固め学園・第二章―リッテ先生の国語の授業

作:灰音穂香


さて、次の授業はリッテ先生の国語の授業を見てみましょうか。

みんな、真面目に授業を受けていますね おや、おや イヌミミ少年がスヤスヤと寝息をたてていますね…しかも席は教壇のまん前です。

他の生徒は授業に夢中で寝ているイヌミミ少年に気付きません、あっ、リッテ生徒が寝ている生徒に気付きました…それと同時に他の生徒も気付きイヌミミ少年を起こそうとしますが、もう遅いです。

リッテ先生はイヌミミ少年にツカツカと近付くと手をかざします…するとイヌミミ少年は足がピシピシと音をたてながら石化していきます。
忘れていましたがリッテ先生は手をかざしただけで対象を石にすることが出来るのです。

ピシピシ、ピシピシ。
イヌミミ少年の靴が石化しました。

ピシピシ、ピシピシ
膝から太股へと石化は進行していきます。

ピシピシピシピシ
太股から短パンそして尻尾へと石化は到達しました。

ピシピシピシピシ
石化は半袖シャツからチラリと覗いているかわいいおへそまで到達します。

ピシピシピシピシ
石化のスピードは更に上がり顎を乗せていた腕まで到達しようとしています…そこでイヌミミ少年が目を覚まします。

「ふぁー、よく寝たーあれ、体が動かない」
それと同時に自分の体に起っている異変に気付きます。

ピシピシピシピシ
腕が石化し首まで石化が及びました。

「居眠り厳禁…」
リッテ先生がボソリと呟きます。

「はぅ、ごめんな…」
ピシピシピシピシ
謝ろうとしたイヌミミ少年の口が石化します。

ピシピシピシピシピシシン!
そんな感じの音を立ててイヌミミ少年は石像と化しました。

おやおや…イヌミミ少年が完全に石化すると同時にクラスにいた他の生徒達も足から石化していきます。

「連帯責任…」
再びボソリと呟くリッテ先生、要約するとイヌミミ少年が寝ているのに誰も気付かなかったから連帯責任に全員、石像になって責任を取りなさいと言う感じでしょうか…。

ピシピシピシピシ
「はぅぅ…」

ピシピシピシピシ
「いやぁ…」

ピシピシピシピシ
「動けな…」

悲鳴をあげながら一人また一人と石化していきます。
数分でクラスの全生徒は物言わぬ石像となってしまいました。

イヌミミもネコミミもウサミミもキツネミミもクマミミも男の子も女の子もみーんな 灰色の石像となっています。

「ああ…やっぱり石化は最高…」

生徒全員が石像と化して リッテ先生が悦に入った表情で呟いたのは石像と化した生徒達には届きませんでした。

さて…次の授業の様子も覗いてみましょう

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