作:灰音穂香
3月13日…ホワイトデー前日、京一はセバッシャンの指導の元、羽実と雪女にホワイトデーに渡すお菓子を作っていた。
…ふと京一は思う。
(本命って事は二人とも僕の事を…)
京一も薄々ではあるが感じていた…。
何故、羽実と雪女があんなにも京一に構うのか…それは二人が京一の事を好きだからだろう…。
(僕に…二人の内のどちらかを選ぶ事何て出来るのだろうか?)
言葉は魔法である…一つの言葉が誰かを癒し、誰かを傷つける…二人のどちらかに告白すればどちらかを傷つけてしまう…それが京一にはとても辛かった。
「犬原様…。」
セバッシャンの声に京一は自分の手が止まっていた事に気付く。
「あっ…すいませ…」
「何も…」
京一が謝ろうとした時、セバッシャンが口を開く。
「何も今すぐに決めなくてもよろしいのです、焦らず、慌てず少しづつ進む事が恋には大切なのです。」
まるで京一の心の中を見透かした様にセバッシャンは笑みそう言った。
2
3月14日…ホワイトデー当日、京一は羽実と雪女を学校の屋上へと呼び出した。
自分の気持ちを伝える為に…。
「京一、話とは何じゃ?」
雪女がわくわくした様子で話を急かし。
「京ちゃん…」
羽実が緊張した面持ちで京一を見見つめる。
「僕…」
そして…
京一は…
言葉を…
紡ぎだす…
自分の…
気持ちを…
自分の答えを…
「今はまだ二人に対する答えが見つかってない…」
京一の答えに羽実と雪女はうつ向く。
「正直、今の関係でずっといたいと思っている…」
昨日の晩…一生懸命に考えたセリフを紡ぐ。
言葉は魔法である…一言、一言が時として人を傷つけ、時として人を癒す。
でも…だからこそ人は言葉という名の魔法を使うのだ。
「「でも…それじゃ、駄目な事もわかっている…」
京一は真剣な表情で二人を見つめ、言葉を…魔法を完成させるための最後の一言を紡ぎだす。
「いつか…きっと答えを出す…それまで待っていてくれるかな?
京一の答えに羽実と雪女は顔を見合わせる…。
そして…
「「うん」」っと笑顔で頷いた。
お・し・ま・い…
っと…固めもHシーンも無しにこの『コカアネ』が終わることは無い!
京一の告白の後…雪女は三人でHをしたい等と言い出し、京一を白霜邸に呼び出した。
3
「えっ…!?」
カーボンフリーズ式転移魔術(セバッシャン命名)によってセバッシャンの作り出した仮想空間についた京一は驚きに声をあげる。
「南の島?」
そう…京一達が転移した場所は南の島であった。
いつもならばカーボンフリーズ式転移魔術で転移する場所は何も無い空間の筈である。
だがしかし…そこは南の島であった。
焼けた砂浜!爛々と照り付ける太陽!そしてどこまででも続く青い海。
「どうじゃ?驚いたじゃろ?」
声に振り向く京一、そこには水着を着た雪女と羽実がつっ立っていた。
羽実は白のビキニに麦わら帽子、雪女は黒のスクール水着を身に付けていた。
「うぬ☆やはり京一は何を着せても似合うの…」
満足そうに頷く雪女に京一は自分の身に付けている物を見る。
白のスクール水着を京一を身に付けていた。
「あの…雪女ちゃん?」
何故に自分達がこんな場所にいるのか気になる京一。
「ふっ、ふっ、ふっ…昨日にわしがセバッシャンに頼んでおいたのじゃ…」
京一の疑問に答える雪女。
「じゃが…それだけでは無いぞ…」
ニヤリと笑う雪女…は何処からかバケツを取り出し…
“ぱしゃり”
っ京一の足バケツに入っていた何かをぶっかける。
「えっ?」
ぶっかけられた液体は京一足にかかると一瞬で固まる。
と足にかかると一瞬で固まる。
固められる事に快楽を感じる京一の体は彼の心とは無関係に反応しちゃうのであった。
「えっと…雪女ちゃんこれは…何?」
「読者サービスじゃ…ちなみに先ほどぶっかけたのは水飴じゃ☆」
京一の質問にあっさりと答える雪女。
「きょうちゃん…ごめんね…」
でもって、羽実の手にも水飴が入ったバケツあった訳で…。
「えーい!」
っとそんな掛け声と共にドロドロの水飴を京一をぶっかけられた訳である。
(でも…何か…気持ちいい…)
水飴に全身を包まれて京一はそんな事を思う。
彼の体のいたる所を羽実と雪女が舐めなめしているのである。
二人の舌が京一の体を這う度に背筋を快感が走る。
しゃ精しそうなのに…ペニスが固められて出すに出せない…。
そんなもどかしくも何処か心地良い感覚に京一は酔いしれていた。
三人のHく固めな三角関係は幕を開けたばかり…。
これからも京一は羽実と雪女にあ〜んな事やこ〜んな事をされながら固められていくのだろう…。
今度こそ本当に…
…お・し・ま・い