兵を医務室に運んだ。
3日後、彼はようやく意識をとりもどした、体は包帯でグルグル巻きにされていて、その傍らには女王がいた。
「やっと意識が戻ったみたいね、あなたを見た時、体がボロボロだったから私が治療してあげたのよ。あと戦争で勝ったのはもう知ってるわ、1ヶ月後には吸収することが決まったから。」
そういうと女王は部屋を出た、しかし彼は当時の状況については全く記憶がなかったのでキョトンとせざるおえなかった。
その後周りの街では勝利に酔いしれてるなか、彼はしばらく城の中にいた、リハビリも兼ねて城内の掃除をしたりと秘かに働いていた。
そしてなにより女王は彼のそばにいるだけで幸せを感じていたのかも知れなかった
しかしそんな日々も2週間後、悲劇が起きた
戦争で負った傷に菌が入った影響で連日40度の熱が彼を苦しめていた、
ベッドで横たわり傍らに女王がいる日々、その時彼が小さいながらも何かを語っていた、女王は耳をそばだてて聞いた。

「僕は・・ 多くの・・ 人を  殺して・・ きた・・ 」

「僕は・・   天国に・・   行けま・・  す   か・・    」

その瞬間、彼の目は閉じ呼吸もなくなった。
そばで座りながら涙をこぼす女王、一緒にいた手下の妖精、
その直後ふと立った女王が妖精にこう言った
「かおりん ナッチ あや アスカ 悪いけど一度この部屋を出て」
妖精達は一度出てドアの前でしばらく待っていた、数十分が立ち一人がドアを開けみんなが部屋に入ると一同、口が大きく開いてビックリした!
そこに女王の姿がなかったのだ、ただそのベットで横たわりながら亡き兵士を包み込むように抱きしめる姿の石と化した女王と兵がそこにあった

再び現代へ

   「という事によりすぐに女王は代わり、ここにナカジェリーヌ
14世が誕生し、まず戦争放棄とエクレア王国等の返還を行い
はじめて民主主義の王国をつくっらのれす。」
「よってこれは女王の横暴を一人の兵によって変えられた歴史的な事件らったのれす。」
「最後にこの石像は今れも国立博物館に保存されていらす。
御静聴ありがとうございらした」

おわり


戻る