東方白兎襲「終結へ…」

作:G5


その後を語ろう。
霊夢はてゐが満身創意を3回も味わうほどの痛みを与え、隠れ家の魔方式と機械を壊した。
おかげで全員元に戻ることが出来たが、大半のヤツは夢だと思っていたらしい。
あの波動が届くのは地上と少し上の上空まで。
だから閻魔のとこや地霊殿、聖蓮船には影響もなかったようだ。
パチュリーもにとりも特にお咎めなく、彼女達はてゐからもらった報酬を楽しんでいたようだった。
パチュリーが受け取ったのはてゐが隠し撮りした魔理沙の写真集。
「たったあれだけのことをしただけでこんなもの貰えるなんてね」
にとりはてゐが集めていた現代の漂流物の中からよさそうなものを貰って行った。
「これは実に興味深いよ」
二人はてゐに感謝しているようだった。
そのころてゐは永遠亭の布団で横になっていた。


―― 永遠亭 ――
因幡 てゐの姿は布団の中にあった。
全身をギプスで固定され、目と口以外は包帯でぐるぐるに巻かれて、まさにミイラ男だった。
「まさかお前があんな大きなことをするとは夢にまで思わなかったぞ、挙句の果てにお師匠様にまで手をだして……」
優曇華がとなりで食器を手に持ちながらおかゆを冷ましていた。
「でもお師匠様のあんな格好を見れたんだ、それだけでも収穫さ」
「まったく、懲りないんだから。ほら、口開けて」
スプーンでおかゆをすくっててゐの口に運ぶ。
「ありがとう……熱っ!! ちょっとちゃんと冷ましてよ……」
動けないくせに舌を出して熱さをアピールしている。
「忘れた? 今回は私も被害者なんだからね? これくらい我慢しなさい」
「ぶー」
「……フフフ、でもそんなにすごかったの?」
優曇華もやっぱり気になっているようだ。
「そりゃもう、すごいのなんのって、あそこで……」
「へぇ〜それは面白そうですね? 私も混ぜてくれないかしら?」
ドキッ
心臓が高鳴る。
「お、お師匠様!? いえ、別にたいしたことは……」
「そうですか、ならいいんです。では、てゐ? これはあなたのために特別に調合した薬です。ちゃんと飲むんですよ?」
そのビンの入ってる液体の禍々しさといったら、それは表現出来ないものだ。
「そ、それはその……」
「飲むんですよ」
「……はい」
あれから数日、てゐは毎日違う薬を飲まされている。
永琳の怒りは消える様子もなく、てゐにとって地獄はこれからだということを痛感させられた。

最後に私はというと今回の事件を書きとめた新聞は飛ぶように売れた。
みんな真実を知りたいようで、足りない状況が続いている。
もちろん、契約どおりに当事者の名前は乗せてない。
真相を知っているのは一部の人間達と妖怪だけなのだった。

文の取材記録より


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