舞台は遠い未来か、別の宇宙。
恒星間旅行がごく普通に行われていたが、超光速航行(ワープ)中の生命維持には莫大なコストがかかる為、生身のまま恒星間旅行できるのは、軍か一部の金持ちだけであった。
そうでない大多数の人々は、宇宙港で炭素冷凍処置を受け、船倉につまれ恒星間旅行をしていた。
この技術は凶悪犯の護送、猛獣の輸送などにも使用されなど、広く普及していた。
一方でこの技術を悪用する者も存在し、誘拐や人身売買などに利用されていた。
そのため低治安惑星の暗黒街には炭素冷凍処置を行う事を生業とする者が存在した…
俺は工房の発着場に小型艇を着けると、工房へと足を踏み入れた。薄暗い工房の中には装置の作動音が響き、処置を終え石版となった被害者たちが並んでいた。
受付にあるベルを鳴らすと、石版の間から男が現れた…