あおばさんより


「な、なんですか、あなたたちは…!」
少女の悲鳴が小さな家に響きます。
黒ずくめの男達は少女を囲みました。
「お嬢ちゃん、あんた親御さんに売られたんだよ、借金のカタにね」
「そ、そんな…」
「心配しなさんな、身体を売らせようなんて考えてねぇよ、お嬢ちゃんにはキレイな金の彫像になってもうらう。そのほうが金になるしな」
黒い男はにやりと笑うと、後ろに控えていた変わった風体の青年を呼びました。
「この人は鋼の錬金術師と呼ばれて有名な先生だ、あんたを金の像に変えてもらう、先生!お願いします」
男はそういうと、少女の服をびりびりに引きちぎってしまいます。
「ひっ…!」
その時、おびえる少女の後ろから
「めぇめぇ」
桃色の羊が心配そうに顔を覗かせました。
「あっ!だめ!ポポ!逃げて!」
少女がそう叫んだ瞬間彼女を術が包み込みました。
「早く逃げなさい!」
「めぇぇぇぇぇ!!」

術が解けたとき、少女は白く輝く金属に姿を変えていました。
「先生!金じゃねぇじゃねぇか!」
「いや、私、鋼にしか変えられないんで…鋼の錬金術師と…」
「その時点で錬『金』術師じゃねーだろがっ!!」
男達が言い合っている隙に桃色羊のポポは逃げ出しました。

(きっと、ボクが元にもどしてあげるからね…!)
必死に走りながら桃色羊のポポは誓うのでした。

…こうして桃色羊の冒険がはじまったのです。

つづく。

……うそです、つづきません。


あおばさんのイラストに戻る

Return to english gallery