「素晴らしいわ、ここはまるでちょっとした美術館ね」
「すごい」
「フフフフフフ」
「私の芸術を堪能したかね?」
「何者?」
「あなたはアルティミシア!全ての元凶ね、今こそ倒してみせるわ」
「私を倒せるとでも思ったの」
「消えた!?」
「この愚かで美しい者よ」
「うっ」
「このような美しい娘を殺すのは勿体ない。おまえが先ほど鑑賞した美術品の中にお前も加えてやろう」
「まずは無用な上着を脱いでもらう」
「武器もだ」
「これでお前の美しい後ろ姿もよく見ることが出来る」
「私に何をしたの?手足が動かない!?」
「心配するな、この魔法はそのうち切れる。それにこれからお前は心配などする必要はなくなるのだからな」
「私に何をするつもりなの!?」
「キャァァァァ!」
「お前をこれから石像に変えてやる。この呪文は私が編み出したブレイクより強力な石化呪文で、エスナ等の回復呪文では解除出来ない。これぞ名付けてパーフェクト・ブレイクだ!!」
「いやーーー!」
数秒後
お前は永遠にこの美術館に展示され続ける。ただの石像なのだからもう何も心配することはない、もう戦う必要もなく安らかでいられる。そして永遠に美しい姿のままでいられる、悪くないだろう?可愛いリノアよ。
リノアの頭脳は100%石になっている訳ではない、彼女は非常にゆっくりとではあるが考えることも出来た
(……ここはどこ?……私は誰?……何故私は動けないの……私は石……そう、私はかつて人間だったけど……今はただの石像。私の作者はこの美術館の最高の作品と言っていた……時間がゆっくりになっている、まるで一秒が一分のように……、でも私はこれで安らぎを得た……そして永遠の美しさも……ごめん、スコール……でも……)
そして今のリノアは人間であったときよりもむしろ美しかった
終わり
訳:flap